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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第9部

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「タジャドルのあの技でこいつら一掃する」

『だから炎は効かないってなんでわからねぇんだよ!!?』

「あっ!そうだったね…だけど!!」


映司は再びオーズドライバーを腰に巻きつけ、3枚のメダルをセットした!!



「ここでなにもしなきゃ…皆倒れちゃうでしょ!!」

『おい映司!!お前さっきから変身してばっかだろ!!死ぬ気か!!?』


その言葉を聞いた4人は一斉に映司に振り向いた!


「おい映司!いい加減休んでいろ!!」

「そうだ火野!私もだいぶ体力が戻った!!今は戦うな!!」


しかし映司は気にせずそのままオースキャナーを手に持った!


「それでも…少しでも皆の力になれるなら…!!」

『…たくッ!!』


アンクは自分の手からセルメダル5枚を取り出し、映司に投げつけた。


「…アンク?」

『貴重なセルメダルだ…、ここだという場面で使え!!』

「アンク…、それじゃあ皆行こう!!…へんしっ…」












−ドクンッ…−









「あ…あぁ…」


『映司?…ッ!!映司ぃッ!!?』







再び、映司に頭痛が襲った。
それも、今までとは比にならないほどの頭痛だった。







「あぁ…ッ!!あぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッッ!!!!!!!!」









「おい映司!また頭痛か!?」

「しっかりしろ、火野!!火野ぉ!!!!」






なのは とフェイトには意味がわからなかった。
ただ、目を大きく見開いて立っていることしかできなかった。






「映司…さん…?」

「…あ……」











「ああぁぁぁぁッ!!!!うあぁ…あ…」


痛い…痛い、痛い痛い痛いッ!!!!














−ハナレロ…ワガアルジカラハナレロッ!!!!−















だ、誰だろう…。
あなた…








ッ!









あなたは…もしかして!?













−モウヨイ…オマエガワガアルジカラハナレナイノデアレバ…−
















『お前自身にかつて存在していた…








破壊の力でその身を滅ぼせ…』

















「ッ!!ウオォォォォォォォォッ!!!!!!!!」


その瞬間、シグナムの手にあった闇の書が急に機動し、本が開かれ、異径の光が映司に降り注がれた!


「お、おいシグナム!!お前何やってるんだよ!!」

「し…知らない…、私は何もしていない!!」


『…ッ!映司ッ!!今すぐその本から離れろッ!!』


「ウオォォォォォォォッ!!!!!!!!」



しかし映司は闇の書の光から動くことができなかった。
次第に、映司の周りに紫のオーラが解き放たれた!!



そして、映司の体内から…



「紫のメダル」が現れた。



『…おいおい、マジかよ…。映司ッ!!止めろッ!!!!』



映司には何も聞こえなかった。
ただ、自分の中にある単語が浮かんでいた…












「壊す」











オーズドライバーから赤のメダルが弾き出され、無理やり紫のメダルがセットされ、映司はがむしゃらにオースキャナーをスキャンした!








『プテラ!トリケラ!ティラノ!
プットッティラーノ!ザウルースッ!!』




「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!!!!!!」






「な、なんなんだよ…映司…どうしちまったんだよ!!?」

「火野…な、なにが起きたんだ?」









誰もが目を伺った。
何が起きたのかわからない。

その時、なのは の元にエイミィから通信が入った。

「は、はい…エイミィさ『今すぐ映司くんから離れてッ!!!!!!!!』…え?」








「今の映司くんから放たているエネルギー波を魔力値の値で変換してみたの!!そのレベルは…
推定「SSランク」なの!!!!今すぐその世界から脱出して!!!!」









自分の頭がついていけない…

ただ、一つ言えるのは…




自分が知っているあの心優しい映司は…

目の前に存在しない。











その瞬間だった。

自分達の目の前から彼の姿が消えていた。





気が付けば周りにいた龍が血を吹き出しながら次々と倒れていった。





「あぁぁぁぁぁぅッ!!!!!!!!」




今のオーズはまるで恐竜のように暴れていた。
戦い方も雑で、皮を引き裂いたり、ちぎったり、とても見ていられるようなものではなかった。






「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぅッ!!!!!!!!」





その時、オーズから冷気が発せられ、残っていた龍が全て凍りついてしまった。








「はぁ……はぁ……」





オーズはシグナムを凝視し、地面からメダガブリューを取り出した。

「お…おい、もしかしてシグナムを…」

「ッ!!シグナム!!逃げて!!!!」




しかし、シグナムは動かない。
だがその表情は真剣だった。

そしてレヴァンティンの構えを解き、両手を広げた。


『おい女ぁ!!お前死にたいのかッ!!?』



「う…うぅ……うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぅッ!!!!!!!!」




そのまま超高速でオーズはシグナム目掛けて突っ込んできた!!



「おいシグナムッ!シグナムッ!!!!」



ヴィータの悲痛な声がその場に響き渡った。












違う…







その人は「敵」じゃない…







止めろ…









止めろぉぉぉぉッ!!!!















「うあぁぁぁぁ…ッ!!…あ…あぁあぁ…」






「…信じていたぞ、火野」





オーズはあと数センチというところで静止した。







「…あ…あぁ…」



『ッ!なに?』

その時、オーズのベルトにセットされていた紫のメダルが砕け散り、変身が解け、映司はそのまま気を失ってしまった。
シグナムは映司を自分の胸へと抱き寄せた。



「火野…待っていろ。今すぐシャマルのところに連れて行くからな…」

「…なのは、すまない。この話はまた今度だ…。今は…」


シグナムとヴィータはそのまま映司を運びながらこの砂漠の世界を去っていった。


「アンク…」

『あぁ…』


アンクはグリード態から人間になり、そのまま飛んでいくシグナム達をただじっと見ていた。


「アンクさん、さっきのって…」

「お前たち…今のは忘れろ」


アンクは なのは とフェイトを見つめた。
そのアンクの目は出撃するときにフェイトに見せたものと一緒だった。


「…帰るぞ」

「は、はい!」

「…うん」








………





「お疲れ様、なのは、フェイト…それにアンク」


3人は元気がなかった。
先ほどの件があり、忘れようにも忘れられない。

かける言葉が見つからなかった。




「な、なんだい皆。そうだ、この空気止めよう!ね?」


アルフのフォローが入り、エイミィとユーノがなんとか場の空気を明るくしようとした。