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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第17話

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  要 「なんだ?こんな路上でケンカか?!すまない、さわ子さん!!ちょっと止める!!」

  さわ子 「わかった・・・・え?あれは?」

  クルマを止めて駆けつける要。警視庁の警察手帳を出して勇士郎に迫る。さわ子も車内から澪達の姿を確認する。

  要 「警察だ!!喧嘩はやめろっ!!」

  立ち会っていたさっきのサラリーマンが事情を説明した。

  サラリーマンA 「違うんですよ!!この少年があの男に抱きつかれて襲われている女子高生のコを助けたんですよ!!」

  要 「え?!」

  サラリーマンA 「みんな助けようとはしたと思うんですけど、ナイフを持ってて手が出せなかったんですよ!!更には『警察に言ったら女子高生と心中する』とまで言い始めて。それをこの少年が助けたんです!!勇敢でしたよ!!」

  要 「そうだったんですか・・・!!!事情を知らずに言いがかりをつけてしまった!!すまなかった!!」

  勇士朗 「あ、いいえ、イインすよ・・・あ!!」

  勇士朗の反応に要が振り返ると、男が再度叫びながら再びナイフを突き出して突っ込んでくる。

  不審な男 「ああああああ!!」

  要が勇士朗達を下がらせる。警察として市民を守る要。

  要 「君達は下がれ!!はぁっ!!」  

    シュッ、ドォガズッ、ドォオオッ・・・!!

  不審な男 「がああああっ・・・・!!」

  鮮やかにストーカーの男を取り押さえる要。正にプロの成せる技だ。  

  要 「強姦未遂及び強制わいせつ罪、銃刀法違反の現行犯で逮捕する!!」

    シュッ・・・ガチャンッ!!

  男に手錠をかけて身柄を拘束すると、すぐに相模原警察署に連絡を取る要。

  澪に手を差し伸べて彼女を起こす勇士朗。澪自身、恥ずかしさでいっぱいだった。そんなコトをよそに周囲からは称える声が飛び交う。

  勇士朗 「秋山さん、怪我はなかった?!!」

  澪 「えっく・・・・恐かったぁっ・・・!!!本当、助けてくれてありがとう〜!!!」

  勇士朗 「あ、いや・・・当然のコトしただけだよ・・・。」

  周囲の声 「彼氏さんかー??いーぞにいちゃーん!!」

  律 「はあ・・・・気が抜けた・・・・ったくーなんだかんだでいちゃついてー。」

  勇士朗 「ふえ・・・・!!?彼氏?!!」

  澪 「い、いちゃついてなんかいないって!!!」

  周囲の声に動揺する勇士朗と澪。だがお互いにまんざらでもない様子だった。

  さわ子 「やっぱりあなたたちだったのね!!」

  その時、さわ子が駆けつける。律と澪もさわ子に驚く。

  律 「さわちゃん?!何で?!」

  澪 「どうしてこんなところに!?」

  さわ子 「ま、さっき言ってた人と食事に行く所だったの・・・それよりも何があったの?!」

  澪 「それが・・・・。」

  澪が事情を説明しようとした矢先、勇士朗が走って駆け出し始め、澪達の前を横切っていく。

  澪 「あ!勇士朗君!!」

  勇士朗 「逃げろ!!ここに隕石・・・・デストリアンがくる!!」

  澪 「ええ?!」

  律 「また?!」

  さわ子 「?!」

  ストーカー事件どころではなくなった。宇宙の災厄がココに来ようとしていたのだ。

  要のところにも同様のスクランブル通信が入る。

  要 「何だって?!こんな時に!!よし!!戦闘はジェイデッカーとレイバーズに一任する!!葉山もサポートを頼んだぞ!!今現在、現行犯で不審者を逮捕したところだ!!管轄の警察と合流するまで待機しなければならない!!」

レイバーズ 『了解!!任務承ります!!』

  葉山 「ういっす!!よっしゃ!JバギーをJトランスポーターに搭載するぜ!!お前らも乗るんだ!!」

  ガンレイバー 『へいへい。』

  葉山 「なんだよ、その返事は?!」

  ショットレイバー 『隊長、後はお任せください!それではゆっくりとディナーを・・・・。』  

  要 「え?!ショットレイバー?」

  いつの間にか気遣いをしてくれるようになったレイバーズの超AIに改めて驚愕する要。だが、ディナータイムの前にやるべき任務がいくつか発生してしまった。

  迫りくる隕石・・・・・・そして上空で爆発する。無数の破片が落下する。

    ズガアアアアアアアアアアアッ!!

  要 「くそっ!!なんてことだ!!!」

  さわ子 「きゃああああ?!」

  身柄を拘束した状態で見舞われる惨事。事件が同時に重なってしまう。

  勇士朗が立ち止まって上を見上げる。既にデストリアンの巨体が落ちてこようとしていた。

  要 「みんな逃げるんだ!!お前も来い!!いくら犯罪者とはいえ人間だ!!死なせるわけにはいかない!!」
  
  ストーカーの男を引っ張りながらさわ子達を誘導する。このとき、勇士朗がいないことに気づく。

  要 「彼はいったいどこへ行ったんだ?!」

  澪 「あ・・・警官さん・・・あの人は・・・。」

  要 「いた!!何をしているんだ!!?おおおい!!逃げろおおっ!!」

  澪が説明しようとするが、その間に要の視線の中に勇士朗を捉えてしまう。

    ズズズウウウウウウウウンッ!!!  

  D‐16 「ガババババババアアアアアッ!!!」

  三つの赤い眼、楕円形の頭部と牙の生えた裂けた口、何十本も枝分かれした触手のついた腕、ずんぐりとした下半身。また新たなデストリアンが襲来する。集まっていた人達は一斉に避難していった。

  澪 「勇士朗くうううううん!!!」

  デストリアンの着地に完全に勇士朗は巻き込まれた。土煙が夥しく舞う。

  要 「ああ・・・・なんてことを・・・・デストリアンめ!!!」

  その時だった。光を帯びた勇士朗が空中高く舞い上がった。D‐16の頭を踏み台にして更に高く舞い上がる。

  要 「な・・・!!?彼は一体!!?」  

  澪 「ああ・・・・警察の人に見られた・・・!!」

  律 「あちゃー・・・・間が悪いって。」

  さわ子 「なんなの?!あの子?!」

  そして空中で光を撃ち放って叫ぶ。

  勇士朗 「ファイアー・・・ジェエエエエエットッッ!!!」

  光が飛んでいった先からファイアージェットが召喚され、D‐16に突っ込んでいく。  

    ギュオオオオオ・・・・・・ドォカアアアアアッ!!
 
  D‐16 「ガバアアアアアッ??!」

  吹っ飛ばされるD‐16。D‐16を吹っ飛ばしたファイアージェットがファイバードへと変形していく。それに呼応し、勇士朗は光を再び帯び始める。

  ファイバード本体が道路へと着地する。

  要 「あれは?!例の謎のロボットなのか?!!彼は一体?!!」
  
  勇士朗 「はぁああっ!!」

  空中で光球と化してファイバードに飛び込んでいく勇士朗。胸部へと飛び込み、ファイバードが完全起動する。

  ファイバード 『チェエエエエエエンジッ!!ファイバアアアドッ!!!』