衝動SSまとめ(drrr)
臨帝
2012/3/5更新
2/29更新の続き。
vassalordパロ?で、
ヴァンパイアネタです。
帝人くんがヴァンパイアです。
※グロい表現ございます。出血多量でございます。
なんでもおkどんとこい!!!という方のみ閲覧して下さい;;
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目の前で繰り広げられる戦い。
初めて目にした時は胸が高鳴った。
あぁこの池袋という場所は最高―――
遠くでデュラハンが鳴く。
普通ならば信じられない物が宙を舞う。
投げつけているのはバーテン服にサングラスをかけた金髪の男。
それをありえない身軽さで避けるのは、フード付きの黒いコートを着た黒髪の男。
人間が送る日々は常に平凡な日常。
そこに混ざらなければないこちらの身にもなってほしい。
だがこの池袋という場所ならば、この退屈を感じずにいられるかもしれないと思った。
非日常が溢れていた。
金髪の男、平和島静雄。
黒髪の男、折原臨也。
平和島静雄は言ってしまえば普通の人間ではない。
その普通ではない人間に挑む普通の人間、折原臨也の戦い。
すぐに決着がつきそうなものなのに、なかなか面白い。
では折原臨也が僕の隷属となったら?
そう思っていると、自らあなたは申し出た。
『面白い』
その後、平和島静雄との戦いであなたは避けなくなった。
その姿に周りの目撃者達はさぞ震え上がっただろう。
腕がおかしな方向に曲がっていようが、
ほとんど足がちぎれていようが、あなたは笑いながら立ち上がるのだから。
まったく、目立つのは良くないというのに。
もはや普通の人間ではなくなった折原臨也に平和島静雄は不利になった。
だが、まぁ時間が立てばあなたはいつも腹を空かし動けなくなった。
他者から見れば、凄まじい変化なのだろう。
だが、僕にしてみれば、戦う時間が延びただけに過ぎない。
面白くて見ていた戦いだが、今となってはつまらない。
すっかり飽きてしまった。
むしろイラ立ちが増す。
あんなに食わせてやったというのに。
好きにさせてやったというのに。
大して面白い戦いを見せもしない。
役立たず。
怒りに身を任せる平和島静雄に対し、
血を無駄に流しすぎたあなたは回復も遅くなっている。
空腹でたまらないのだろう。
ここで僕が間に入れば、目立つことは間違いない。
だが、まぁ・・・
今よりは面白いか。
ハハッハッハハ面白くなってきた―――
正面に平和島静雄を見る。
どけっっっっと怒鳴られるが放っておく。
周りの目撃者達もどよめく。
僕は普通の高校生にしか見えないだろうから、当然だ。
そして後ろにはあなた。
「帝人・・・血を頂戴。」
「まったくあなたは期待外れだ。」
「帝人・・・」
僕は振り返りしゃがみこむ。
そして袖をまくり、腕を出す。
あなたはすぐに齧りついてきた。
「そんなに噛んだら腕が捥げてしまいます。」
じゅる・・じゅるっるるる―
周りから叫び声が聞こえる。
自動喧嘩人形を目の前にして、首なしライダーが飛び交うこの池袋でも。
人間の血を喰らうのには驚くのか。
平和島静雄も少なからず動揺していた。
「平和島静雄さん、あなたはこの人を殺したいですか?」
「・・・・あぁ、ぶっ殺す。だからそこをどけっっ」
「どうしようかな・・・。」
腕から口が離れあなたが立ち上がる。
「ハハッ帝人、愛してるよ。これでまた戦える。」
しゃがんだままの僕を通り過ぎ、
あなたはまた平和島静雄に向かっていく。
はぁ・・どうしようかな。
「ハハッ静ちゃん、また遊べるよ?」
さぁ行くよ?と駆け出そうとする。
あなたの体を捕まえる。
「・・・・・・・・帝人?」
「平和島静雄さん、すみません。僕が殺しちゃいますね。」
「・・・っ!!!!!???」
「ぐふっ・・・・ぐぁはっ・・・っ」
後ろからあなたの心臓を掴みあげる。
「臨也さん、好きでしたよ。」
「・・・・・・み゛が・・っっ・・・っ・・」
「さよなら。」
「・・ヤ・・メ・・・・・・・―――-
僕はそのまま掴んでいた心臓を表へと突き出す。
「・・・・・・なっ・・・」
そして掴んだまま、抜き取る。
心臓を抜き取られた体がグシャリと倒れる。
食べようかと口の元へ持っていくが。
そうそう、あなたの血はまずいんだった。
体の上に放ってやる。
「お前は・・・」
「男子高校生です。」
ただちょっと親の言うことを聞かない子供を持っただけです。
お仕置きは大事ですよね。
朝の陽射しが差し込み、折原臨也に当たると灰となった。
その陽射しが当たる前に、僕はその場を後にする。
さぁどう動く?
池袋は楽しいところだ――
end
作品名:衝動SSまとめ(drrr) 作家名:おこた