新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第26話
澪 「そう(だけど、顧問のさわ子先生が勝手につけちゃったのが本当なんだよなぁ・・・)!」
勇士朗と澪のやり取りを見ていた梓が嬉しげな感情になる。
梓 (澪先輩、勇士朗さんと話しているとすごく嬉しそう。前はもの凄く恥ずかしそうだったけど、今は前に比べると少しは男の人に馴れたのかな?)
勇士朗のメンバーが紬に出してもらったお茶とケーキを食す。
がっつくように食う光ると蓮。
光 「うめー!」
蓮 「ああ!こんなウマイケーキは初めてだ!!」
俊 「おまえら散らかして食うな!」
勇士朗 「本当ウマイなー、これ!」
紬 「ふふふふ♪」
彼らのやりとりを見て紬はニコニコしている。
光が唯が居ない事に気づく。
光 「そういえば唯ちゃんは?」
紬 「そろそろ来る頃だと思うけど・・・。」
その時、ドアが開き元気よく唯が飛び込んできた。
唯 「みんなーっ!!おっはよー!!」
光 「唯ちゃん!」
唯の登場に極めて明るい表情を見せる光。その刹那、唯は梓に抱きつきにいった。
だきっ!ぎゅむー・・・・すりすり
梓 「ぎにゃああああああ!!」
唯 「んん〜・・・・あずにゃああん・・・・。」
梓 「や、やめてください唯先輩!!みんないるんですよ!?!」
唯のいつもの儀式だ。梓は気にしているが、勇士朗たちは微笑ましく笑う。
勇士朗 「はははは・・・・平和だな・・・・ん・・・・!!!」
だが、今日という日にデストリアンを感じてしまう勇士朗。エクスカイザーも桜高の駐車場で感じ取る。
エクスカイザー 『む!!デストリアン・・・・・!!』
勇士朗は再び躊躇する。その時エクスカイザーからのテレパシーが勇士朗に伝わった。
エクスカイザー ((ファイバード、今日は近くにいるな?))
勇士朗 (エクスカイザー先輩!)
エクスカイザー ((デストリアンが迫っているがどうする?戦いに行けるか?))
勇士朗 (俺、今日は桜高のライヴのゲストで呼ばれているんです!仮に戦闘が長引くとせっかく呼んでくれた軽音部のメンバーに・・・。)
エクスカイザー ((そうか!ファイバードも桜高のライヴに・・・・ならば戦闘は私が引き受けよう!!今日は軽音部の為に尽力するんだ!!))
勇士朗 (すいません!!お願いします!!)
桜高の駐車場から飛び出していくエクスGT。駐車場の近くで一服していた勇がこれを確認する。
勇 (んん?!!エクスカイザーが一人で?!!また怪物が出やがったのか・・・?!!)
デストリアンの隕石が相模原の西方面の郊外へと落下していく。走りながらコレを確認するエクスカイザー。
エクスカイザー 『近い!!あの方角は郊外の方だな!!』
一気に飛ばすエクスカイザー。立川のM.P.D.BRAVEもNASAからの情報を得てその方角へと向かう。東京の上空をJトランスポーターが飛ぶ。
要 「NASAからの情報に寄れば、関東の西側に落ちるとの予測だそうだ!おおよそ例によって相模原の西と予測される!!現地に到達後、Jローダーとレイバーズは投下し、そのまま戦闘任務に移行してくれ!!」
ジェイデッカー 『ジェイデッカー、了解!!』
レイバーズ 『レイバーズ、了解!!』
要 「尚、ジェイデッカーに関してだが、胸部の修復の際にJバスターの威力を強化した。今まではレールガンが通常モードだったが、今回からビーム弾を通常モードで使えるようにした。有効に使用してくれ!!」
ジェイデッカー 『了解しました!!使いこなして見せます!!』
Jトランスポーターが加速し、相模原を目指し飛んでいく。
デストリアンの隕石が、相模原郊外へと落下していく。だが、途中で爆発。相模川にデストリアンが数対落下する。
ズズズズザアアアアアアァッッ!!!
更に、そのデストリアン、D‐20はC‐02と非常に身体の作りが似ていた。だが、色は漆黒の体色をしており、蛇のような縦長の瞳を持った目を中央に一つ確認できる。眼は赤く光っていた。
落ちた4体は、街を目指して大蛇のように動きはじめる。
D‐20群 「ギュシュギュァアアアアッ!!!」
咆哮しながら徐々に進んでいく。その間には住宅地が立ち並ぶ。家々が破壊される。
ズギャゴゴゴゴオオオオンッ!!! バキャカアアアアッ!!!
D‐20群 「ギョギュギュオゴオオオオッ!!!」
D‐20の群れは、家ごと人々を捕食する。
県道を突っ走りながらエクスカイザーが現地に到着する。空中へと舞い上がり、変形をするエクスGT。エクスカイザーが叫ぶ。
エクスカイザー 『チェエエエンジ!!エクスカイザー!!!』
着地と同時に攻撃に転じるエクスカイザー。ジェットブーメランをD‐20に撃ち出す。
エクスカイザー 『はぁっ!!』
ドォシュドォシュドォドォシュウウウゥッッッ!!
ズギャガガガガアアアアアッ!!!
ジェットブーメランが命中し、爆発がD‐20の表面で起こる。4体のD‐20は、エクスカイザーに注意を向けた。
D‐20群 「ギュギィギュウウウゥ・・・・!!」
エクスカイザー 『これ以上先へは行かせはしない!!この宇宙警察エクスカイザーが相手だっ!!!』
名乗った次の瞬間、D‐20はエクスカイザーの目の前で突如として合体を始めた。
グチュグチュと気色の悪い音をたてながら合体していく4体。1体を中心に2体が両腕となり、もう1体が尾となった。
エクスカイザー 『なんだと?!合体した!!?』
D‐20 「グギュルウウゥゥ!!!」
腕をバッと突き出し、エクスカイザーに襲い掛かる。
グワッ・・・・・・ドゴガアアアアアッ!!!
エクスカイザー 『くっ・・・・!!!ぬお・・・!!!』
ズギャガアアアアアアアッ!!!
攻撃の手を緩めないD‐20。伸縮自在の意思をもった両腕がエクスカイザーに襲い掛かる。
ドォガゴオオオオオオ!!! ズギャガアアアアアアンッ!!!
エクスカイザー 『おのれ!!このままでは手が出せない・・・!!!』
地面を砕くD‐20の両腕。直撃を食らえばヒトタマリもない。さらに尾となった部分も伸び、グワッとエクスカイザーを突き飛ばす。
グオアアアッ!!
エクスカイザー 『しまった・・・!!!』
ズドォオオオオッ!!!
エクスカイザー 『ぐああああああ!!!』
地面に叩きつけられるエクスカイザー。全身に激痛がはしる。
D‐20 『ギュギョギョオオオオオオオ!!』
ズギャガアアアアアアッ!!!
エクスカイザー 『が・・・・!!!!』
大口を開いた右腕がエクスカイザーを押しつぶす。そのまま持ち上げ、徐々に体内に取り込もうとする。ボディーがきしみ始める。
作品名:新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第26話 作家名:Kブレイヴ