のび太のBIOHAZARD『THE NIGHTMARE』
「銃声?階段の方からだ。」
と言うとのび太は階段の方に向かった。すると、そこには懐かしい者が居た。
「ドラえもん!!無事だったんだね!」
「のび太君じゃないか!無事でよかった!」
「それはこっちの台詞だよ!あの後何処に行ったかわかんなくなっちゃうし・・・。ここは一体どうなっているの?」
「僕にも判らない。僕もミーちゃんに会いに行く途中で、得体の知れない変な怪物達に襲われたんだ。」
「でもよかった。ドラえもんに会えて。さぁドラえもん、『どこでもドア』を出して。早くこの街から脱出しよう。」
「・・・・・・・・・言いにくいんだけど、ポケットが壊れちゃって秘密道具が全部お釈迦になっちゃったんだよ。」
「そんなぁ〜・・・。じゃあ『タケコプター』も使えないじゃないか。」
「助かるには脱出ルートを見つけるしかないよ。」
「そうか。」
「そういえばまだ学校に鍵が掛かった扉が沢山あったよね。君はもう一度学校を探索してきてくれないかい?丁度鍵も持ってるみたいだし。」
「?・・・・・何でドラえもんが僕が制御室の鍵を持ってることを知ってるのさ?」
「のび太君・・・・・・。手に持ってるそれ、・・・鍵でしょ?それに僕は『制御室』とは言ってないよ。」
「え、・・・あ、ああそういえば言ってなかったな。」
のび太は右手にずっと握り締めていた鍵に気がついた。
「解った。探索してくるよ。」
「じゃあ僕はもう少しこの旅館を調べるよ。」
と言うとドラえもんは大広間の方に向かって歩いて行った。
「さて、取り敢えず学校に戻ろう。」
と言うとのび太は1階に降りて、旅館を出た。そして裏山を下山し始めた。
その頃、・・・・・
「ふぅ、ここら辺も大体探索が終わったな。大広間の探索を終わるか。」
大広間での探索を終えたジャイアンが呟いた。しかし次の瞬間、大広間の扉が開いた。
「誰だ!」
ジャイアンは咄嗟に振り向き、銃を構えた。しかし見覚えのある人影を見て、ジャイアンは安心し、銃をしまった。
「ドラえもん!!無事だったのか!」
「うん。でもポケットが壊れちゃって秘密道具が使えなくなっちゃったんだ。」
「何だって!じゃあ自力で脱出するしかないって事か。」
「・・・・・そうなるね。」
「・・・ドラえもんは今来たところなのか?」
ふと、ジャイアンがドラえもんに聞いた。
「・・・ちょっと前に来て1階を探索したところだよ。」
「そうか・・・・・・・。」
「旅館の探索は僕がやっておくよ。ジャイアンは学校の方に行ってくれ。」
「ああ解った。・・・・・気をつけろよドラえもん。」
「解ってるよ。ジャイアンも気をつけてね。」
「よし、太郎。学校に行くぞ。」
と、ジャイアンが言うと、太郎が言う。
「うん。解った。」
と言うとジャイアンと太郎は大広間から出た。
暫くしてドラえもんがそこにある3体のゴリラを見る。
「銃創、爆発痕、切り傷。これは誰がやったんだろう?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも誰がやったにしても、こんな怪物を倒すって事は相当の腕の持ち主だろうな。」
そう言い残し、ドラえもんは旅館の探索を始めた。
作品名:のび太のBIOHAZARD『THE NIGHTMARE』 作家名:MONDOERA