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PN悠祐希
PN悠祐希
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魔法少女おりこ★マギカR

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 ほむらは、屋敷の中の客間に通されていた。
 織莉子は、『少し待ってて下さるかしら』と、今は、この場にはいなかった。
 窓からは、玄関とは反対側に位置する中庭が見える。こちらも、薔薇の壁で囲われており、テーブルと椅子まで用意されていた。

「もう少し早い時間なら、中庭で…と思ったんだけど」

 窓の傍に立ち、外の光景を見入ってしまっていた ほむらに、織莉子が、そう声をかけた。
 その手には、ポットとカップ、それに、クッキーが入った皿が載せられた盆があった。
 織莉子は、盆をテーブルに置き、その上の物を、丁寧に並べていった。
 そして、ポットのお茶を、ほむらと自分のカップに注いだ。紅茶だろうか…その良い香りが、部屋に漂う。
「お待たせ。どうぞ、こちらに」
 織莉子は、ほむらを誘うと、テーブルに着いた。
 ほむらも、言われるがままに、自分のカップが置かれた席に着いた。
 織莉子は、さっそくカップを手に取り、口をつけ…
「うん…良い淹れ具合ね…あの子、紅茶の淹れ方、上手になったわ」
 嬉しそうに、そう言った。
「あの子?…キリカって子のことかしら?」
 ほむらが、そう訪ねる。
「いいえ、もう一人の子よ」
 織莉子が、そう答えた。
…このお茶を…あの、まどかに似た子が…
 ほむらは、そんなことを考えながら、自分のカップを口に運んだ…
「…本当に美味しいわ」
 思わず、声が出てしまった。それ程までに、その紅茶は美味しかった。
 だが、呑気にお茶を楽しんでいる場合でもない。
「それで…私に話したいことって、何かしら?」
 ほむらが、織莉子に訪ねた。自分の質問は、相手の真意を知った後でないと、例え答えを得られたとしても、信憑性を疑ってしまいそうだった。
 すると、織莉子は、カップを皿に置き、真剣な表情で、ほむらを見つめると、こんなことを訊いてきた…
「単刀直入に訊くけど…あなた、再編前の世界の記憶、持っているのかしら?」
「な…」
…こいつ…世界が再編されたことを知っている?…
 ほむらは、驚きの表情を隠せなかった。誰も、知るはずはないのだ。時間操作の能力を持ち、あの場にいたからこそ、ほむらには、再編前の世界の記憶が残ったのだ。
「どうして…あなたは…」
 思うように言葉が出ない。
 それでも、織莉子は、ほむらの自分の質問の答えと、自分に対して言いたいことを察したらしく、答えた…
「やはり、あなたも、再編前の世界の記憶を持っているのね。思ったとおりだわ。もっとも、そうでなければ、あの子の顔を見て、驚いたり、ここまで来ようなんて、考えないはずだものね…
実はね、私とキリカも、持っているの…
 どうして…って顔してるわね?…
 なぜなら、世界が再編された時…あの場所に、私達もいたのよ。そして、世界の再編に介入していたの…」