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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第33話

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  厚木市。上空より飛来した隕石が爆発。D‐22が飛来した。楕円形のごつごつした円盤物の下から3本の脚と2本の鋭利なハサミがついた腕が生えている。円盤物部には6つの眼とD‐19の触手と酷似した口の器官が見受けられる。

  D‐22の口の器官が伸び、帰宅ラッシュ時の厚木市内の人々を襲う。掃除機でゴミが吸い取られるようにして人々が捕食されていく。大きく振られまくる刃物状のハサミが建造物を潰しまくる。

  さらには振られたハサミに巻き込まれた市民が寸断されていく。

  D‐22の眼下では人々の悲鳴が響き渡った。

  その地獄の絵図と化した厚木市上空にファイアージェットが到着。ハッチから飛び降りた勇士朗が叫びながら降下する。

  勇士朗 「ファイアージェエエエエエットッッ!!!」

  その声に応えるようにファイアージェットがファイバードへと変形していく。

  ファイバードに変形したファイアージェットが市内の地上に着地すると、それを目掛けて勇士朗が光を帯びて駆け抜ける。そしてファイバードの胸部に飛び込む。

  ファイバード 『チェエエェエンジッ!!ファイバァアアアドッッ!!!』

  フットブースターでD‐22に目掛けて一気に地上から10m上を駆け抜けるファイバード。

  ファイバード 『しゃぁっ!!』

    ギュゴッ・・・・ドォオオオオォッ・・・!!

  破壊の限りをつくしながら北上するD‐22。災厄の進撃が人々の営みを奪い去る。

    ドォガアアアアアッ!! ズドォオオオオ!!

  D‐22 「ギギギギイイイイッ!!ギ・・・!??」

  そこへ高速で駆け抜けてきたファイバードが、道路側へ倒れこむように真正面からタックルで突っ込んだ。

  ファイバード 『でやあああああっっ!!』

    ドォッゴオオオオオオオ!!!

  D‐22 「ギギゲギュウウウゥッッ!!?」

  一気に吹っ飛び道路に倒れこむD‐22。その前方でファイバードが立ちはだかる。

  ファイバード 『これ以上の破壊はさせない!!このファイバードが貴様を排除する!!』

  すぐさまにタカアシガ二のような動きで起き上がるD‐22。その大きさはファイバードの2倍はある。ハサミを振るいファイバードを突き飛ばす。

    ズドォガアアアアアアアッ!!!

  ファイバード 『ぐうっ・・・!!!』

  空中で一回転しながら体勢を持ち直して着地するファイバード。そしてエネルギーを拳から撃ち出して、フレイムブレスターを召喚する。

  ファイバード 『フレイムブレスター!!』

  上空からフレイムブレスターが飛来。ファイバードに急速合体する。

  ファイバード 『フォームアップ!!武装合体、ファイバードッッ!!!』

  武装合体を実行すると、ファイバードはフレイムソードを背部から取り出して抜き取る。オレンジに光る炎剣が輝く。

  ファイバード 『フレイムソードッ・・・・でやああああっっ!!!』

  一気に振りかぶってD‐22に斬り掛かる。振るわれたフレイムソードとD‐22のハサミが激突する。

    ガザギャアアアアアアンッ!!!

    ギギギギィィ・・・・!!!

  拮抗する力。二つの刃は一瞬捌き合い、再び激突する。

    シュキンッ、ガキャイイインッ!!!

  更に捌き合い、何度も互いの刃を交える。  

    ギャイン、ギャシュイン、キキャンッ、ガゴオオッ、ギャシィン!!!

  ファイバード 『くぅっ・・・せやああああ!!!』

    ギャシャアアアアアアアンッ!!!

  ファイバードが、力強く斬り払って捌ききる。だがD‐22は、跳ね上がった腕を思いっきりファイバードに叩きつける。

    ギャゴオオオオオオオッッ!!

  ファイバード 『うおッ・・・・くそッ!!』

  フレイムソードで受け止めるものの身動きが制限されてしまう。

  D‐22は、まだ片腕が残っていた為、有利な側に振られている。もう片方のハサミの薙ぎ払いがファイバードに炸裂する。

    ギュゴッ・・・・ズガギャアアアアアアンッ!!!

  ファイバード 「ぐはああ!!!」

  横のビルに激突して崩れこむファイバード。崩れこんだファイバードにハサミの殴打が連発する。

    ガグォゴォン!! ドガゴオオ、ドォガゴオオ、ガガゴオオオ!! ドォガアア!!

  ファイバード 『がぁっ・・・!!!クソヤローッ!!!』

  ハサミが連続でファイバードを襲う。だが、勇士朗の意識の中には待ってくれている澪の事が頭にあった。

  ファイバード 『待ってくれている人がいる・・・・!!こんな所でテメエにやられるわけにはいかねぇんだよっ・・・・はぁあああああっっ!!!』

  ハサミに耐えながら上体を起こし、フレイムキャノンを展開させて、本体に撃ち込む。

    ギャキンッ・・・・ヴィギュドォオオオオッ!!!

    ズギャドォオオオオオオオオォォォッッ!!!

  D‐22 「ギギギゲギャアッ!!?」

  怯んだ隙を狙い、立ち上がるファイバード。そして一気に懐に飛び込み、フットバーニアでジャンプし、D‐22の右腕を目掛けて斬り上げる。

    ギュゴッ!!

  ファイバード 『はぁっ・・・・・でやああああっ!!!』

    ズギュウシャアアアアアアアンッッ!!!

  斬りおとされる右腕。ファイバードは更に舞い上がって頭部目掛けて、一気にフレイムソードで叩き斬る。

    ズガドォオオオオオオオオオオッッッ!!!

  頭部の前部が真っ二つに斬られ、口の器官が吹っ飛ぶ。吹き出る体液。

  D‐22 「ギャギャギャギョオオ!!!」

  着地すると、フレイムソードを正面にかざしてチャージアップさせる。

  ファイバード 『フレイムソード・・・・チャアアアアジ・アアアアアアアップッ!!!』

  額が輝き、光りの束が収束し天を奔る。舞い上がったフェニックスのオーラがファイバードに宿り、フレイムソードの刀身に炎が宿る。  

  エネルギーを帯びて飛び立つファイバード。燃え滾るフレイムソードを構える。

  ファイバード 『はぁああっ・・・・・フレイム・トラストオオオオォ!!!』

    ズギャドォシュドォオオオオオオオオッ!!!

  上に向かって繰り出された強烈なフレイムソードの突きがD‐22の本体に突き刺さる。その突き刺さった部分から炎を吹き出してD‐22が爆砕した。

    ギュゴオォアアアァァァアアァ・・・・・・ダァガゴォヴァガアアアアアアアァァァッ!!!




  風に吹かれながら立ち続けていた澪。黄昏の空を見ながら思いふける。そこへ突如轟音が近づく。

  その方向へと首を向ける澪。ファイアージェットだった。それを見ると、どこかに哀愁を漂わせていた表情が一変して笑顔になる。

  澪 「勇士朗君!」

  戦闘を終えた勇士朗が再び澪の所へ舞い戻る。勇士朗が降りると、ファイアージェットは上昇して何処かへ飛び立っていく。

  勇士朗 「ただいま・・・。」