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ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第11部 中編

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051話 闇の書の意志と家族の絆と通りすがりの破壊者




「…あなたは…」



間違いない…

見たことはないけど…




この人が、リィンフォースさんだ。







映司の目の前には、この頃はまだ「闇の書の意志」と呼ばれていたリィンフォースが立っていた。
そんな中、映司はあることに気がついた。




「…て、あれ?おかしいな。傷どころか、服に焦げ目すら見当たらない…もしかして!」


映司は目の前にいた闇の書の意志に恐ることなく、笑顔で話しかけた。


「これ、あなたのお陰なんですよね?ありがとうございます!!」


映司は丁寧に頭を下げた。
…だが、闇の書の意志はそれとは真逆に悲痛な表情で話し始めた。


「…ちがう…私の力では、ない…」

「…?」

「それは…私の中に存在する…『コアメダル』の力によるものだ…私の力ではない…誤解するな…」














「そんなことありません!」






闇の書の意志は驚いた。
自分が想像していた答えとは真逆だったからだ。


「あなたの力じゃなくても…最終的に俺はあなたに救われました!!だから、俺はあなたに感謝します!!ありがとうございます!!」

「…欲望の王…」

「それに、もし俺が助かっていたとしても、俺はあの時あなたに吸収されてなかったら本当に死んでいました。これで…大事な『家族』にもう一度会うことができます!」

「…それは違うぞ…欲望の王。私は前を…」

「違くなんてありませんよ!結果的に俺はあなたに『救われ』ました!!」







なんだ…この男は…

私は今まで貴様を苦しませていたのだぞ?



なぜ、その苦しませていた張本人が目の前にいるのに…




笑顔で、いられるのだ?







その時、闇の書の意志の後ろに、車椅子に座りながら気を失っている はやて の姿を見つけた。


「ッあぁ!!?はやてちゃん!!よかった…無事だったんだ!!」


映司は急いで はやて の元へ向かおうとし、闇の書の意志の隣りをすれ違う時だった…。


「行くなッ!!欲望の王!!!!」

「っ!!…え?」


闇の書の意志の叫びで映司は動揺し、その場で止まってしまった。

振り返ると…闇の書の意志は…




泣いていた。






「もう…もう我が主を休ませてあげてくれ…」

「え…」











−−−



『ハァッ!!』

「ディバイーン…バスターッ!!」


なのは のディバインバスターとアンクの手から放たれた火炎弾が闇の書へと放たれた!
だが…


「…そんなものか…はッ!」


『なんだとッ!?』

「う、嘘ッ!?」


闇の書は当たる寸前にいとも簡単に片手でなぎ払った!!


アンク達は市街地では流石にマズいと感じ、なんとか闇の書を海へと引きつけ交戦していた。
先ほどからアンク達が先手を決めているが、闇の書には全て効果がなかった。


「…いまだッ!!」

「…ふん…」


フェイトが一気に間合いを詰め、バルディッシュを振り下ろした。
だが、闇の書はそれを受け止め、そのままフェイトごと投げ飛ばした。


「ぐぅッ!!…そんな…」

「…その若さでここまでの実力を持つとは…だが…」


その時、闇の書の右手がフェイトに向けられた。


「ッ!!?」

「…悪魔で、『この世界』の中での実力だがな…」


次の瞬間!闇の書の右手から魔力砲が放たれた!!


「ッ!!ま、まず…」

『チッ!…クソガキィィィッ!!!!』


フェイトに魔力砲が当たる寸前にアンクが超高速でフェイトの前に立ち、それをガードした!



『ガァァッ!!!!!!!!』

「ッ!!アンクッ!!!!」



ガードには成功したが、その魔力砲のエネルギーは壮大で、アンクの身体から数枚のセルメダルが飛び散り、全て割れてしまった。


『なにぼぉっとしてるんだ!気をつけろ、ガキ!!』

「ご、ごめんなさい…」


アンクは闇の書を睨みつけた。
どうやら今の攻撃は本気ではなかったらしい…。


『ハァ…ハァ…』
(クソッ!!なんてパワーだ…、プトティラコンボと同等か…それ以上だ!!)


「…貴様…魔導士ではないな…」

『ふんッ!この姿で魔導士だと思う奴は相当な馬鹿だとは思うがな!!』

「その力…貴様、グリードだな?」

『あ?…なんでテメェが知っているんだよ!!』


アンクは少し動揺した。
なぜか、目の前に立っている闇の書は自分達の存在を知っていたからだ。


「昔…貴様に良く似た者と会ったことがあるからな」

「…チッ…そういうことか…」


間違いねぇ…『アンジュ』の野郎のことか…ッ!!


「あいつと…一緒にするんじゃねぇぇぇッ!!!!」


アンクは翼を広げ、闇の書へと突っ込んでいった!!
そしてアンクが放ったパンチを闇の書は左手で受け止めた。


その時だった…。





「く…クソッ……ッ!!?」








どういうことだ?
こいつの中から…微かに俺のメダルの力が感じる…。




まさかッ!!?







「…消えろ…欲望の塊よ…」

「ッ!!しまッ…」


闇の書はアンクを掴んだまま、ゼロ距離で右手から魔力砲を放った!!
アンクはセルメダルを出しながら吹っ飛び、それをみた なのは とユーノがなんとかキャッチした。


「だ、大丈夫ですか!?アンクさん!!」

「あ…あぁ…」


アンクは身を起こし、再び闇の書を睨んだ。


「おい、なのは…」

「は、はい…なんですか?」






「ちょっと…俺に力を貸せッ!!!!」













その頃、市街地では二人の少女が身を寄せ合いながら異変が起きた街をさまよっていた。


「ね…ねぇアリサちゃん…一体なにが起きてるんだろ?」

「わ…わからないわよ…携帯も繋がらないし…誰もいないし…!」


アリサと すずか はどういうわけか、封鎖領域の中に閉じ込められていたのだ。
もちろん、この時 なのは達が闇の書と戦っているなんて事は知らない。


「とにかく…誰か人を探しましょう、すずか!!」

「う…うん…アリサちゃん…」










−−−


「な…なぜですか?」


「お前は…我が主を見ていて…可哀想だとは思わなかったのか?」


映司は はやて の元に向いたかったのだが、闇の書の意志がそれを強く拒んでいた。


「可哀想?…そんなことありませんよ!!はやてちゃんは今も幸せに…」

「欲望の王よ…お前は『ずっとそばにいる』…と、いったな…」

「…え?」








「それは…本当にできるのか?」









映司の中に衝撃が走った…。

なにも、言い返せなかった。

自分は、『歴史の修正力』のせいで、この世界にはあと数日しかいられない…。




「確か、お前は『未来の世界』から来たといった…。お前が特異点ではないのであれば…あと少しの時間でお前は消滅するはずだ。…それなのに…お前は出来もしない約束を我が主とした!!…なぜ、なぜそんなことをしてしまったのだッ!!!!」



闇の書は涙を流しながら映司に訴えかけた。
しかし、映司の目には…まだ、火が灯っていた。