二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第4部

INDEX|8ページ/9ページ|

次のページ前のページ
 

021話 重力と『赤い』オーズと最後の一枚




「は、はやてちゃん!また新しいオーズですぅ!!」

「白の…オーズ?、一体どんな力を秘めているんや?」




観戦者達は初めて現れたオーズのコンボに驚いていた。






「…な、なんなんだ?あのオーズのパワーはよ…」

ヴィータは体制を立て直しオーズを睨む。



オーズが新たに変身した「サゴーゾコンボ」は、「サイ」「ゴリラ」「ゾウ」の三つのコアメダルからなるコンボである。頭はサイを模様した形に、腕はゴリラのように太くなり、ゾウのようにたくましい足へと変わった。
サゴーゾコンボはガタキリバコンボやラトラータコンボのように連続攻撃や俊敏な動きはできないが、反面、パワーと防御力は爆発的に上昇し、正当な一対一の戦闘で真価を発揮するコンボなのだ!!


「いくら姿が変わっても…ッ!!」

ヴィータが高スピードでオーズに近づき、グラーフアイゼンを振り下ろした!
しかし、


「ふんッ!!」

「ッ!、何ッ!!」

なんとオーズはギガントフォルムのグラーフアイゼンを片手で受け止めた!!

ヴィータは察した。
今のオーズのパワーは異常に上がっていると…!!

「ハァッ!!」

「グアァッ!!」

そのままオーズはヴィータをつかみ、投げ飛ばした。ヴィータは咄嗟に受身を取り、体制を立て直す!



「はぁ…はぁ…マズイな、今の映司は尋常なほどパワーが上がっていやがる…。一旦上空に上がって策を練るか…」

ヴィータは飛行魔法を使用し、上空に上がった。
しかしオーズはそれを許さなかった!



「させないよ!!…ウオォォォォォォォォォォッ!!!!」

オーズはゴリラのように胸をドラミングし始めた!!





「なッ!?あいつ一体何やって……ッ!!」


ヴィータは自身に起こる異変に気がついた。
…体に異常なまで何かに圧迫されている!











「なのは…もしかして、これって…!!」

「うん、今のあのオーズは『重力』を操れるみたいだね、…凄いな、本当に一対一だったら私でも手こずっちゃうかな…」




サゴーゾコンボの特殊能力は「重力操作」である。
これによりオーズの標的となった者を重圧を上げ身体に負担をかけたり、浮かせることもできるのだ。





「ウオォォォォォォォォッ!!!!」


オーズによるドラミングがさらに増していく!




「く、くそッ、身体が重くてこれ以上滞空することができねぇ…ッ!」


ヴィータは耐え切れず、ついに地面についてしまった。


「よし、今度はこっちの番だ!」


オーズはズシン…ズシン…、と足音を立てながら徐々にヴィータへと近づいてくる。
重力による圧迫から解放されたヴィータはグラーフアイゼンをオーズへと向けて構えなおした。


「空に飛ぶことが無理…となると、力と力の勝負ってことか…」

ヴィータは少し微笑んだ。

「悪くねえな、どちらが先にくたばるか…。さぁ、行くぞ!映司!!ハアァァァァァァッ!!」

ヴィータはオーズに向かって走りだした!



「いくよ!ヴィータちゃん!!ウオォォォォォォォォッ!!」

オーズも走り出す!




グラーフアイゼンがオーズへと振り下ろされる!

オーズのパンチがヴィータへと放たれる!


「ウワァァァァァァァッ!!!」
「アアアァァァァァァッ!!!」

次の瞬間、二人の攻撃が同時にあたり、お互い吹き飛ばされる形になった!!
二人はよろめきながら立直し構える。



「まだまだ…、勝負は…ここからだよ…ッ!」

「まだ…、負けた…わけじゃねぇ…ッ!」





そして再び二人の攻撃が同時に当たった。
…完全に殴り合いである。





「映司さん…ヴィータ副隊長…大丈夫かなぁ?」

「さ、さすがにちょっと見ている方もあんな戦いみせられると良い気分にはならないわね」


「でも、さ。二人見ているとなんだか楽しそうだよ、ティア」

ティアナは頭にはてなマークを浮かべた。

「どういうことよ、スバル」

スバルは現在戦っている二人を見ながらそのまま話し続けた。

「だって、映司さんは顔隠れてわからないけど…ヴィータ副隊長の表情、辛いとかそういう顔じゃなくて自分と対等な人が現れて嬉しいって顔してるから!…二人ともボロボロだけど、動きはとても生き生きしてるように私は見えるよ!!」

「なんか、あんたがそう言うと…なんとなく私もそう見えてきちゃたじゃない。
でもこういうの…悪くはないかも…。」






ずっと殴り合い続けたため、二人の身体は既に限界を超えていた。

「映司…私の身体も…そろそろ限界だ…」

「うん…俺もそうだよ…ヴィータちゃん…」

ヴィータは最後の力を振り絞る!!
「次で…本当に次で決めてやる!…いくぞ、映司!!…アイゼンッ!!!!」
『Zerstörungsform』


ヴィータはグラーフアイゼンの最終形態「ツェアシュテールングスフォルム」を発動させた!
その姿は巨大ハンマーにドリルとブーストが付いた、とにかく巨大な鉄槌だった。


「いっけえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッッ!!!!!!!」


そのままオーズに振り下ろされ、迫ってくる!!

「俺も、次で決めるッ!!!」

オーズはオースキャナーでベルトをスキャンする!!
『スキャニングチャージ!!』


オーズの頭と腕が光り始めた。
サゴーゾコンボの必殺技、「サゴーゾインパクト」である!

振り落とされたグラーフアイゼンとオーズがぶつかり合う!!




そして…その場で大爆発が起こった!!







「映司さんッ!ヴィータちゃんッ!」

「あ、あかん!リィン、いくで!!」

観戦していた人たちは二人の安否の確認のため、いそいで現場にむかった!






その場には、倒れている変身の解けた映司の姿と、ヴィータの姿があった。

「あはは…負けちゃった…」

「いや、私ももう攻撃する体力も残ってねぇ、…『引き分け』だ。」



その場にいた全員がホッとした。


ヴィータは立ち、倒れている映司のもとへと近づき、手を差し伸べた。

「…?ヴィータちゃん?」

「今回は楽しかった、ありがとな、映司」

「いや…礼をするのは俺のほうだよ」

映司はヴィータの手を借りなんとか立つ。



「俺はまたずっと一人で悩みを抱え込んでた。どっちを選べばいいのか…って本当にちっちゃな悩みをね、でもヴィータちゃんのお陰で全部吹っ飛んだんだ。俺はちょっと考えすぎていたんだ。どっちも選べられるんならどっちも選べばいい、今できることをやればいいって、戦っているうちにわかったんだ」


(うん…この世界も…アンクも…どっちも助けるよ…)


「そっか、…まだ言っている意味がわかんねぇけど、吹っ飛んだんならそれで良いか!いやぁ~それにしても久し振りに本気だし……ッ!!









突然、ヴィータの脳裏にあるビジョンが映った…








−はやてちゃんは…、俺が…、俺が絶対に助けますッ!!!だから…もう、やめてください…もう…俺は戦いたくない…−










なんだ?

シグナム、シャマル、ザフィーラ…







何と戦っている?