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こらぼでほすと プール2

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「なんだか、のんびりさせてもらっちゃってます。」

「ええ、ゆっくりなさってくださいね。お戻りになられたら、またお願いしないといけませんから。・・・・ああ、顔合わせがまだでした。私の秘書をやってくれているメイリン・ホークです。コーディネーターですので、プラントのほうで顔を合わせることがあると思います。」

 すでに、水着姿になっているメイリンに声をかけて、クリスたちと顔を繋ぐ。真っ白なレース一杯のビキニなメイリンに、リヒティーがニヤニヤと鼻の下を伸ばしているが、クリスは無視だ。

「はじめして。クリスティナ・シエラです。」

「メイリン・ホークです。よろしくお願いしまーす。着替えるところへ案内しますね。」

「うん、よろしく。」

 クリスを案内するメイリンの後を、リヒティも追い駆けていく。


 それから、続々とスタッフが現れる。着替えてやってきた悟空は、いやっほーっっと叫びつつ、いきなりプールへダイブしているが気にしてはいけない。あの程度で心臓麻痺など有り得ないから、スルーする。

 続いて、バミューダタイプの白の水着の八戒と、紅色に黄色の花が描かれたトランクスタイプの水着の悟浄だ。

「そろそろ着替えていらっしゃらないんですか? オーナー。」

「ええ、フェルトを待ってるんですの。」

「それなら、さっき到着してました。」

 僕らと同時くらいでしたよ、と、八戒が言うと、歌姫様もいそいそと動き出した。大きなメインプールの前には、常設の大きなテントがあり、その下に、食事の準備がされているし、あっちこっちに白いタープが張られていて、その下にはデッキチェアが配置されていて、のんびり歓談も出来るようになっている。

「サルは、食べたら座る暇はないと思うがな。」

「あはははは・・・それは確定事項でしょうね。」

 のんびりと、その準備の様子を眺めていたら、シンが悟空を追い駆けるように、ドッパーンと水しぶきを上げて、プールへ飛び込んでいた。続くように、さらにレイが優雅に飛び込んでいる。年少組は元気だ。

 キラも続いて、飛び込んでいるが、こちらは浮き輪付きだから、どぶんという重低音が響いている。

「おはようございます、悟浄さん、八戒さん。」

「おう、おはようでもないけどな、アスラン。大明神が飛び込んでたぞ。」

 アスランは、派手なアロハ風の赤のトランクスだ。ちなみに、キラのは、その柄はお揃いで色が青というものだ。

「とりあえずひと泳ぎしてきます。」

「おう。」

 アスランは正統派の飛び込みで、キラを追い駆ける。若者は元気だねぇーと思っていたら、ちっちゃいのとデカイのがやってきた。ピンクのワンピースタイプの水着のティエリアと黒ビキニのアレルヤのカップルだ。悟浄たちに声をかけて、こちらはティエリアに浮き輪を被せて、そろそろとメインプールへと入った。

「おはようございます、八戒さん、悟浄さん。」

 背後から声がして振り向いたら、非常に判別がつきにくいディランディーさんちの双子が同じ水着で刹那の両側に並んでいた。

「えーっと? 」

「こっちがニールで、こっちがライルだよ、八戒さん。」

 トダカが、そのすぐ後ろにいて、説明してくれた。冷静に考えたら、ニールの右側に刹那は必ず居るのだから、逆手がライルということになる。

「トダカさんも泳ぐつもりか? 」

「一応、元海軍なんだけどね? 」

 バミューダータイプの黒の水着に、白いアロハシャツという粋な感じのトダカは苦笑している。なぜかディランディーさんちの双子と刹那とトダカは同じ柄の白のアロハだ。

「あらあらあら、もう始まってしまいましたの? 」

 ようやく現れた歌姫様は、フェルトと手を繋いで登場だ。こちらは、Aラインワンピースの色違いを歌姫とフェルトが、活動的なタンキニをクリスが、真っ白なレースたっぷりビキニのメイリンが、若々しいスタイルで登場だ。

「ママ、日焼け止めを塗ってくださいね。」

「そうそう、ロックオンと元ロックオンは、絶対に焼けどするタイプよね。」

「あたしが塗る。」

 じゃあ、捕獲してタープでやりましょう、と、歌姫様とフェルトがニールの両腕を掴まえる。

「刹那、現役のほうは、あなたの担当だからね。さて、うちのダーリンにも塗ってやるか。」

 クリスは、大笑いで、リヒティーを探しているし、メイリンはおもしろそうだから、と、トダカと一緒に、歌姫様たちのほうへ付いていった。

「忘れてましたけど、クラウスさんはまだなんですかね? 」

「あ、俺も忘れてた。」

 本日のお客様の姿を探したが、まだ到着していないらしい。それより先にマリューとアイシャが、それぞれの亭主のエスコートでやってきた。こちらは、さすが大人の女性。ベーシックなワンピースタイプのマリューは、それでも胸が強調されているデザインで扇情的だし、派手なボーダーのビキニのアイシャも、かなりセクシーになっている。

「いらっしゃーい、マリューおねーさま、あーんどアイシャさーん。」

 で、なぜか、それを褒めつつエスコートと一緒にやってきたのはハイネだ。貧乏くじをひかされたので、目の保養をしているらしい。

「あら、ママと一緒? 」

 マリューでは判別はつかない。

「これは嫁のほうだ。おかんなら、歌姫が連れて行った。」

「え? 本当にそっくりなのねぇー。」

「ホント、ワカラナイわ。」

 アイシャも、それに同意して、まじまじとライルを上から下へと視線を流す。見た目には、ほぼそっくりなので、そこで見極めるのは難しい。

「アイシャさん、マリュー、口を開けばわかるんだ。こっちは、あほっ子。」

「ちょっ、ちょっと、鷹さん? それはないでしょ? それは。」

「あほには違いない。」

 虎も、うんうんと肯定する。

「俺、一応、一流大学出て、一流商社勤務なんですけどぉ?」

「で、その後、反政府組織に入って、最後にテロリストで、純粋種イノベーターの嫁という経歴は、あほだと思うんだけどなあ? ロックオン。」

「うっうるさいなっっ。俺は刹那の最初で最後の男なのっっ。」

 いや、ツッコミどころは、そこじゃないぞ? あほっ子、と、内心で悟浄は温い目で、ライルを見ているが口にはしない。

 そこへ、ダコスタに案内されてやってきたクラウスが交じって、さらにややこしいことになっているが、まあ、いいレクリエーションだろうと、八戒も大笑いするほうで参加した。


 「ようこそ」 と、挨拶している相手が、歴戦の勇者様というシチュエーションは、なかなか経験できるものではない。顔までは知らなかったが、徒名は、よく聞かされていた相手だ。

「こっちが、砂漠の虎さん。で、こっちの性格悪いのが、エンディミオンの鷹さん。さらに、あそこで、ぷかぷかと浮き輪で泳いでいる亜麻色の髪が、白い悪魔って言うんだと。クラウス? おーい、クラウス? 」

 一応、紹介したほうがいいのかな? と、ライルが気を使って紹介するのだが、気の抜けた紹介の割りに、徒名が超有名過ぎて、クラウスも絶句する。
作品名:こらぼでほすと プール2 作家名:篠義