ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第12部 「完」
「あともうちょっとで なのはちゃん帰ってくるから、もう少し頑張ろうね!?」
「うん!」
映司はふと、なのはとヴィヴィオの事を思い出した。
もちろん、ヴィヴィオは なのはの実の子ではない。
様々な悲しい事があって、二人は親子の関係で成り立っているのである。
「ヴィヴィオちゃん、なのはちゃんの事好き?」
「うん!だ~い好き!!」
「そっか…」
血が繋がらない親と子。
でも、二人は『見えない手』で繋がっている。
おそらく、今後も二人の仲は変わらないだろう。
「ヴィヴィオちゃん、まだヴィヴィオちゃんにはわからないと思うけどね…」
「ん?」
「絶対に、ヴィヴィオちゃんは なのはちゃんの『手』を離しちゃだめだよ?」
「…う~ん…どういう意味ですか?」
「ははッ!まだわからないよね?…家族ってね、『見えない手』で繋がっているんだよ?」
「う~ん…今はママと手を繋いでないよ?」
「そ、そうだね…あははっ…」
「でもヴィヴィオはママと手を繋いでたいから一緒に、ず~っとママの傍にいたいなぁ!!」
「っ!…え?」
「見えない手ってヴィヴィオにはよくわからないけどね?ヴィヴィオはママが大好きなの!だからずっと傍にいて欲しいの!」
「…傍…に?」
「うん!だってなのはママの手が見えないってなんかヴィヴィオやだ!!それならヴィヴィオはずっとなのはママの傍にいる!!」
ヴィヴィオは映司に対してニカっと笑った。
だが、当の映司は衝撃だった。
おかしいな…。
なんでだろう…。
俺は、今まで何か大きな間違いをしてきた気がする…。
そして、俺はなんで気づかなかったのだろう。
俺は、ただ単に言い訳をしていただけなんじゃないだろうか?
俺の…本当の……。
作品名:ooo aftre ~夜天の主と欲望の王~ 第12部 「完」 作家名:a-o-w