ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第5部 後編
「チビじゃないです!!リィンです!!いい加減にしないと懲らしめますよぉ~ッ!!」
「俺が何したって言うんだッ!!」
「…ぐす…まぁ皆落ち着いて…」
泣き止んだ映司がアンクから離れ、間に立った。
「おい映司、アンジュの奴も倒したんだ。さっさと元の世界に帰るぞ!…はやくアイスも食べたいしな…ボソッ…」
「まぁまぁ落ち着いてアンク、それにこの世界でもアイスはあるよ…とにかく、みんなが心配だし、早く合流しよう、はやてちゃん」
「そうやな…皆大丈夫かしんぱ…ッ!!…いや、大丈夫そうやな!!」
「え?…あッ!!」
はやて が見た方向を見ると、全員ボロボロだがこちらへ飛んでくるヴォルケンリッター達が見えた!
「はやてぇ~ッ!!」
「よかった!はやてちゃん達も無事みたいね!」
「あぁ…しかし、主はやてのそばにいるあの『金髪トサカ』の男は誰だ?」
「映司と主の警戒が見られない…ということは、敵ではなさそうだな」
「みんなぁ~ッ!!」
はやて は無事だったヴォルケンリッター達を見て、急いで走っていった。
その姿は部隊長としてではなく、仕事から帰ってきた父親にかけていく娘の姿と全く一緒だった。
「あぁ、もうはやてちゃん、最後の最後でみっともないですぅ」
「ふん!所詮はガキか…」
「よかった…これで本当に…終わったんだなぁ…」
これで…すべてが終わった…ッ!!
ドクンッ…
えッ…
体が…重い…
目が霞む…
ヴィータ…シグナム…シャマル…ザフィーラ…
皆…そんな血相変えてどうしたんや…?
映司くん…リィン…
何をそんなに叫んでいるんや?
なにも…なにも聞こえへんよ…
あれ…どうして…私…
そうか…きっと…疲れたんや…
大丈夫…
すぐ…
起きるから…
映司達の目に写ったのは
走りながら急に倒れてしまった、
「八神 はやて」の姿だった…。
作品名:ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第5部 後編 作家名:a-o-w