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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第4部

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020話 決闘と晴れた心とサゴーゾ




機動六課の訓練スペースで、
今、映司とヴィータによる決闘が始まろうとしていた。

「いいか、映司。私が勝ったらお前は私にアイスを毎日買ってくれると約束しろ、もし私が負けたらスバルの今までのアイスの損害額を全部払う!」

映司は少し呆れた。

「わ、わかったよ・・・でもなんで模擬戦なの?」

「うっさい!小さいことはいちいち気にするな!!」




離れたところで六課メンバーが二人の対決を観戦しにきていた。不安そうに見る者もいれば、二人の戦いを期待している者もいた。


「エリオくん、映司さん大丈夫かな?たぶんヴィータ副隊長は本気で来ると思うよ」

「大丈夫だよキャロ、映司さんかなり強いし。この戦い、まだわからないよ」





「『オーズ対ヴィータ』、面白い組み合わせの模擬戦だね。なのは はこの戦いどう見る?」

「う~ん…、ヴィータちゃんは近接での爆発力では隊の中でも一、二だと思うし…それに対して映司くんはメダルの組み合わせによってどんな状況でも対応できるね、…でもそれは逆に弱点でもあるね」

「ど、どういうこと?」

「状況によってメダルを変える…ということはその時に隙が生まれてしまうということ、それにその状況に最も適したメダルを変えないと逆に不利になる。コンボになればその分、疲労がたまって後の戦闘が不利になる、…どちらが勝ってもおかしくないよ、フェイトちゃん…。」





「はやてちゃん、なんで映司さんとヴィータちゃんの模擬戦の許可だしたんですか?」

「ん?やっぱ心配か?リィン?」

「当たり前じゃないですか!二人とも大怪我したら心配ですぅ…」

「大丈夫や、これはヴィータが映司くんに元気になってもらいたくて始めたこと、なんで模擬戦なのか私にもわからんけれど、ヴィータにも何か考えてやってるんや、私はヴィータを信じる!」

「はやてちゃん…」



(いや、なんとなくわかるんや。かつて10年前、なのはちゃんがフェイトちゃんに思いを通じさせるために戦ったこと…、ヴィータ、もしかしてあんたは映司くんの思いを感じるために戦うんか?)





ヴィータはデバイスモードのグラーフアイゼンを取り出す。

「言っておくけど手を抜くつもりはまったくねぇからな!」

映司はそれに続いてオーズドライバーを腰に巻き、タカ、トラ、バッタのメダルをセットし、オースキャナーを持つ。

「よくわからないけど、ちょっとの気分転換には良いかな、…いくよ!ヴィータちゃん!!」

久しぶりの活気のある映司の表情をみて、ヴィータは自然と笑顔になった。

「おう!映司!!」





「変身ッ!!」
「セット・アップ!!」



『standby rady』
『タカ!トラ!バッタ!
タッ!トッ!バッ!タトバ!タッ!トッ!バッ!!』



ヴィータは騎士甲冑を身につけ、
映司はオーズに変身した!!

「いくぞ!映司!!」

ヴィータはグラーフアイゼンを持ち、オーズに突っ込んでくる!すかさずオーズはその攻撃をよけた、だが…


「どこ見ていやがるッ!」

「え?うわぁッ!!」

なんとよけたとおもったら、ヴィータは勢いを殺さずオーズへ方向転換し、腹部に一撃を入れた!その衝撃は凄まじく、オーズはその場から数メートル吹き飛んでしまった。


「げほッげほッ…相変わらず凄い力だなぁ、でも俺だって負けないよ!!」

オーズはメダジャリバーを持ちヴィータに突っ込んでいく!その瞬間メダジャリバーとグラーフアイゼンがぶつかり合い、火花が飛び散った!

「ぐぐ…なかなかやるじゃねぇか、映司!」

「うう…ヴィータちゃんもね!」

二人の攻防戦が少しずつ増していった…



その頃、客席側では…

「いよいよはじまったね、フェイトちゃん!」

なのは は二人の心配どころか、逆に嬉しそうだった。

「う、うん。…でもなのは、なんでそんなに楽しそうなの?」

「えッ!?そ、そうかなぁ、にゃはは…」

「…なのは……。」





「す、凄い戦いね、映司さんもヴィータ副隊長も一歩も譲らないわね」

「そんなことどうでもいいよティア!私は映司さんが勝ってくれればそれで良いの!!」

「あんた…まだアイスのこと引きずってるの?」

「当たり前でしょ!…食べ物の恨みは恐ろしいんだよ…」

スバルがまるで戦闘機人モードになった時のように恐ろしいオーラを放つ。それに対してティアナは半ば呆れたような表情になった。

「全く、たかがアイスぐらいで…ホントくだらないわね」

「え?でもティア、確かこの前、ティアの隠していたチョコレートを私が食べたら物凄い血相変えて…」

「わああぁッ!!でかい声でそれ言うな!バカスバルッ!!!!」





模擬戦が開始して約10分たち、二人には変化が起きていた。両者とも最初にぶつかり合いすぎたせいか息が切れ始め、よく間合いをとるようになっていた。

「はぁ…はぁ…」
(最初の一撃以外まともに攻撃を与えることができない…それどころか逆に攻撃が当たらなくなってきた、映司の奴もしかして学習しているのか?)

「はぁ…はぁ…」
(ヴィータちゃんやっぱり強いなぁ、身体に似合わないパワーと素早さ。手を抜いているつもりはないんだけど攻撃が全部かわされる、しかもあの小柄な身体のお陰でなおさらだな。)


数分間時が流れたあと、ヴィータが口を開いた。

「このままじゃ拉致があかねぇな、映司、悪いが次で終わらしてやる!」

「ッ!?」


「アイゼンッ!」
ヴィータはグラーフアイゼンのカートリッジをロードした。
『Gigantform』


その瞬間、グラーフアイゼンは今までより数倍でかく、かなりゴツい形状に変形した。グラーフアイゼンの「ギガントフォルム」である。

「でえぇぇぇぇぇぇぇぇいッッ!!!!」

「ッ!!やばッ…」

そのままヴィータはオーズに対してグラーフアイゼンを高スピードで接近し、おもいっきり振り下ろした
!しかし…

『タカ!トラ!チーター!』
「はぁ、危なかったぁ…」

オーズは咄嗟にタカトラーターに亜種チェンジした。ギリギリのところでヴィータの攻撃を避けていたのだ。

「くそ!よけられたか…」

「ッ!!う、嘘でしょ…」

オーズはヴィータの攻撃を受けた地面を見て驚いた。…身体一つ分のクレーターが出来上がっている。
もしこれをまともに受けていたらどうだったのだろうか、
考えるだけでもぞっとする。

(ヴィータちゃん、ほんとに手加減なしなんだな…)
「だったら俺もいくよ!…オーズの力、見せてあげる!!」

オーズはタカメダルを取り外し、新たにライオンメダルをセットした!

(やっと本気になったか…)
「よし、来い!映司の自身諸共、全部私がぶっ壊してやる!!」

この時、映司は不思議な感じがした。
…戦っているのに、楽しい。いつもの殺し合いではなく、純粋な戦い…。

(なんだろう…戦っているのに、いつもみたいに嫌じゃない。むしろヴィータちゃんとの戦いが楽しい…)

「どうだ?なんかすっきりしないか?」

「え?」

ヴィータが突然問いかけてきた。