二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第15話

INDEX|3ページ/4ページ|

次のページ前のページ
 

  唯 「みなさんもご存知だと思いますが、去年の11月、私達の学校はハカイジュウ災害に見舞われました。本当なら今ここに3年生になってる、2年生になってる人達もいました。まだまだ悲しみを癒すには時間が必要です・・・・私達一人一人もそうです。でも、音楽の力ってすごいんだって、前にラジオのDJの人が言ってました。だから、私達もそんなことが出来ればいいなって思ってます・・・・・・それでは次の2曲でラストです。続けていきます、『私の恋はホッチキス』、『ふでペン〜ボールペン〜』!!」

    ♪ 「私の恋はホッチキス」 Vo.唯、澪   

                        ・
                        ・
                        ・

    ♪ 「ふでペン〜ボールペン〜」

                        ・
                        ・
                        ・

  新歓迎ライヴは大成功に終わった。だが休む間も無く、部員勧誘のビラ配りをする。

  唯 「軽音部デース!よろしく〜!」

  澪 「軽音部です、よろしくお願いしまーす!」

  律 「おっ願いしマース!!」

  紬 「ティータイムもできますよ〜。」

  梓 「軽音部ですっ!皆さんよかったら気軽に来てください!」

  新歓迎ライヴと後輩勧誘を終えた澪達と市内の公園で合流する勇士朗達。桜が舞う中、律が蓮のボコされた傷痕を気にする。

  律 「ど、どうしんたんだ?転んだのか??」

  蓮 「いやー・・・不良に絡まれてるいじめられっ子を助けようとしてだな・・・。」

  おもむろに見栄を張る蓮。そこへ俊が突っ込みを入れた。

  俊 「本当は新しい担任にボコされたんだ・・・。」

  蓮 「俊!!てめ!!!」

  俊 「見え張るなって。」

  その痛々しい傷痕をみて律は居たたまれなくなる。傷痕を撫でる律。

  律 「うわ〜・・・痛そうだな〜。教師がこんなことするなんて、問題にならないのか?」

  蓮 「いつ!!」

  律 「あ!悪い!!」

  蓮 「いーって、いーって!!問題になるどころか誰も言えないのさ。それほど恐ろしい人なんだ・・・いててて・・・。」

  光 「律っちゃん、蓮に膝枕してあげなよー。きっと傷が治るぜっ!!」

  蓮&律 「何をいっとるんじゃあ、おのれわー??!」

  会話を聞いていた澪も勇士朗の身が不安になる。

  澪 「そんなに恐いというか、危ない先生なの?」

  勇士朗 「まぁ、ね。クラスどころか全校生徒から恐れられている存在だから・・・・。」

  澪 「そっか・・・なんだか心配だな・・・あ、心配といえば軽音部のこれからだよ。部員勧誘してもなかなか人が集まらないんだ。」

  膝を抱えた梓が心配そうにしている。そんな梓を俊が慰める。

  俊 「まぁ、俺の考えだけどさ、多分みんなが結束してる感じに見えるからいい意味で入りづらいんじゃないかな?」

  梓 「結束・・・ですか?」

  俊 「うん・・・俺はそう思うな。」

  光 「ポジティブ、ポジティブ!」

  唯 「そうだよ、あずにゃん!ポジティブにいこーよー!」

  梓 「ううっ・・・唯先輩っ、抱きつかないでくださいよ!!」

  光 「唯ちゃんてホント梓ちゃんに抱きつくの好きだねー。」

  唯 「えへへへ〜だって可愛いし、抱き心地がちょうどいいんだもん!光君もやってみる?」

  光 「ええ?!」

  唐突な唯の発言に焦りを見せる光。律が即行で突っ込みを入れる。

  律 「唯!!ちょい、まてぇいっっ!!!」

  梓 「光さんは男の人ですよ!!出来るわけないじゃないですか!!唯先輩もそのぐらい考えてくださいよ!!」

  光 「そうだよ、唯ちゃん。いくらなんでもそれはできないよ・・・はははは。」

  光の背後では朱色のオーラを放った俊がいる。その時だった。勇士朗達に向かって叫ぶ声が聞こえた。

  ? 「いいわね、あなたたちっ!!!のうのうと男子たちと戯れてて!!!」

  全員 「?!!」

  澪 「この声・・・!!?」

  皆がその声の方へと視線を向けた。澪だけその声に聞き覚えがあった。そこには一人佇む笠木が立っていた。

  澪 「笠木さん!!」

  律 「うちの学校の人みたいだけど・・・澪、知ってるのか?!」

  澪 「ああ。前のクラスにいた人だよ・・・・一体どうしたっていうの?!」

  笠木 「・・・・あんた達の偽善ぶりには腹が立ってくるっ!!!わたしはね!!去年、親友を4人も失ったんだ!!!男子たちとつるんでKYな歌を歌ってるあんた達はどうみても能天気にしか見えないわ!!!ちょっとは自重してよ!!!」

  一方的に攻撃的な言動と態度で言ってくる彼女に律が半ギレしてしまう。くって怒鳴る律。

  律 「ふざけるなよ!!!わたし達だって本当はつらかったんだ!!!でもな、いつまでも沈んでるだけじゃダメなんだよ!!!暗くなってる皆を明るくさせるために、私達は逸早く進む決意をしたんだよ!!!」

  笠木 「それが偽善だって言ってるでしょ!!?何よ、ふわふわ時間って?!!あんたたちがふわふわしてるじゃない!!!」

  澪 「・・・そんなことないっっ!!!笠木さんこそヒドイよ!!!私達はそんなつもりで軽音部をやってるわけじゃないのにっっ・・・!!!」

  笠木 「・・・・いっそのことあなた達が喰われればよかったのよ!!!」

  律 「言わせておけば・・・・このアマァっっ!!?」

  更にエスカレートして飛びかかろうとしてしまう律を蓮と勇士朗が割って入り止める。

  蓮 「まーまー!!二人とも落ち着いてくれよ!!ここは穏便に・・・な?取っ組み合いしても解決しないぜ?」

  勇士朗 「えーと・・・笠木さんだっけ?君にはそれなりの言い分があるのかもしれない。けれどそれを一方的に押し付けるのはよくないと思うよ。彼女たちだってそれなりの考えがあって皆に音楽を届けようとしたりしてるんだ。」

  笠木は、勇士朗を見るなりズバッと答えた。

  笠木 「・・・あなた、ロボットと合体してた人でしょ?見てたわよ。」

  勇士朗 「え?!」

  勇士朗はドキッとした。澪達以外の桜高の女子に言われたのが初めてだったからだ。だが、よくよく考えれば桜高の生徒達の目の前でファイバードになったのだから至極当然だった。

  笠木 「・・・なんで助けてくれなかったの!!?あなたがもっと早く闘ってくれれば親友達は死ななくて済んだのに!!!」

  勇士朗 「え?!!けど、それは・・・!!!」

  笠木 「返してよ!!わたしの親友達を返して!!!」

  一方的に責め続けられる勇士朗。彼女はそう言い放って駆け出しながらその場を去った。

  勇士朗 「・・・・やっぱりいるんだな・・・深く傷を抱えているコが・・・。」

  澪 「何だかごめん・・・私達のせいで勇士朗君にまで飛び火しちゃって。」