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のび太のBIOHAZARD『THE NIGHTMARE』

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CHAPTER2 滅びた旅館 AREA1『不審な旅館』


「裏口に来るのは久し振りだな。ここから一応裏山へ行けるけど、いつもは別のルートから行くからな。まあ、ここら辺を探索するか。」
と言ってのび太は裏口の周辺にある飼育小屋を調べようとしたが、飼育小屋は開かなく、その周辺にあったグリーンハーブ2つとブルーハーブ2つとレッドハーブ1つを手に入れ、裏口の扉を開け、裏口から外へ出ようとした。出た先は裏山へ続くルートだった。
「ここは学校行事の時などに使う登山ルートだったな。土砂崩れがあって立入禁止になっていたが、一応行ってみるか。」
と言うとのび太は山の奥に向かって行った。途中にはグリーンハーブが1つあっただけだった。やがてのび太は土砂崩れがあった所に辿り着いた。
「ここが土砂崩れがあった場所か。ここから先は行けそうにないな。無駄足か。仕方ない、戻るか。」
と言ってのび太は振り返り、元来た道を戻ろうとしたが、
「・・・・・・・・・・ん?」
横道があることに気がついてその先へ進んだ。すると、何かの旅館みたいな建物があった。のび太は近くにある看板を読んだ。それにはこう書いてあった。
『旅館『裏里』』
「ここは一体何なんだ。看板には旅館って書いてあるけど・・・。何でこんな所にあるんだろう。・・・・・この建物よく見てみると、・・・・・・・・・どうやら潰れた後建物をこのまま放置してあるようだな・・・。もしかしたら中に生存者が居るかもしれないな、・・・あと僕らの学校の事で何か手掛かりがつかめるかもしれない。どう考えたってあんなカラクリなどを仕掛ける意味がわからない。防犯対策にしてもやりすぎだし。」
と言ってのび太は、通信機を取り出してジャイアンにかけた。
RRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRRR
「こちら武(たけし)。どうしたのび太?」
「学校の裏口の鍵を見つけて行事用の登山ルートをたどってみたら、廃墟になった旅館を見つけたんだ。もしかしたら生存者あるいは、脱出の手掛かりが掴めるかもしれないからこれから潜入する。」
「旅館?そんなものが裏山にあったなんて知らなかったな。よし、じゃあ今から俺と健治のチームもそっちに行く。のび太は先に調査していてくれ。」
すると、のび太はある事に気がついた。
「ちょっと待って!静香ちゃんは?」
「実は今、別行動しているんだ。ほんとビックリしたよ。あの化物相手にビビリもせず拾った武器で倒していくんだぜ。銃の使い方もすげー詳しかったし。」
「まさか、・・・あの静香ちゃんが?」
のび太が驚きながらも冷静な口調でいった。
「人は見かけによらずってのがあんだろ。そうゆうことだからじゃな。」
と言ってジャイアンは、通信機の接続を切った。
「・・・僕の知らないしずかちゃん。本当にあのしずかちゃんが?」
と言いのび太は、少し疑問を残しながらも旅館の中へ入って行った。
その頃ちょうどのび太が土砂崩れがあるところへ向かって登山していた頃、学校ではちょっとした異変が起きていた。
「だいたい学校内は探索したかな。というかもう探索する所がない気が・・・・・・・。」
「そうですね。あとは待機だと思います。」
丁度スネ夫と聖奈が探索を終え、会話をしているところだった。
「じゃあ保健室に行って休憩しよう。」
と言うと2人は1階の保健室に向かった。・・・・・・・・・・・・・やがて保健室のドアの前まで来た。するとスネ夫が喋った。
「・・・・・・・・・・今誰かの悲鳴が聞こえたような。・・・・・。」
「ちょっとやめて下さいよ。スネ夫さん。」
「ああごめん。」
そして、2人はドアを開けて保健室の中へ入った。直ぐに中の異変に気づいた。
「金田さんがいない・・・・・?」
「一体何処へ行ったんでしょう?」
すると次の瞬間、天井から"何か"が急に落ちてきた。
「な!・・・・・・・・・・・・・・か、・・・・・・・・・・・・・・・・金田さん!!」
「きゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
天井からは血だらけの金田正宗が落ちてきた。あまりの出来事に聖奈は悲鳴をあげた。スネ夫もあまりの出来事にかなり驚いた。更に次の瞬間、何かが降りて来た。それを見たスネ夫が言った。
「こいつ!あの時パソコン室にいた怪物だ!一旦体勢を整えなきゃ。向こう側へ行くよ。聖奈さん!」
「はい!!」
と言って、2人はテーブルや長椅子を利用し、反対側へ逃げた。しかし怪物もすぐに方向転換し、追って来る。
「よし!聖奈さんはここにいてくれ!僕が仕留める!!」
「そんな!無茶です!1人でなんて!!」
「大丈夫だ!こいつとは前に戦ったことがある!!安心してよ。」
と言うとスネ夫は『UZI』を装備し、怪物に向かって行った。
「GISYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
怪物は奇声をあげ、スネ夫に向かって酸を吐き出した。しかし身体が小さく、身軽なスネ夫はそれを避けて、そのまま前に進んだ。怪物の方もスネ夫に掴み掛かった。
「今だ!!」
それを見計らったようにスネ夫は『UZI』を構え、連射した。掴み掛かろうとして前進していた怪物は予想外の攻撃に面食らった。
「GISYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
「よし、効いてる!喰らえ!」
そのままスネ夫は『UZI』を連射し続けた。やがて怪物が倒れた。
「ふう。どうやらなんとかなったみたいだね。」
「わぁ。凄いですスネ夫さん。」
「まあ、サブマシンガンを持ってるし、これくらいは出来なきゃね。・・・・・・・それより、金田さんは・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
無惨な姿となった金田を見て、しばらく2人は無言で立ち尽くしていた。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やがてスネ夫が口を開いた。
「・・・・・・・・・・・・・・・聖奈さん。ここで悲しんでいても何も変わらない。これ以上誰も犠牲者を出さない為にも脱出経路を探そう。のび太も頑張ってくれているはずだ。」
「はい、わかりました!私も頑張ります!!」
すると聖奈は思った。
(・・・のび太さんは危険だと思われる理科室へ行ったけど大丈夫かなぁ。無事だといいけど、もしかしたら安雄さんみたいに・・・・・・・・いや!のび太さんなら大丈夫よ!今までだって充分過ぎるくらいに頼りになっていたし、私はのび太さんを信じるわ。)
そしてスネ夫が言う。
「じゃ、聖奈さん、そろそろ探索を再開しよう。」
「はい!!」
と言って2人は保健室を出て、探索を再開した。
一方その頃のび太は・・・・・・・・。
ガチャ。
のび太は旅館のドアを開けた。中は床が腐っていたり、壁が汚れていたりしていた。
「中の様子からして、この旅館は相当昔に建てられたようだな。・・・・・・・・・すぐ傍にドアがあるな。まずはそこを探索しよう。」
と言ってのび太は近くのドアを開けて中へ入って行った。中はどうやら受付(フロント)のようだった。
「ここは受付か。ここら辺を探索しよう。」