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Secret Operations

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 僕は、別にトイレに行きたかったわけじゃなくて、周囲の状況を確認する為にトイレに行った。しかし、その事を、安雄君達に喋るかどうか迷った。そして、決断を下した。
「……別にトイレに行きたかったわけじゃないさ。ここら辺の状況はいまいち理解していないから、周囲の状況確認の為に、トイレに行く事を口実にして、周囲の状況を確認しに行ってたのさ。」
 僕は、正直に話す事にした。安雄君とはる夫君に話す分には、なんら問題ないと思ったからだ。すると、はる夫君は、言う。
「へぇ、出木杉の事だから、ただトイレに行くだけじゃないとは思ってたけど、そんな事を思いついてたとはな。で、状況はどんな感じだったんだ?」
 僕は、はる夫君のその問いかけに答える。
「ざっと見た所、廊下には階段に数人の警官が立っているだけで、その他の人物は見えない。恐らくは、他の教室にいるんだろう。」
 僕がそう言うと、安雄君は答える。
「そうか。でも、警官がこんだけいるんだから安心だな。」
 安雄君はそう言った。しかし、僕の立場から言わせると、この状況はあまり好ましくない。それに、B.C.W.との戦闘に慣れてない人間が生き残れる確率は低い。たとえ人数がいても、烏合の衆なら、瞬く間に全滅する。僕としても、あまり人が死ぬのは見たくない。この小学校の地下にある研究所には、脱出用の車輛(しゃりょう)がある筈。それを使えば、この小学校にいる人間全てが脱出出来る筈だ。しかし、ナムオアダフモ機関側からすれば、それは許さないだろう。何らかの形で、B.C.W.を投入する筈。その時が何時かは判らないけどね。
そう考えていると、傍の教室で窓ガラスが割れる音がした。そしてその直後、銃声が数発聞こえ、銃声は止んだ。
「……今のって、隣の教室に化け物が入って来たって事か…?」
 はる夫君が少しビビりながらそう言った。
「恐らくそうだろうね。数発銃声が聞こえた後、何も聞こえなくなったって事は、上手く退治したんだろう。」
 僕がそう言うと、はる夫君と安雄君は安心したようだ。
「良かった〜。もしかすると、警官が化け物にやられるかと思ったけど、この調子だったら、大丈夫そうだな。」
 安雄君はそう言った。しかし、僕はここである事に気が付いた。恐らく警察官達は、此処で篭城しながら、救助を待つつもりだろうけど、ナムオアダフモ機関のドラえもんが、日本政府に話をつけて、この事実を隠蔽しようとしていた筈。今日の日付が変わる時刻に、地下の研究所に仕掛けられた中性子爆弾を爆発させ、その時に発生した膨大な量の放射線を、原子力発電所の事故で発生したものと偽る。ならば、事実を直接知る現地の人間を鏖(みなごろし)にしなければならない。そうなると、近い内に、パーフェクションB.C.W.を投入する筈だ。そうなったら、実戦に慣れていない警官達は終わりだろう。
―――――――――そういえば、『ススキヶ原T-ウィルス散布及びB.C.W.(ビークゥ)戦闘データ算出実験』の作戦資料には、第三特殊部隊の隊長である"金田正宗"が参加していた。それに、自己申告で作戦に参加したと記述されていた。金田正宗は元々、ナムオアダフモ機関の仕事に積極的な方ではない。それなのに、この作戦に自分から参加表明を表したのは、明らかに不自然。何か企んでいると考えるのが普通だ。作戦上では、ナムオアダフモ機関が買い取った旅館で、ナーシャと合流し、その後はB.C.W.の戦闘データの採取を担当していた筈だ。その段階で何をするのか……。判らないけれど、嫌な予感がするな。
「ちょっと、出木杉君といったっけ?訊きたい事があるんだけど。」
 いきなりそう尋ねられた。ふと見上げると、安藤さんが、バインダーを持って、僕の傍に立っていた。
「訊きたい事とは何ですか?」
 僕はそう返事した。すると、安藤さんは、バインダーに留められた幾つかの資料の紙をめくった。やがて安藤さんは話し始めた。
「この学校の裏の山には、『裏里』という名前の旅館があるらしいけど、知ってるかな?」
 安藤さんはそう尋ねた。特に支障もなさそうなので、話す事にした。
「ええ、知ってます。でも、それがどうしたんですか?」
 僕がそう答えると、安藤さんはバインダーから目を離して言った。
「うん、いつまでも、この学校にいる訳にはいかない。そこで、この学校を最終防衛ラインにして、市民の避難所をその旅館にしようと思うんだ。私達はこの辺りに詳しくないけど、君達なら、詳しい場所を知ってると思ってね。」
 安藤さんはそう言った。旅館は、ゾンビとB.C.W.が数体いる他は、特に問題は無かった筈だから、場所を教える事にした。
「確か、この学校の裏口から、裏山に抜ける道があって、その道を真っ直ぐ進むと、右側に旅館がある筈です。」
 僕がそう言うと、安藤さんは言う。
「そうか、助かるよ。出木杉君。頼みたい事があるから、ちょっと来てくれ。」
 安藤さんはそう言いながら、僕の手を引く。すかさず僕は安藤さんに尋ねた。
「頼みたい事って、僕だけですか? それとも、安雄君やはる夫君にも関係する事ですか?」
 僕がそう尋ねると、安藤さんは答える。
「……出来るだけ人員は少ない方がいいけど、一応その二人にも来てもらおうか。」
 安藤さんがそう言うと、安雄君とはる夫君が近づいてきた。そして、僕に話し掛けた。
「なぁ、出木杉。裏山に旅館なんてあったのか? 俺知らなかったんだけど。」
 安雄君がそう言ったので、僕は答える。
「あの旅館は森の中に位置しているから、見つけ難(にく)いだろうね。それと、あそこは多分、旅館というよりも、小学校の職員用の宿舎に近いと思うよ。じゃなきゃ、あんな山の中に旅館なんて造らないと思うし。」
 僕がそう言うと、安雄君とはる夫君は一応、納得したようだ。
安藤さんに着いていった僕達は、警官達が集まっている場所で立ち止まった。
「裏口から裏山に行ける事は判ったが、肝心の裏口が開かない。どうにかして鍵を探さなきゃならない。そこで、君達に手伝ってもらいたいんだ。」
 安藤さんがそう言うと、安雄君が反論する。
「でも、裏口の鍵なんて何処にあるかわかんないぜ。」
 安雄君がそう言うと、安藤さんは言う。
「でも、だいたい、職員室かどこかにあるだろ。俺達は、この学校の間取りはまだよく把握してないから、案内してくれるだけでいい。」
 安藤さんがそう言うと、はる夫君が言う。
「それなら行こうよ。ここにずっといても暇だし。」
 はる夫君がそう言うと、僕も言う。
「…そうですね、裏口は出来るだけ早めに確保しておいた方がいいですし。そうと決まったら、早く行きましょう。」
 僕がそう言うと、安藤さんと安雄君とはる夫君と僕は、美術室を出た。そして、裏口の前を通ると、一人の自衛隊員に呼び止められた。
「おい、何処に行くつもりだ。」
 声がした方向を振り向くと、先程、厳しい表情と口調で僕達に言っていた人だった。すると、安藤さんが言う。
「裏口から裏山の旅館に行けるらしい。これから裏口を開ける為の鍵を探すんだ。」
 安藤さんがそう言うと、その自衛隊員は言う。
「なら早く探せ。遊んでいる余裕はない。」
 その自衛隊員がそう言うと、安藤さんも言う。
作品名:Secret Operations 作家名:MONDOERA