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のび太のBIOHAZARD『THE NIGHTMARE』

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「よい・・・しょっと・!!」
と、のび太は力を込めるが戸は開かない。
「くっ・・・・・・・そ。・・・・・・・きついな・・・。」
更にのび太は力を込める。すると、
バキンッ!
という音を出してロッカーの戸が開いた。
「わっ!!」
いきなり戸が開いたのでのび太は驚いて尻餅を付いた。
「痛、た・・・・。」
のび太は尻を押さえながら、少しの間痛がっていたが、すぐに立ち上がり、ロッカーの中を見た。ロッカーの中には何か光るものが一つだけだった。
「何だろこれ?」
と言うとのび太は光る小さなものを拾い上げた。それは、タグの付いている鍵で、タグには、『家庭科室』と書かれていた。
「これはどうやら家庭科室の鍵のようだな。後で寄ってみるか。」
と、のび太は呟き、振り返った。すると、扉が弾け飛んだ。
「KYAAAAA!」
扉の向こうから、あの緑の怪物がのび太に飛び掛かってきた。
「くそっ、横に飛ぶしかない!」
するとのび太は、素早く左に飛んだ。









怪物の爪はのび太に当たらず、風を切った。しかし、のび太は回避には成功したものの、飛んだ時にポケットに入れていた銃を落としてしまった。
「!・・・しまった!!」
「KYAAAAA!」
のび太は急いでハンドガンを拾おうとしたが、怪物が叫び声を挙げながら襲ってきているので、拾いに行けなかった。
「くっ・・・・ここは一度更衣室を出て体制を整えよう。」
と言うとのび太は更衣室を出た。
「KYAAAAAAAA!」
無論、怪物ものび太を追ってくる。のび太は廊下に出ると、ある人物に遭遇した。
「真理奈ちゃん!」
「ああ、のび太君。無事だった・・・・。」
真理奈が言い終わる内にのび太は真理奈の持っていたショットガンを奪い取った。
「これ借りるよ!」
「え、えええ?」
そしてのび太は『ベネリM3』を持って、男性職員用更衣室の方を向いた。そこには例の怪物が今にも襲い掛かってきそうだった。のび太は透かさず、ショットガンを撃った。
「KIYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
叫び声を挙げて、怪物は血を流しその場に倒れた。
「ふぅ。危うく殺られるところだったな。」
そう言いながらのび太は安堵の溜息を付きながら、ショットガンを降ろした。すると真理奈がのび太に近づいてきて喋った。
「大分切羽詰まった感じだったけど大丈夫?」
「ああなんとかね。おかげで助かったよ。」
と言いながらのび太はショットガンを真理奈に返した。
「そうだ!そっちは何か進展あった?」
と、のび太は真理奈に訊いた。
「私は女性職員用更衣室で、救急スプレー1つしか見つかりませんでした。・・・のび太君の方は?」
「僕の方は男子便所で12ゲージショットシェルが2つと、男性職員用更衣室で家庭科室の鍵を見つけた。」
「じゃあすぐ家庭科室へ・・・・・・・。」
と、真理奈が言いかけるとのび太はすぐさま言った。
「いや、まず4階を一通り探索しよう。まだ何かあるかもしれない。西側の方は探索してないからそこを探索しよう。」
「じゃあ早く行こう。」
「ああ。・・・・・・・・・・・・・あ、ちょっと待ってて。」
と言うとのび太は男性職員用更衣室へ戻った。



少しすると、のび太が戻ってきた。
「お待たせ。先刻更衣室で銃を落としちゃってね。取りに戻ったんだ。」
「そうなんだ。・・・じゃあ早く行こっ。」
と言って真理奈がのび太の手を引く。するとのび太は思った。(さっきまで脅えてたのに何でいきなり元気良くなってんの?・・・・・・・・・・・・・・・・ま、いいけどさ。)
やがてのび太達は4階の西側の方に行き、扉を開けて奥へ進んだ。まず目に付いたのは、普通の扉と下へ続く梯子だった。
「まずはあの扉の中へ入ってみよう。」
と言うとのび太達は扉の中へ入っていった。中はどうやら生徒指導室のようだった。のび太達は早速探索を開始した。部屋の右側をのび太が、左側を真理奈が探索する事にした。












やがて探索が終了し、のび太と真理奈はテーブルに集まった。そしてまずのび太が喋った。
「僕が見つけたのは、『.357マグナム弾』1つだ。」
「.357・・・・・・・・?」
「ああそれはマグナム弾だ。でもまだ肝心のマグナムが無いからまだ使えないけどね。」
「じゃあ次は私ね。テーブルの上からこんな本を見つけたよ。」
と言うと真理奈は紅い本を目の前に出した。その表紙には、
『最後の書(上)
EAGLE of EAST WOLF or WEST』と書かれていた。そしてのび太が徐にその本を取った。
「・・・・・この本、・・・・・・やけに重量があるな。それに表紙に書いてある英語みたいなのは何を意味するんだろう?」
そしてのび太は真理奈にその本を渡した。
「これは真理奈ちゃんが持っててよ。」
「うん。判った。」
と言って真理奈は本を受け取った。
「・・・・・・わっ!」
しかしのび太が手を離すのが早かったので真理奈の手から落ちてしまった。
「ごめん。大丈夫?」
「うん。大丈夫よ。・・・・・・・・あれ?これは?」
紅い本を見た真理奈が不思議そうにしていたのでのび太も紅い本を見た。すると、本が開いて、中から一枚のメダルが出ていた。
「何だこれ?」
するとのび太はそのメダルを持ち上げて見た。そのメダルは金色をしており、よく見ると大鷲のような模様が刻まれていた。
「・・・これは、何かの仕掛けに使うのか?・・・・・・・・取り敢えずこのメダルだけ貰っておこう。」
と言うとのび太はメダルを真理奈に渡した。すると真理奈が喋る。
「ねぇちょっと休まない?ここは安全そうだし。」
「そうだな。少しここで休むとするか。」
「わ〜い。やった。」
と、喜びの表情を浮かべると、真理奈は生徒指導室にもかかわらず寛(くつろ)ぎ始めた。のび太はテーブルの上に銃を全て出し、銃の手入れを始めた。
(・・・これから何が起きるか判らないし、何が出るかも判らない。・・・・・・思い返してみれば、ベレッタM92から始まって、レミントンM870やコルトM79グレネードランチャー、そしてコルトM4カービンには大分世話になったな。それに、・・・・・・・・・・皆がいたから今の僕がいる。大量のゾンビによって校長室に閉じ込められた時にはスネ夫に助けられてもらったし、カメレオンみたいな怪物にやられそうになった時には安雄が身を呈(てい)して助けてくれた。フローズヴィニルトに危うく殺されかけた時にはジャイアンが助けてくれた。・・・・・・・・・だけどその分失ったものも、大きいな・・・。安雄・・・・・・・・・健治・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・だけど今僕がすることは、これ以上犠牲者を出さず、皆で無事に脱出することだ。)
そう思いながら、のび太は暫く銃の手入れをしていた。やがて真理奈が話し掛けた。
「ねぇ、そろそろ探索を再開する?」
「そうだな。あんまりゆっくりもしてられないし、そろそろ再開しよう。・・・・・・・・・・・・・・・でも何でいきなり元気になってんの?今まで脅えてたのに。」