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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第7部

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「映司、お前馬鹿だろ!」

「ち、違うよ!ヴィータちゃん、今日はたまたまだよ!!」


あの後映司はすぐにスーパーに向かい、頼まれていた物を急いで買ってきた。
帰ってきたときには既にシグナムとザフィーラも帰宅していた。


「まぁ良いじゃないか、ヴィータ。…火野にもようやく定職が見つかったしな!!」


シグナムはわざと大きな声で映司を茶化した。


「ちょっとシグナムさん!ひどいですよ!!」

「ははっ!すまない火野」



「さぁて、皆やっと揃ったところやし、ほな、いただくか!」









−いただきまぁす!−












「なぁはやて、明日本当に一人でデパートにいくのか?せっかく明日私たち5人いるのに」

「ごめんな、ヴィータ。明日はどうしても一人でいきたいんよ、今回だけ頼むわ。な?」


はやて は珍しく一人でデパートに行きたいと言い出したのだ。
もちろん全員同行を願ったが、逆に…

皆だって私に内緒でいっつもどこか行ってるやないかぁ!

と、逆に突っ込まれてしまい、何も言い返せなかった。


「主はやて、どうしても…ですか?」

「今回だけはだめや!」


(はやてちゃん、珍しく固いなぁ…。そこまでして一人で行きたい理由、なんなんだろ?)



















−次の日、午前9時くらい、はやて はコートを着てここから少し離れたデパートへと行ってしまった。




「うぅん…本当に大丈夫かな?…やっぱり心配だなぁ」


いくら はやて とは言え、この頃はまだ魔法も全く使えない状態である。
しかも足は動かず、移動手段は車椅子のみ。

映司は心配で仕方なかった。



「あぁ、もうダメだ!…よし、本当はいけないことだけど…」


映司は身をコートに包み、サングラスをかけた!

映司が考えた事は…






「よし、気づかれないように後をつけよう!!」















………




「~♪~♫」


「………。」



映司は はやて の後をつけていた。
ところどころにある電柱に隠れながら…。

はたから見たら完全に怪しい人物である。


一応、この人『仮面ライダーオーズ』である。


「………ん?なんだあれ?」


映司は はやて のすぐ近くのゴミ捨て場にあるダンボールに目が行った。


普通のサイズよりあからさまに大きすぎる…。

おまけに…





隙間から見覚えのある「赤いおさげ」が見えている。








「あの、ヴィータちゃん。なにやってるの?」

「ッ!!!!」


映司はダンボールを取った。
そこにはヴィータが座っていた。


「なぁッ!!な、なんでわかったんだよ映司!!」

「いやバレバレだよ!…あ!もしかしてヴィータちゃんも はやてちゃんを!?」


ヴィータはそっぽを向き、赤くなった頬をポリポリとかいた。


「…あ、あぁ。やっぱり心配だからな…」

「そっか…。あ!見失っちゃう!!急ごう、ヴィータちゃん!!」

「お、おう!…というか、映司お前もかよ!」













そして二人は公園を通りすぎた頃だった。
ちょうど はやて がそこを過ぎたその先に近所の奥様方が集まり、井戸端会議をしていた。


「あ、みなさんこんにちわ!」



−あら、はやてちゃんこんにちわ!−

−寒くない?おばさんあったかいコーヒー持っているわよぉ?−

−まだちっちゃいのにえらいねぇ、うちの子に見習わせてあげたいわぁ!−



一般人からしてみれば何も変哲のない光景。

しかし、はやて がそこを通り過ぎた時、映司には明らかに一人だけ浮いている人物がいた。
しかもその人は見覚えのある人物だった。






「あの、シャマル…さん?」


「あら!?映司くんとヴィータちゃん!?どうしてここに…」



奥様方の中にシャマルが混じっていた。





特に違和感がなかったというのは映司とヴィータだけの秘密である…。






「そう、やっぱり二人とも心配なのね」

「はい、はやてちゃん一人だけ行かせるってのはちょっと…」

「おい映司、シャマル!はやて が行っちゃうよ!!」










………



家からはだいぶ離れ、商店街に入った。
ここを過ぎれば地元で一番大きいデパートがある。

流石にここでは人通りが多いため、隠れながら進むことができない。
映司たちは はやて から数10メートル離れながら追跡していた。


「映司、バレないかなぁ…」

「大丈夫だよ、ヴィータちゃん。ここ人も多いし」

「ふふっ!見つかったら3人で誤りましょうね!」














ッ!!











その時映司は不審な気を感じた!!

(この感じ…、ま、まさかこの世界にもヤミーがッ!?……ん、いや、違う…)











映司は気が発せられた方向を見た。
…商店の屋根の上に、物凄い表情で はやて を見つめていた…





ザフィーラがいた。














「…すまない、このことはシグナムには言うな、火野…」

「俺は言いませんけど…、確実にこの二人が言うと思いますよ」






「ぷッくくく…、さっきのあのザフィーラの表情…!!」

「こ、こらダメよ!ヴィータちゃ…ふふふッ!!」





「…火野…」

「ザフィーラさん、今度一緒にどこか食べにいきましょ?」

















………





そしていろいろ会ったが、無事、はやて はデパートに到着した。
結局、シグナム以外の4人が はやて の後をついて着てしまった。


「ちぇっ、この流れだったら絶対シグナムも会うと思ったのに…つまんねぇなぁ!!」

「まぁシグナムは私たちの中で一番 はやてちゃん に忠誠を誓っているから、きっとはやてちゃんを信じているんでしょうね」

「まぁ無事に はやて ちゃんも着いたことだし!俺たちは帰るとしましょ!」

「…そうだな」


そして映司達は今通ってきた道を帰ろうとした…。
しかしそこには…











−おい、あの女の人、一体何やっているんだ?−

−いるよなぁ、ああいう残念美人−

−なになに!?あの人電波なの!?−









人盛りの中で一人だけ浮いている格好をした女性が電柱からデパートに入る はやて の姿をじっと見ていた。
その姿は映司と一緒で全身コートで身を包み、サングラスをかけていた。



「よかった、主はやて は無事に到着なされたみたいだな。ふふ…誰にも気づかれずにここまで追ってきたのは至難の業だった。さて、私も退却を…」






シグナムの目に映ったのは、

哀れみの目で彼女を見る映司達の姿であった…。












………






「頼む!主はやてにだけはっ!!主はやてにだけは秘密にしておいてくれ!!」


映司達は近くにあった喫茶店で一服していた。
ヴィータ以外は全員コーヒーを頼み、ヴィータは一人でパフェを食べていた。


「まさかシグナムさんも はやてちゃんを追っていたなんて…」

「い、意外ね」