比翼連理
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―――惹かれるべくして惹かれ、
裂かれるべくして裂かれ、
憎むべくして憎み、
戦うべくして戦い、
消えるべくして消え、
再びの生を得たおまえ。
温かな人間の鼓動を、熱き血潮を持ったおまえ。
もう二度と手放さないと誓った。
与えられなくてもいい。
心を得られなくてもいい。
心を通わすことができなくともいい。
ただ、その存在だけがあればいい。
ああ、どうか。
生きてくれ。
その輝ける魂の光の片鱗に
触れることを許しておくれ―――・・・。
光の中心にあった、その姿。曙光のように輝ける姿へと手を伸ばし、抱き締める。破壊の力に身も心も砕け散りそうになりながらも、強く、強く抱き締める。
白い指先がそっと触れたそこは光の粒子と化していく。透明な蒼き瞳が静かに零す涙を受け止めながら、重ねあわせていく心と身体。
溶けていく―――光と闇。
共に飛び立つ翼を持つことを
許されるぬままであったとしても。
このまま 我が身が滅びたとしても。
おまえの光を求める者たちのために
おまえの光を守るために
我が力を捧げよう。
たとえ 我が魂が砕け散ったとしても。
魂の破片たちは
羽を広げて舞い上がる。
暗き闇の底 光を求めて
空のように遠く 海のように深く 大地のように広く 果てしない彼方でも
舞い続けよう
どこまでも
いつまでも・・・・
『余の心は…永遠におまえのもの……未来永劫、愛している―――』