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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第10部

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「ふんっ!今時シュールな名前だな!!」


フェイトは再びアンクの足を思いきり踏んだ。
アンクは何か叫んでいたが、特に気にせず、話を続けた。


「それじゃあ太郎、私達と一緒にお母さん探そう!」

「え…いいの?…ぐす…」

「あぁ?おい待てガキ!!」


フェイトは少し苛立っているアンクを見つめた。
まぁ彼がこのような反応をしてくることはだいたいわかっていた。


「本当に探す気でいるのか!?ここはでけぇんだぞ!!?」

「それでも探すよ、このままほっとくわけにはいかないよ」

「はぁ…ったく、しょうがねぇなぁ…」


アンクは大きなため息をし、太郎という男の子を睨みつけた。


「おいお前!いつまでぐずってんだ!!男なら泣くな!!」

「ひっ…ご、ごめんなさい…」

「ちょっと、アンク!」


フェイトはいくらなんでも酷いと感じ、アンクに身を乗り出した。
しかしアンクは気にせず、太郎に話し続けた。





「ったく、俺はこういう奴は好きじゃねぇんだよ。『欲望』があるのにそれを簡単に手放す奴は特になぁ……いいか?本当に親と会いたいと思っているなら、すぐ諦めていつまでもメソメソしてるんじゃねぇよ!!どっかの馬鹿みたいに無理だとわかっていてもずっともがき続けてみろ!いいな!!?」

「えっ…」

「アンク…」

「母親に会いたい…それも立派な欲望だ!その手で掴んでみろ、お前の欲望!!」









なんだ…

いつものアンクだった…





不器用で怒りっぽくて無愛想だけど

本当は優しい怪人さん…










「ほら、行くぞガキ共」

「う、うん…」

「大丈夫だよ太郎。きっと見つかるよ」











アンクとフェイト…そして太郎という男の子は

無限に溢れている人ごみの中へと入っていった。