情人好2
放課後、耀は香に寄る所があるから先に帰るよう言い、花屋へ向かった。
「いらっしゃいませー」
「薔薇を十二本欲しいある。」
「はい!薔薇ですね?」
「是。あ、一本と十一本で分けて欲しいある。」
「分かりましたー!少々お待ちください」
数分後、可愛くラッピングされた薔薇を持って店の人が出てきた。
「3600円です」
…高い。だが、大体予想はしていたので多めに持ってきて良かったなと思い、お金を払い寮に戻ろうと歩き出した。そうしたら見覚えのある姿が…
「!!あへ…………っ」
「よぅ。」
(しまった…)
ここで会うとは思ってもみなかった耀は焦った。薔薇がバレないようにするため、慌てて後ろに隠す。
「何買ったんだ?」
「お前には関係ねぇある。人の買った物をいちいち気にしてんじゃねぇある!」
「はいはい。」
そうは言ったものの、相手は何を買うのか気になる。花屋に来ているので花を買うのは分かるがなんの花なのかが気になったので聞いてみた。そうしたらアーサーはニッと笑った。
「人の買う物をいちいち気にしてんじゃねぇよ。」
「…そうあるね。じゃあ我は戻るある。再見」
「じゃあな」
耀は一人、あの会話を思い出す。
「………ばか」
(…いきなりあんな顔…反則ある…っ)