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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第30話

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  澪 「う、うん・・・。」

  この光景を見ながら俊は冷静に、蓮と光はコソコソしながらも大いに盛り上がる。

  俊 「いつかはその光景が見れるのかな・・・?お二人さん!」

  蓮 「うひょー!!勇士朗と澪ちゃんの愛の共同作業だ!!!」

  光 「あー、俺も唯ちゃんとやってみたいな!!!」

  勇士朗と澪はファンクラブのコ達に見守られながら一緒に入刀する。

  勇士朗&澪 「せーの・・・・!!」

  肝心なタイミングで蓮がボソッと言う。細い目でしらける俊。

  蓮 「フレイム・スラアアアッシュッ・・・なんつって☆」

  俊 「・・・・。」

  ファンクラブのコ達 「きゃー!!」  

  すると一人の生徒がうっとりしながら呟いた。

  ファンクラブの生徒 「私・・・見えるわ・・・秋山さんのウエディングドレスが・・・。」

  妄想か否か、彼女とそれを聞いた他のファンクラブの女子の視点からもウィエディングドレスを着た澪の姿が投影される。

  続いて澪によるキャンドルサービスが行なわれる。各机に置かれたろうそくに火を灯していく。

  梓 「あ、先輩こっちの席お願いしまーす。」

  律 「ああー、こっちもー!!」

  澪 「いいい?!」

  次々とリクエストされ焦る澪。勇士朗達の席にもキャンドルサービスがされる。

  澪と勇士朗は先ほどの余韻が残っており、澪は火を灯すと同時に彼女自身の顔も火を灯したように赤くなる。

  澪 「はいっ・・・。」

  勇士朗 「ありがとう・・・。」

  お互いに意識しあう二人。するとコソッと蓮がからかった。

  蓮 「おお〜愛のフレイムパワーだな〜。」

  勇士朗 「ななな・・・何言ってんだ、バカッ!!」

  澪 「・・・〜〜。」

  恥ずかしそうに絶句してしまう澪。言葉が詰まってしまっている様子だ。

  蓮 「チャージアアアップってか?」

  勇士朗 「ええい!!やめいっっ!!!」

  そして光はケーキにがっつく。

  光 「うんめーよっ!!このケーキッ!!がつがつ!!」

  俊 「ここ女子高なんだからよ、もう少し上品に食えよ・・・。」

  その後も質問コーナーや、澪の生い立ちを振り返るアルバムが流された。澪は流れる自分の生い立ち否、思い出に想いを馳せていた。

  澪 (・・・・ふふっ。)

  勇士朗達も初めて見る昔の澪や律に新鮮味を感じつつ観賞していた。

  蓮 (2人とも幼いなー・・・昔から仲がよかったっていってたもんなー。)

  俊 (昔はこうだったんだな・・・・それがあんなナイスバディーに成長するとは・・・。)

  光 (とぎが流れ〜的な感じだ〜・・・。)

  勇士朗 (へへへ・・・・昔から可愛かったんだな・・・。)

  お茶会のフィナーレ。ここは唯と律の司会の下、放課後ティータイムの2曲で閉められた。

  律 「それではー、最後に私達、放課後ティータイムの曲で閉めたいと思います!!」

  唯 「ぴゅあぴゅあはーとと〜・・・・ときめきシュガー!!」


       ♪ ぴゅあぴゅあはーと Vo.澪

                       ・
                       ・
                       ・

       ♪ ときめきシュガー Vo.澪

                       ・
                       ・
                       ・

  お茶会は成功を収める。和はこの光景を見て遠くにいる曽我部に想いを馳せた。

  和 (曽我部先輩・・・お茶会は成功です・・・もし、今度こっちに帰って来れた時はまた一緒にお茶会する機会を設けようと思います・・・もしかしたらその時には澪に彼氏ができているかもしれませんね・・・。)




  教室に澪の歌声が響く頃。放課後の校庭でオカルト研究部の生徒達が宇宙との交信と称し、なにやら怪しげな儀式をしていた。

  オカルト研究部の生徒 「オキラナキシミヤ〜・・・キグバカラ〜・・・。」

  円を組んでくるくると回る生徒達。その時だった。空の彼方から彼女達の儀式に呼応するようにUFO・・・・未確認飛行物体が飛来した。菱形のエメラルドのジュエルのようなUFOだった。

  オカルト研究部の生徒 「ああ!!我らの意思が通じた・・・・!!」

  飛来した2機のUFO。それは桜高の上空をクルクルと旋回し始めた。

  オカルト研究部の生徒達は目を輝かせて上空を見上げていた。だが、その好奇心にも似た心は恐怖に変貌する。UFOは突如動きを止め、校庭に突き刺さるように落下した。

    ギュオッッ・・・・ズズドォアアアアアアアァッッ!!!  

  オカルト研究部員達 「きゃああああ??!」

  そして突き刺さった地面の部分が瞬く間に大量の砂と化していく。校庭がまるで砂漠のようになってしまった。そしてジュエルが核となって、その砂を吸収するように人型へ変貌した。更にそれはファイバード並みに巨大化する。

  この轟音で演奏を中止する放課後ティータイム。教室内のファンクラブのメンバーも不安に駆られた表情を浮かべる。

  唯 「なに!?今の地震?!」

  澪 「じ、地震にしては一瞬過ぎじゃないか?」

  律 「また、いつものアレか?!」

  梓 「ええ?!!またアレが現れたんですか・・・?!!」

  和 「そんな・・・せっかくお茶会が成功していたというのに・・・!!」

  歯がゆい想いを懐いて残念な表情を浮かべる和。ざわざわとなる教室の傍らで、蓮が勇士朗に聞き質す。その隣でいつになく光が気合を入れていた。

  蓮 「勇士朗・・・いつものヤツか?!」

  光 「デストリアンッ・・・・くるのかっ!!?」

  勇士朗 「いや・・・・だが、デストリアンの放つマイナスエネルギーとは別の異質なエネルギーは感じた・・・!!!」

  俊 「なんだと?!じゃあ・・・。」

  その時、ファンクラブの一人の生徒が外を指差して叫んだ。

  ファンクラブの生徒 「何アレぇ?!!」

  その方向には砂の巨人のような異星人と思われるモノが2体立っていた。その足許ではオカルト研究部の生徒達が砂に足をとられつつも逃げようと必至に走っていた。

  一斉に生徒達が窓の方に集まる。勿論放課後ティータイムのメンバーも集まった。

  律 「な?!!なんだありゃ?!!」

  唯 「でっかいお人形!!!」  

  律 「いや、違うだろ・・・。」

  勇士朗がその姿を見たとき、中のファイバードがその正体を告げた。ある意味で唯の言った言葉は正解だった。

  ファイバード 〈サンドール星人だっ!!!〉

  勇士朗 (ファイバード?!何だそのサンドール星人ってのは?!!)

  ファイバード 〈宇宙警察機構で指名手配種族にされている凶悪異星人の一種族だ・・・恐らくアレはその一部のやつらだ・・・・!!!〉