魔法少女おりこ★マギカR
だが、ほむらは、ブンブンと頭を振り、その想いをかき消そうとした…
「違う…あの記憶は、今は、私の中だけのもの…目の前のアイツには、関係ない…」
ほむらは、そう思い直し、再び、三人組の方に視線を向けた。
すると、ほむらが、『美国・織莉子』と認識した少女が、スッと立ち位置を変えた。
真ん中にいる人物の後姿が、ほむらに対してあらわになった。
「え?」
その人物は…二人に比べて背が低く、小柄な感じの…おそらく少女…
肩にかかるくらいに伸ばした、先の方が少し跳ね上がった感じのクセっ毛のピンク色の髪が、特徴的だった。二人とは違い、学校の制服ではなく、私服を着ている。
「・・・・・・」
ほむらは、その場に立ち尽くし、その三人目のピンク髪の人物を、見入ってしまっていた。
すると、織莉子が、ピンク髪の人物の方に顔を向け、何か声をかけた。
ピンク髪の人物も、織莉子の方に顔を向けようと、少し振り返るような状態となった。
その為、ほむらからも、その人物の顔が、確認することができた。
「まどか!」
思わず、その名前が口から出てしまった。それ程までに、全てが似ているように感じた。
しかし…
「ち、違うわ…きっと、他人の空似よ…」
ほむらは、あえて、そう口に出した。
…そうよ…だって、あの子は…まどかは、もう…
作品名:魔法少女おりこ★マギカR 作家名:PN悠祐希