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2011お年賀公開(reborn)

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砂糖とともに溶けていく恋心(ベルマモ)


「はーやーくー」

読んでいた本を元あった棚に戻していると後ろから僕を急かす声。
今は夜中の1時、こんな時間の来客は滅多にいない。なのにどうして声がするか。
それは、ここは僕とベルの二人の部屋だから。一緒に寝て、起きて生活してるのさ。

「もうちょっと待って?」
「やだ。俺は今すぐマーモンと寝たいの」

振り返れば既にベッドに横になってるベルが頬を膨らませて僕を見ていた。
それを見て、大きな子供みたいだなぁ…なんて思いながら本を仕舞って、僕もベッドに入る。

そうすると待ってたとばかりに伸びてきた腕に、苦笑した。

「マーモン、おかえり」
「ただいま」

すぐそこの棚に本を戻してきただけなのに、この挨拶は可笑しいと思う。
だけどそんな可笑しなことさえベルとだった良いと思うのはどうしてかな。

背中に回された腕が、僕とベルの体を引き寄せる。

「んー、良い匂い」
「ただの石鹸でしょ」
「違うって。甘い匂いだし」
「なにそれ」

僕の髪に鼻を擦り寄せて、匂いを嗅ぐ様はまるで動物。
だけどそれも彼だから良いかと思って、何も言わない。

お金しか興味のない僕が唯一彼だけは特別だと言う。
これって、愛なのかな?まだよく分からないや。

「マーモンの匂いだよ」

でも、ベルのことは、好きなんだ。


end.

「ほのぼのベルマモ(BM)」

作品名:2011お年賀公開(reborn) 作家名:煉@切れ痔