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町内ライダー

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「……大体の事情は分かった」
 その場に駆け付けた橘朔也は、剣崎と睦月から事情を聞いて、静かに頷いた。
「それなら、俺から決闘方法について提案がある。名護啓介と言ったな、他に弟子はいるのか」
「勿論だ」
 橘の発言内容は薮から棒だったが、名護は特に動じた様子もなく答えた。寧ろ側の剣崎と睦月の方が、意味の分からなさに唖然とする。
「それならば、師としての優秀さは、弟子に決めてもらえばいいだろう。明日から三日間、互いの弟子を取り替え鍛え、四日後の木曜日に弟子達に判定してもらう、というのはどうだ」
「いいでしょう。私が負けるなど考えられないが、君にも努力する権利はある。力の限り悔いなくやり遂げなさい」
 話は纏まったようだったが、何故名護はそんな諭すような口調なのか。ここまでの名護の姿を見てきて、まだ彼に弟子入りする意志が変わらない睦月も不思議すぎる。売り言葉に買い言葉でつい言ってしまったとはいえ、剣崎はやや後悔し反省していた。

 そして、事情など何も知らずとばっちりを食らう事となる予定の男、紅渡は、その頃公園でタンポポの根を集めていた。
作品名:町内ライダー 作家名:パピコ