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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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AREA2『地下水路』


梯子は30m程あり、地下の床から80cm程上の部分で切れていた。地下の床には、30cm程の高さまで水が浸っており、その水の水面に付くか付かないかの位置に、網状の足場が敷かれていた。
玲と燐と聖奈は無事に地下に降りると、周りの様子を確認した。この地下はどうやら、地下水路の様な所だった。梯子から真っ直ぐ行くと、約25m向こうに、丁字路があり、左右に道が分かれていた。その他には、行けるような通路は無かった。
「・・・・ナムオアダフモ機関の食堂の地下にこんな水路があったとはな。全然気づかなかったな」
と、燐は呟く。すると、玲が二人に話し掛ける。
「二人共気をつけて。此処から先は何が居るか解らない。慎重に行きましょう」
玲はそう言いながら、『ベレッタPx4』の弾数を確認し、前方にハンドガンを構えた。
すると燐は、『H&K Mk.23』を構え、聖奈は『H&K G36C』を構えた。そして三人は銃を構えながら前方に進んで行った。25m程進むと、丁字路の曲がり角に差し掛かった。玲は左側を警戒し、聖奈と燐は右側を警戒した。
三人は同時に曲がり角の向こうに素早く銃を向けたが、何もいなかった。すると、玲が燐と聖奈に話し掛ける。
「それじゃあ、私はこれから左側の通路を探索するわ。貴方達は右側の通路を探索して。暫くしたら、梯子の所に集合するわ」
玲がそう言うと、聖奈と燐の二人は肯定のサインを出した。すると、玲は左側の通路の奥へと行った。同様に、聖奈と燐の二人も、右側の通路を探索し始めた。



その数分前、一階の受付では、のび太達が探索を終えた所だった。
「・・・・・・・・・・結局何も見つかりませんでしたね」
のび太がそう言うと、巌が応える。
「まぁ、そう簡単に進展はしないだろうな。
集合場所に行こうぜ」
と、巌が言うと、3人は、集合場所に向かっていった。










その頃、迅達の方では、・・・・・・一つ目の部屋を探索し終え、次の部屋の探索を始める所だった。最初に扉に手を掛けたのは、ジャイアンで、ジャイアンは扉を開けようとした。しかし、扉は開かず、ジャイアンは呟いた。
「このドア開かないな。鍵が掛かってるみたいだな」
ジャイアンがそう言うと、三人は、反対側にある扉に向かって、開けようとした。しかし、その扉にも、鍵が掛かっていた。
すると、三人は曲がり角を曲がり、次の扉を開けた。その扉は無事に開いた。内部には大量の資料があり、奥の方には、一つのパソコンがあった。
「此処はどうやら資料室の様だね」
スネ夫がそう呟くと、迅が言う。
「恐らく、此処には、表向きの資料が収められているんでしょう。扉のプレートにも、『資料室』と書かれていましたし」
迅がそう言うと、ジャイアンも言う。
「よし!じゃあ早速調べてみようぜ!!」
と、ジャイアンが言うと、迅がそれを止めた。
「少し待って下さい。此処の資料の量は多そうなので、時間が掛かりそうです。当面の目的は、エレベーターの電圧を復旧させる事ですので、次の部屋を調べてから、此処の資料を調べましょう」
迅がそう言うと、ジャイアンとスネ夫の二人も了承した。
そして、三人は、最後に残った扉を開けた。扉を開けた先は、3坪にも満たない狭い部屋で、扉と反対側の壁際に、何かの端末らしき物があった。三人はその端末機に近づいた。その端末機は、約16インチの画面(ディスプレイ)と、簡単なキーボードがあり、すぐ横には、カードリーダーがあった。
そして、スネ夫がそれを操作し始めた。
数秒後、スネ夫が迅とジャイアンの二人に話し掛ける。
「・・・・・・どうやらこれは、一階のエレベーターの電圧を制御する端末みたいだね。・・・・・・・・・・・他のエレベーターの制御も出来るみたいだけど、特殊なライセンスが必要みたいだ」
スネ夫がそう言うと、ジャイアンは言う。
「じゃあ、あのエレベーターは動きそうだな。スネ夫、さっさとエレベーターを動くようにしてくれよ」
ジャイアンのその言葉を聴いたスネ夫は頷き、一階のエレベーターに電圧を供給する為の操作を行った。








数秒後、スネ夫は操作を終え、ディスプレイには、
『第一エレベーターへの電圧供給を終了しました。』
の文字が出た。すると、迅が言う。
「エレベーターの問題も解決したことですし、一旦他のメンバーと合流しましょう」
迅がそう言うと、迅とジャイアンとスネ夫の三人は、『第一制御室』を後にした。そして、三人は、集合場所へと向かった。

集合場所には、既に、のび太と真理奈と巌が居た。迅が集合場所に到着すると、巌は迅に話し掛ける。
「こっちは何も進展なしだ。そっちは何かあったか?」
巌のその言葉を聴いた迅は応える。
「ええ、エレベーターの制御装置はこちらにありました。スネ夫君の御蔭で、電圧の供給に成功しました。何時でも行けそうですよ」
迅がそう言うと、巌が言う。
「なら、後は、玲達を待つだけだな」
巌がそう言うと、その場に居る六人は玲達を待った。


















































しかし、十数分が経っても、玲達は戻って来なかった。
「・・・・・・・・・・・遅いな」
ジャイアンがそう呟くと、巌は、『ブローニングHP』の残弾確認をしながら言う。
「もしかしたら、あいつ等に何か異常自体が起きたかもしれない。これから、俺とのび太が様子を見に行く」
巌がそう言うと、巌は、玲達の担当の場所である、社員食堂に向かった。のび太も巌について行く。すると、真理奈がのび太に言う。
「のび太君気をつけてね」
真理奈のその言葉を聴いたのび太は、
「解ってるよ」
と、応えた。
そして、巌とのび太の二人は、社員食堂に入って行った。入ってすぐ、巌はのび太に言う。
「あいつ等が探索していたのは、此処の筈だ。二手に分かれて、手懸(てが)かりを見つけるぞ」
巌はそう言うと、のび太は頷き、早速、社員食堂を調べ始めた。巌は入って左側の場所を、のび太は、入って右側の場所を調べた。









一方、その数分前、聖奈と燐は、地下水路を探索していた。
「聖奈、油断するなよ。此処は、一般社員には、全く知られて無かった場所だから、何があるか判らん」
燐がそう言うと、聖奈は頷き、周囲の警戒をした。
地下水路は、気味が悪い程静かで、先程の燐の声や、二人の足音以外の音は全く聞こえなかった。
燐達が行った、右側の通路は、10m程進んだ所で左に折れ曲がっていた。一階の食堂からの梯子から見て、丁度、クランク型の通路になっていた。燐は曲がり角の先を警戒し、聖奈は後方を警戒した。燐は、慎重に曲がり角の先を確認した。曲がり角の先は、一直線になっていたが、等間隔に配置されている電灯の明かりを頼りにしても、向こう側が見えなく、闇の中に消えていた。
二人は引き続き、周囲を警戒しながら、通路を進んで行った。

約40m程進んだ所で、左側に扉が見えたが、その扉には取っ手が見当たらず、代わりに、六角形の穴があり、扉のすぐ左側には、掌(てのひら)サイズの押しボタンの様な物があった。燐がその押しボタンの様な物を押したが、何も反応しなかった。