二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第27話

INDEX|2ページ/4ページ|

次のページ前のページ
 

  唯 「そうなんだ・・・・・確かに半音の半分の半分ずれてる・・・。」

  梓 「チューナー使わずに解っちゃうんですか!!?」

  唯 「うん、そだよ。あずにゃん直して〜。」

  梓 (絶対音感の持ち腐れ・・・。)



  帰りがけになっても雨は降り続いていた。止む気配は皆無だ。校門前で一行が立ち止まる。

  梓 「止まないですね・・・。」

  律 「うう〜まーだ降ってるぅー・・・やだなー。」

  澪 「・・・梅雨だから仕方ない・・・ずっとこの中帰っていくのもなんだからカフェでも寄って涼んでいこうか?」

  律 「そうだなー・・・ジメジメしてる中にずーっと晒されるよりは・・・。」  

  唯 「カフェー!!」

  澪 「ムギは?どうする?いつも用事とか多いけど・・・。」

  紬 「ゴメン・・・今日も予定が入っていて・・・。」

  澪 「そっか・・・それじゃ、また明日な!今度また行こう!」

  紬 「うん!」




  その後、紬と別れた後で澪、律、唯、梓の4人で駅前のカフェを目指しながら歩く。

  澪は置いてきたエリザベスが段々と気がかりになり始めていた。

  澪 「けど・・・やっぱり心配だな〜・・・ベースを学校へ置いてくると・・・。」

  律 「明日学校へいったらなかったりして☆ギターって売ると高いし!!」

  澪 「変な事言うな!律!!」

  律の発言で唯がギー太シックになってしまう。

  唯 「うう〜ギー太ぁあああ〜心配だよぉーう・・・。」

  梓 「私もムッたんが心配です・・・・は!」

  この発言で梓も密かに自分のギターに名前を付けていたことが判明した。律が梓に覗き込むように言う。

  律 「ムッタン?ははーん・・・・梓も名前つけたんだな?」

  唯 「あははは、ムッタン!ムッタン!」

  梓 「うう・・・別にいいじゃないですか!あれ?あれは・・・勇士朗さん達じゃないですか?」

  手前の交差点で傘をどつき合う勇士朗達を確認する梓。律もそのほうへ目線を伸ばす。

  律 「へ?んー・・・・あ、マジ!・・・・なーにやってんだ、男子高校生っ!」

  澪 「くすっ・・・ホントだ!勇士朗君たちだ!おーい!」




  一行は合流して、駅の近くのカフェに一緒に立ち寄る事になった。それぞれが頼んだメニューを飲食しながら語らう。

  澪 「勇士朗君たちも今帰り?」

  勇士朗 「まぁね・・・学校の教室でずっとたむろしてただけだど・・・。」

  律 「私たちとやってる事一緒じゃん!」

  蓮 「でも律ちゃんたちは部活やってるっショ?」

  律 「まぁ・・・毎日練習してるけどな・・・。」

  梓 「今日は、ほとんどティータイムしかやってなかったじゃないですか!!」

  律 「うるさいなー、今まで復活祭の為に練習してたもーん!細かすぎだいっ!!」

  梓 「ぷぅー!」

  先輩と後輩とで素直じゃないやり取りになる。俊が梓と律をなだめた。

  俊 「まぁ、まぁ・・・2人とも・・・。」 

  その時、外の道路で轟音が鳴り響いた。それと同時に店内にも地震のような衝撃が伝わる。

    ドォゴゴオオオオオォォッッ!!!

  女子たち 「きゃあああ!!」

  男子連中 「うおおお?!」

  衝撃が収まると、外に奇怪な叫び声がこだまする。店内がざわめき始める。

  ? 「グケアアアアアアアァァァッ!!」

  俊 「だ、大丈夫か?」

  衝撃で倒れてしまった梓に気をかける俊。梓には紅茶が掛かってしまっていた。

  梓 「はい・・・ちょっと紅茶が掛かっちゃいましたけど。」

  俊 「ああ〜・・・ほら、これでふきな。」

  タオルを取り出して梓に渡す俊。

  梓 「あ、ありがとうございます・・・。」

  度重なる巨大生物災害に「またかよ」な表情で言う律に蓮が手を差し伸べる。

  律 「なんだ〜?またデストなんとかかぁ〜?」

  蓮 「わかんねー。大丈夫か?」

  律 「あー、平気!平気!」

  蓮 「そっか?」

  律は自ら起き上がり、スカートをパンパンと叩いた。

  一方で、勇士朗は澪の手を握って彼女をおこす。

  勇士朗 「秋山さん、大丈夫?」

  澪 「うん。ありがとう。今のは一体何?!」

  勇士朗 「わからない・・・でも、デストリアンじゃない!」

  澪 「え?!じゃあ、ここ最近になって現れ始めたヤツ?!!」

  その時、外を見ていた光が声を上げる。BLWと思わしき怪物が1体地中から這い上がっていたのだ。

  光 「なんだありゃあ!??」

  BLWの出現に恐怖した唯が光に抱きつく。無論、天然故の行動に他ならないが。

  唯 「ひいぃ〜!!恐いよぉ〜!!」

  光 「おわっ?!!唯ちゃんっっ・・・!!?」

  一瞬の内に唯の体温が光に伝わり、胸板に柔らかな唯の胸の感触を覚えた。

  光 (俺、もう死んでも構いません・・・!!!)

  感激してだーだー涙を流す光。俊は呆れながら心で突っ込んだ

  俊 (何こんな時に感激してんだ、こいつは・・・!!!)

  勇士朗は思わず「キッ」となって降り続ける雨の中へと飛び出す。

  澪 「あ!勇士朗君!!」

  勇士朗 「デストリアンじゃないなら一体?!!もしかしてニュースでやっていた別の巨大生物なのか?!!あれは・・・!!?」 

  外に出た勇士朗は巨大生物を目視する。その姿は、肌色の肌に、がに股のカエルのような体と頭にカタツムリのような目が生えたBLWの新種だった。

  楕円形の口から長い舌が飛び出る。粘着性の強い舌が、人々をからめとる。

    グチュバッ!! バクンッ!!

  勇士朗 「な・・・?!くそ!!ファイアージェェェットッッ!!!」

  怒りを露にして雨雲の彼方に叫ぶ勇士朗。光りが放たれた先からファイアージェットが飛来し、ファイバードへと変形。道路に着地した。

  勇士朗は気合を入れて、気を解き放つ。そして軽くジャンプしながら低空を駆け始める。

  勇士朗 「はあぁッ・・・・!!」

    ギュァッ!!

  勇士朗がフェニックスのオーラを帯びて一気にファイバードの胸に駆け抜けて飛び込む。

    ギュオオオオオオオォォ・・・・・キュイイインッ!!!

  融合合体を果たし、ファイバードは眼光を放ちながら叫んだ。

  ファイバード 『チェェェエエエエンジッ!!ファイバアアアアアァァドッッ!!!』

  BLW‐05 「グケケケケッ!!」

  新種のBLWの前に対峙するファイバード。ファイティングポーズをとりながら、先制攻撃に打って出た。

  ファイバード 『はああああっ!!』

    ガドォゴオオオオッッ!!

  BLW‐05 「ゴゲヤアアアアァァァッッ!!」

  パンチを繰り出してBLW‐05を殴り飛ばすファイバード。そして、足元のカフェにいる澪達に叫ぶ。

  ファイバード 『ここは危険だ!!早く別の場所へ!!』

  澪 「うん!みんな、いくぞ!!」