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のび太のBIOHAZARD『ENDLESS FEAR』

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V(ヴァリアント)-ウィルスが、ナムオアダフモ機関が開発したウィルスというのは、最早周知の事実だ。しかし、開発当初のV(ヴァリアント)-ウィルスは、特定の電気信号で、ウィルスの核に、論理構成を組み込む性質があったが、素体への変異能力が低く、劇的な戦闘力向上は見られなかった。しかし、S(スティンガー)-ウィルスの理論を応用する事で、強力な変異能力をもった。そのS(スティンガー)-ウィルスの理論とは、『S(スティンガー)-ウィルスは、『プログラム-T』を人間の遺伝子を持つ個体に限定的に発現させる能力を持っている。』という理論である。この理論を応用する事により、V(ヴァリアント)-ウィルスは、あらゆる性質に変わるウィルスに成り得た。今後は、生物兵器の市場において、V(ヴァリアント)-ウィルスで造られた生物兵器が注目される事だろう。』
それを見た聖奈は言う。
「これを見る限り、V-ウィルスは、初期ではあまり優秀なウィルスではなかったけれど、改良を加える事でどんな性質にも変える事が出来るウィルスになったって事ね」
 聖奈がそう言うと、真理奈が言う。
「じゃあ、このウィルスで生物兵器を造ったって事なんだね」
 真理奈がそう言うと、迅が言う。
「どうやら、このウィルスを押さえればどうにかなりそうですね」
 迅がそう言うと、玲が言う。
「でも、どうも厄介な事になったわね。これは、簡単には終わりそうにもないわ」
 玲がそう言うと、玲は立ち上がる。そして、右腿のホルスターから『ベレッタPx4』を取り出した。それを構えて、玲は言う。
「じゃあ、上の階へ行きましょう」
 玲がそう言うと、全員は、『Lv.1研究資料室』を出た。そして、上の社員食堂に続く梯子に向かおうとした時に、事件は起こった。先頭を歩いている玲が、曲がり角に差し掛かった時、右側から銃撃された。
「! 隠れて!」
 玲がそう叫んだ。玲は壁に身を隠した。玲のすぐ近くにいた燐は玲に訊く。
「敵か?」
 燐がそう言うと、玲は応える。
「ええ、でも、まだ姿は見てないわ」
 玲はそう言いながら、向こうの出方を伺う。全員が前方に注意を向けていたので、後方から来る者には誰一人気が付かなかった。やがて、その者が、一番後ろにいる真理奈を攻撃した。
「うわ!」
真理奈はそう声を挙げたが、すぐに気絶してしまった。真理奈のすぐ傍にいたのび太が一番先に異変に気づいた。
「! 真理奈ちゃん!」
 のび太がそう言ったが、後ろから急襲した者は真理奈を担ぎ、そのまま『実験区画』と書かれている扉に向かっていた。のび太はすぐさま追い掛けた。続いて異変に気づいたジャイアンや巌達も追いかけて行った。その場所に残ったのは、玲と燐と聖奈だった。
「……後ろでは何かあったみたいだけど、行かなくていいのか?」
 燐がそう言うと、玲は応える。
「向こうはのび太君たちが向かったわ。私達はここの敵を相手するのが役目よ」
 玲がそう応えると、聖奈が言う。
「でも、相手はさっきの銃撃以外は何もしてきませんね」
 聖奈がそう言うと、玲はさっき敵がいた場所を確認した。
「! いないわ! まさか逃げられた?!」
 玲がそう言うと、燐が言う。
「……あいつはさっきまでいた筈だ。この短時間で一体何処に逃げたんだ?」
 すると、聖奈が言う。
「もしかしたら、さっき巌さん達が戦ったっていう狩谷っていう人かも!」
 聖奈がそう言うと、玲が言う。
「もしかしたらそうかもね。…私は奥の方を確認するわ。燐と聖奈ちゃんは此処にいて。いざと言う時は援護をお願いするわ」
 玲はそう言うと、慎重に、通路の奥に進んで行った。曲がり角の奥も見たが、先程の人物はいなかった。
「どうやら、本当に逃げられたみたいね」
 玲がそう言うと、燐が言う。
「じゃあ、のび太達の方を追いかけようぜ。向こうでも何かあったかもしれないしな」
 燐がそう言うと、玲は肯定し、のび太達が向かった『実験区画』と書かれた扉に向かった。しかし、聖奈は何を思ったのか、ふと、上を見上げた。すると、玲と燐に向かって叫んだ。
「! 玲さん! 上に何かいます!」
 聖奈がそう叫ぶと、玲は天井に、『ベレッタPx4』の銃口を向けた。するとそこには、大きな蜘蛛の様な生物がいた。その蜘蛛は、『ブラックタイガー』程の大きさは無かったが、それでも、人間と同じ位の体長を持っていた。
「GYOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!」
その生物兵器は唸り声を挙げながら玲達に接近してきた。玲は、『ベレッタPx4』を連射した。蜘蛛の生物兵器は、『9mmパラベラム弾』が命中する度に仰け反り、やがて倒れた。絶命したその蜘蛛の生物兵器を見た聖奈が言う。
「この生物兵器、あの時の坑道にいた奴だわ」
 聖奈がそう言うと、燐が言う。
「じゃあ、古い奴って事か?」
 燐がそう言うと、玲が言う。
「もしかしたら、外見だけ同じで、戦闘能力を強化したモデルかもしれないわ。どちらにしろ、今は情報が少ないわ。…取り敢えず、のび太君達に合流しましょう」
 玲がそう言うと、3人はのび太達が入って行った、『実験区画』と書かれた扉に向かった。

その数分前、のび太達は、連れ去られた真理奈を追い掛け、『実験区画』と書かれたプレートが掛かっている扉に向かっていた。そして、その扉を開けた。その扉の向こうは、今までの地下水路と同じ様な造りをしていた。少し進んだ所の左側には扉があり、通路は右に折れていた。その扉には、『B棟』と書かれていた。そして、その扉の向かい側には、更に通路が延びていた。真理奈を連れ去った者は、その通路を進んで行った。のび太達もその通路を進んで行った。右に曲がっているその通路は、右に折れた後、60m程延びており、更に左に折れていた。真理奈を連れ去った者はその突き当たりを左に曲がった。のび太達もそれを追い掛けた。しかし、30m程進んだ所でいきなり網状の足場が粉砕した。そこは丁度のび太がいた場所だった。しかし、のび太は直前で気づき、前転で回避した。すると、のび太は後方にいる巌達に言う。
「巌さん! 下に何かいます!」
 のび太がそう言うか言い終わらない内に、穴が開いた足場から何かが飛び出した。その飛び出してきた"それ"は、ゾンビの様だったが、今までのゾンビとは違い多少の知性が感じ取れた。巌は、『ブローニングHP』をそのゾンビに向けると、のび太に言う。
「のび太! こいつは俺達に任せてお前は真理奈をさらった奴を追え!」
 巌のその言葉を聴いたのび太は、
「解りました! 巌さん達も気をつけて!」