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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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 のび太がそう言うと二人は再び部屋を見回した。すると、扉が幾つかあるのが分かった。のび太達が入ってきた扉側の壁には、後二つの扉があり、一つは部屋の真ん中に、もう一つは、部屋の一番奥にあった。のび太達はまず、手前の方にある扉に向かった。その扉は、『大会議室』に入ってきた時に見た扉と同じ様に、ドアノブを回すタイプのアナログの扉だった。のび太はその扉を開けようとした。



しかし、鍵が掛かっているのか、扉は開かなかった。その扉のプレートには、『運搬用大型自動昇降機通路』と書かれていた。
「…この、『運搬用大型自動昇降機通路』って何だろ?」
 のび太がそう言うと、織恵が言う。
「もしかしたら、大型エレベーターに続く通路の事じゃないかしら。自動昇降機ってエレベーターの事っぽいし」
 織恵がそう言うと、のび太は納得した。
「じゃあ、この先に行ければ、上の階に行けそうだな」
 のび太はそう言うと、この扉を開ける事は諦め、次の扉に向かった。

のび太達は、一番奥にある扉の前まで来た。すると、織恵が喋る。
「あれ、この扉、プレートがないよ」
 織恵がそう言うと、のび太も言う。
「…そういえばそうだな。今までの扉は全て、部屋の名前を示すプレートがあったのに此処だけ無いな。何か理由があるのかな?」
 のび太がそう言うと、織恵が言う。
「でも、ここで考えていても何も変わらないと思うわ。取り敢えず、慎重に開けてみましょう」
 織恵がそう言うと、のび太は肯定し、扉を慎重に開けた。








































すると、その先にあったのは、クランク型の廊下だった。
「ただ単に、廊下への扉だったから何も書いてなかったのか。確かに、『廊下』って書くのもなんかおかしい気がするしね」
 のび太がそう言うと、織恵が言う。
「どうやら、ただの杞憂だったみたいね」
 織恵はそう言った。すると、二人は、探索を再開し、クランク型の通路を進んで行った。


















一方巌達のほうでは……………………………………………………



巌と真理奈は、のび太達と分かれた所の左の通路を進んでいた。
「ねぇ、巌さんって、今いくつなの?」
 唐突に真理奈が巌にそう訊いた。すると、巌は言う。
「何だよ突然」
 巌は前方に『ブローニングHP』を向け、警戒しながらそう言った。すると、真理奈が言う。
「いやぁ、ちょっと気になってね」
 真理奈がそう言うと、巌は応える。
「…42、いや今年で43か」
 巌がそう言うと、真理奈が言う。
「じゃあ、傭兵になって何年ぐらい?」
 真理奈がそう訊くと、巌は応える。
「確か、神奈川の大学を卒業してから、自衛隊に入隊して、何年か後に、『F.I.A.S.S.U.F.E.』に入隊したから、……大体20年位か」
 巌がそう言うと、真理奈が言う。
「20年か〜〜。やっぱりベテランの軍人なんだね」
 真理奈がそう言うと、巌が言う。
「まぁな。でも、今回の様な事は滅多に無いな。大体は、調査で終わる事が殆どだな」
 巌がそう言うと、真理奈が言う。
「滅多に無いって事は、前に1回はあったって事? 教えてよ」
 真理奈がそう言うと、巌は俯き加減に言う。
「ああ、この事件が片付いたらな」
 巌がそう言うと、真理奈は何も言わなかった。
二人が会話を終えると、丁度通路の突き当たりにぶつかり、その通路は右に折れていた。巌達はその通路を右に曲がった。すると、その通路は、数十メートルもあり、左側の壁には、全てで4つの扉がほぼ等間隔に並んでいた。巌達は、まず、手前の扉を開けようとした。

しかし、扉は動かなかった。
「鍵が掛かってるのかな?」
 真理奈がそう言ったが巌が反論した。
「いや、違う。恐らく何か強い力で扉が曲げられたんだ」
 巌はそう言った。二人が見ている扉は、巌が言った通り、少し歪んでいた。ふと、真理奈は、扉の上にあるプレートを見た。すると、そのプレートには、『予備室』と書かれていた。
「ねぇ、『予備室』って何?」
 真理奈が巌にそう尋ねると、巌は応える。
「ああ、『予備室』ってのは、緊急に何か会議したり、急な客を応接したり、一時的な作業場を作る時に使う部屋だ。まぁ、簡単に言えば空き部屋だな」
 巌がそう言うと、真理奈が言う。
「その、空き部屋の扉が歪んでるってのはどういう事だろ?」
 真理奈がそう言うと、巌は応える。
「さあな。もしかしたら、生物兵器を持ち込んでいたかもしれん。だが、実際はどうだか解らんな」
 巌がそう言うと、巌は続いて喋る。
「この扉はどうやっても開かんらしい。次の扉に向かうぞ」
 巌がそう言うと、二人は、次の扉に向かった。
次の扉は、扉のプレートに、『プレゼン資料室』と書かれていた。その扉は、先程の扉のように歪んでいる事はなかった。巌達は、充分に警戒しながら、部屋の中に入っていった。部屋の中は、片側に4人位が座れるくらいの長さがあるテーブルと、部屋の奥のほうにパソコンとスクリーンがあった。また、テーブルの左側に4つ、テーブルの右側に4つのパイプ椅子があった。
「此処はどうやら、少人数に見せるためのプレゼンや小規模の会議をするときに使う場所のようだな」
 巌がそう言うと、真理奈が言う。
「じゃあ、あのパソコンを調べてみようよ」
 真理奈がそう言うと、巌も肯定し、パソコンを調べた。
パソコンは、電源が付いていなかったが、電気は供給されているようなので、真理奈は電源ボタンを押して、パソコンの電源を付けた。すると、画面に、、『New Make Of Arms Development For Military Object Organization』のロゴが表示された。それから暫くすると、デスクトップ画面が表示された。そのデスクトップ画面には、『コンピューター』と『ごみ箱』と『N.M.O.A.D.F.M.O.O.』のアイコンしか表示されていなかった。すると、巌が言う。
「この『N.M.O.A.D.F.M.O.O.』のアイコン、恐らくこれがドキュメントファイルだな。まずはこれを開こうぜ」
 巌がそう言うと、パソコンを操作している真理奈は『N.M.O.A.D.F.M.O.O.』のアイコンをクリックした。すると、幾つかのプレゼンのファイルがあった。どれも『パワーポイント』というソフトウェアで作られたファイルのようだった。真理奈と巌はそのプレゼンのファイルを見ていたが、どれも一般的な業務関係の物で、気になるようなファイルはなかった。試しに一つ開いてみたが、『現行セキュリティシステムにおける保全性向上案』というものであり、生物兵器とは何の関係も無いファイルだった。
「どうやら、此処のパソコンには、表向きの業務関係のものしかないみたいだ。他を探索するぞ」
 巌がそう言うと、巌と真理奈は、『プレゼン資料室』全体の探索を始めた。部屋はそれほど広くなく、調べる所も少なかったので、探索はすぐに終わった。
「そっちでは何か見つかったか?」
 探索が終了した巌が真理奈にそう尋ねた。すると、真理奈は応える。
「特に何も。でも、訳の解らないスプレーみたいなのはあったけどね」