魔法少女おりこ★マギカR
「これで、全部かしら?」
「う、うん」
彼女は、不思議そうな表情で、ジッと私を見ていた。自分なんかに親切にしてくれる人がいるということが、信じられないとでもいうような瞳をしていた。
…本当に…今の私に、ソックリ…
…もしかしたら、私のこと、全て理解してくれるかもしれない…
その子を見ていて、そんなふうに思ってしまった。
だけど、今は、私と一緒にいるというだけで、世間は、その者にまでも非難の目を向ける。
それに、私には、魔法少女として、やらなければならない事がある。
とにかく、あくまでも普通の人である彼女を、私なんかの巻き添えにするわけにはいかない…
…だから、あなたとも、ここでお別れね…
私は、その子に、軽く会釈をして、その場を後にした。
「あ…お昼、買い損ねてしまったわ」
結局、食事は、家に戻ってから、自分で作って食べた。
作品名:魔法少女おりこ★マギカR 作家名:PN悠祐希