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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第13話

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  ファイバードの勇士朗もその表情を見てほっとする。クリスマスのサプライズライブの時に見せたあの笑顔に似ていた。

  ファイバード 『秋山さんは、その笑顔が一番似合ってると思うよ・・・。』

  澪 「え?!あ・・・う・・・。」

  赤面し、言葉が詰まる澪。恥ずかしさ全開だ。律が澪の肩に腕をまわしてからかう。

  律 「だってさ、澪っ。ムギの知り合いのトコのバイトで特訓した成果じゃないの〜?よかったなー。」

  澪 「り、律!!」

  律 「ライヴで緊張するのを克服する為に、頑張ってたもんなー!」

  蓮 「そうなのか?」

  ファイバード 『秋山さん・・・・。』

  律 「ああ!澪は極度の恥ずかしがり屋でさ、その克服の為にバイトしてたのさ!そしたらこんな完璧な笑顔できるようになったんだ。」

  澪 「ちょっと律!それ以上は言うなよ?!」

  律 「ああ〜わかってるって!」

  ファイバード 『だけど、去年行った桜高の文化祭のときから秋山さんはいい笑顔ができていた。その前の文化祭の時も・・・・。』

  澪 「え?!前の文化祭・・・?!!」

  澪はドキッとした。パンツ丸見え事件の場面も見られたかと思ったからだ。いやな汗が出てきてしまう。

  ファイバード 『うん・・・あの時もいい笑顔と歌声だったよ!』

  澪 「そ、そう??男の子にそこまで言われたことなかったから・・・やっぱ、恥ずかしいな(あのハプニング見られてなかったのかなぁ〜??!)。」

  ファイバードのこの言葉に対しコショコショと律に振る蓮。

  蓮 (もう、半分告ってると思ってもいーんでしょーか・・・コレ。)

  律 (さぁ・・・・それはどうだろなー?)

  現時点で律は勇士朗の想う人が澪だというのは、蓮からのたびたびの相談により知っていた。

  D‐14A 「ギイイイイイイイイッ!!!」

  吹っ飛ばされていたD‐14Aが叫び声を上げて起き上がる。その声の方向へと首を向けるファイバード。

  ファイバード 『・・・・その笑顔を平然と奪い去るデストリアン・・・・貴様らだけは絶対に許せねぇっ!!!』

  バッと正面にフレイムソードを構えるファイバード。額が輝き始める。額から放たれた光りが、かざしたフレイムソードの刀身と共に一直線に天に向かって走る。

  ファイバード 『フレイムソード!!チャァアアアアジ・アアアアアアアアップッッッ!!!』

  蓮 「よっしゃあ!!いっけええええっ!!」

  フェニックスのオーラが現れ、フレイムソードの刀身に紅蓮の炎が宿る。

  球体エネルギーを纏いながら、燃え滾るフレイムソードを刺突を繰り出す構えで突撃するファイバード。

    ギュゴオオオオオオオオオオオォォォォォ・・・・・

  ファイバード 『はああぁぁぁぁ・・・・・フレイム・トラストオオオオォォォッッ!!!』

  炎を宿したフレイムソードの刺突が、D‐14A目掛けて炸裂する。

    ディギャズゥドォオオオオオオオオオッッ!!!

  燃え滾る炎剣が、忌まわしい破壊生物の肉体を貫く。突き刺さった刺しこみ口から縦横無尽に炎が噴出し炎が激しく暴れる。

    ギュズドォゴオオオオオオォォォオオオオゴォゴォアアアアアアァァァァ・・・・

  激しい炎を上げてD‐14Aが大爆発する。

    ヴァガギュガドォゴゴゴゴゴゴオオオオオオオオオオオオンッッッ!!!

  炎の中からファイバードが姿を見せる。フレイムソードの炎が消え、鍔(つば)が畳まれる。フレイムソードを背中に収容しファイバードは戦闘を終えた。



  かつてない被害に見舞われた相模原市・桜ヶ丘の街。各箇所から救急車やレスキュー、パトカーのサイレンが鳴り響く。ガンレイバーやショットレイバーが、瓦礫に巻き込まれた市民を救出している。

  後で駆けつけたM.P.D.BRAVEのメンバーが事後処理に当たっている中、ジェイデッカーと要が今回の件について話していた。

  要 「・・・・ひどい被害が出てしまったようだな。多くのケガ人や死者がでているようだ。」

  ジェイデッカー 『ええ。以前の桜ヶ丘での被害よりも大きいですよ。今回のデストリアンの個体は以前遭遇したものとは格が異なっていましたよ。それにJバスターも損傷してしまいました。』

  要 「その件は造作もないことだ。損傷具合はどうなんだ?」

  ジェイデッカー 『思った以上ではありません。Jバスターはメンテナンスドックで修理すれば大丈夫そうです。』

  要 「いや、ジェイデッカーの方だ。今日はかなり攻撃を受けていたからな。」

  ジェイデッカー 『お心遣いありがとうございます。私もメンテナンスドックで修理すれば大丈夫だと思いますよ。』

  要 「そうか。また技術顧問の藤堂さんに話をつけておこう。後は俺たちに任せて今日はもう帰還しろ。ゆっくり休め。」

  ジェイデッカーは申し訳なく感じ帰還を断ろうと思ったが、ここは要の厚意を受け入れた。

  ジェイデッカー 『はっ!失礼します!!』

  要 「あ、ちょっと待て!その前に聞きたいことがある。謎のロボットについてだ。」

  ジェイデッカー 『その件でしたら彼の方が知っているはずです。どうやら先輩にあたるらしいんです。』

  要 「彼?」

  ジェイデッカー 『エクスカイザーですよ。』




  通常モードへとなったエクスカイザーと勇が和を家まで送り届ける。
  
  和 「今日はどうもありがとうございました。」

  勇 「いいってことよ!とんだ日になっちまったが、二人とも無事で何よりだ。」
   
  エクスカイザー 『ああ。命あってこそのものだからな。』

  唯 「じゃあねー和ちゃん!」

  和 「うん!またね。ありがとう!エクスカイザー。」

  エクスカイザー 『ああ!』

  勇 「じゃ、帰って憂のメシでも食うかー!!」

  唯 「おー!」

  和の家から走り出すエクスカイザーを見送る和。

  和 「ふふふ・・・エクスカイザーかぁ・・・スゴイな・・・唯ん家は。それにしても・・・・勇さん、カッコよかったな・・・。」

  この日の出来事を期に、和の中でほのかな恋が動き始めていた。走り去るエクスカイザーを見送りながら和はそれを感じていた。




  マイトガインはすでに帰還し、ロボットモードのままドック入りしていた。コックピット内でマイトガインと会話する舞人。

  マイトガイン 『今回の相手は手強かったな。』

  舞人 「そうだな・・・なぁ、マイトガイン。仲間がほしいと思ったことはないか?」

  マイトガイン 『仲間?私の仲間なら舞人とジェイデッカー達がいるじゃないか!』

  舞人 「だが、実質別の組織のロボット達になる。どうしても行動する場所が別になることも多々あるだろう。」

  マイトガイン 『何が言いたいんだ?舞人。』

  舞人 「実は・・・・うちの会社の技術部に提携してくれている京都技研でサポートロボットを開発してもらっているんだ!!」