東方疑異伝
烏騅はとりあえず袋に入ってる燕尾服を1着ひっつかみ、着替えてみる。
意外にしっくりくるし、悪くはない。
「ん…大丈夫だな」
しかし、レミリア用に買った服がフィットするとは、咲夜がサイズを間違えたのか、それとも二人のサイズがほぼ同じなのか。
部屋を出て咲夜が待ってる部屋に行こうとしたが。
「部屋どこだっけ? えぅーっと…左だっけか…」
見事に忘れてしまっていた。
「えぇーっとこれはどっちだっけか……」
もうちょいちゃんと話を聞いておけば良かったと思う烏騅である。
しかし道が答えを教えてくれる訳ではない。
さらに運が悪い事に妖精メイドにも出会わなかった。
「えぇーいこっちだ!」
勘に頼り左にまっすぐ行くと、その先には階段があった。
いかにもな雰囲気の階段で、地下に続いているのだろう。
「あれ? 階段なんか降りるんだっけか? まぁいいか」
多分違うかもしれないが、特に気にもせずに階段を降りていった。