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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 番外編1

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  勇士朗 「さっきまではあんなに真剣にベースやっていたのに・・・なんだかギャップがね。」

  澪 「たまにの息抜きくらいは考えてるよー。でも、いつもこうしてて一日過ぎちゃうんだけどねー。去年は梓が真っ黒になるまではしゃいでたよ。」

  それを聞いていた紬は更に前の年の事を言ってみせる。

  紬 「でも澪ちゃん、一年生の時、練習の事も忘れて遊んでたわよ。りっちゃんに突っ込みをいれられてたっけー。」

  澪 「む、ムギ!」

  去年の梓同様の自分を何気なく暴露された澪は恥ずかし気にあせった。勇士朗にみっともないと思われると思った為だ。

  勇士朗 「あははは!そうだったんだ!」

  澪は膝を抱えながら顔を赤くして可愛らしく言い訳をする。勇士朗は益々先ほどまでのギャップを感じてしまう。

  澪 「だ、だって・・・まだあの時は一年生だったから・・・その・・・もにょもにょ・・・。」

  勇士朗 (かわいい・・・・それにしても・・・やっぱり・・・。)

  勇士朗は澪のナイスバディーな身体をどうしても意識してしまう。バスト・ウエスト・ヒップ・・・・改めて間近で見ると思春期の男子には刺激が半端なかった。否、漢としてそれはどうしても避けられない。

  勇士朗 (スタイルいいなぁ・・・・ごくん・・・・なんか・・・アレが・・・フォームアップしはじめそう!!!)

  ソレだけは避けたい。だが、意思に反して本能がもんもんと色々なソウゾウを引き出させる。

  勇士朗 (があああ!!ソウゾウするな!!俺は勇者だ!!健全たる勇者だぁあああ!!!)

  顔色が変になった勇士朗に澪が心配そうに覗き込んだ。当然「ドキーンッ!!」は必須の事態だ。

  澪 「ど、どうしたの?勇士朗君?」

  勇士朗 「え?!!あ、いや、なんでもない!!」

  澪 「???」

  その時、紬は勇士朗の気持ちを代弁するかのように澪に言う。勇士朗本人も、ある意味のカタチで救われた気分になった。

  紬 「それにしても澪ちゃん、ホントスタイルいいわよね〜。」

  澪 「え?!そんなことないよ・・・それを言うならムギの方がいいよ・・・。」

  紬 「澪ちゃん、そんな謙遜しなくても〜。ね?勇士朗君!」

  紬が勇士朗の気持ちを読心術のように鋭く突いて振る。ある意味で難解な振りにテンパる。

  勇士朗 「ええ?!!あ・・・うん!!なんだろ・・・・澪ちゃん自信持ってもイイと思う!!えっと・・・男の俺から見ると・・・うん!!スゴイヨ・・・いや、違う・・・えっと・・・。」

  澪 「ムギ〜。男の子にそういうこと振ったらダメだろ〜。返答に困っちゃってるじゃないか!」

  澪も何だかんだで勇士朗の男心を気遣うような事を言ってみせる。それからしばらく色々な会話を続ける三人。すると澪は立ち上がって勇士朗と紬を誘う。

  澪 「ね!二人ともあっちの方行ってみようよ!」

  勇士朗 「え?」

  勇士朗が指を刺す方向に視線を送ると、何故か心の中でいいシチュエーションが待っているような予感がした。紬も気遣ってか、遠慮がちに断る。

  紬 「私はここで涼みながらみんなを見てるわ。二人で行ってきていいわよ?」

  澪 「そっか・・・じゃ、いこっか!」

  勇士朗 「う、うん!」

      BGM 「太陽と君が描くSTORY」

  紬に見送られながら浜を駆け出す二人。勇士朗は夢にまで見たシチュエーションの中にいた。ぎらぎら太陽が照りつける中、真夏の海の空に海鳥が舞う。

  二人は語らいながら浜辺を歩く。

  波が静かに流れ込む磯。そこで魚を見つけて追い掛け回す勇士朗。澪も一緒になって追い掛け回している。その最中に岩に小指をぶつける勇士朗。

  勇士朗 「!!!」

  澪は「大丈夫?」と心配するが、今度は毎年恒例(?)のフジツボが澪の脚に触れ、てんやわんやになる。澪は白目になって大声を上げ、勇士朗に抱きつく。

  澪 「〜〜〜〜〜〜!!!!!」

  勇士朗 「―――!!!!!!」

  ボリュームのある澪の胸が思いっきり勇士朗の胸板にストライクボンバー(笑)した。顔がフレイムチャージアップして燃え上がる勇士朗。

  時期に光達も磯に来てまたまたはしゃぐ。水中眼鏡をかけて光と唯のバカップルが一緒になって魚の如く泳ぐ。律もソレに続く。その傍らでは俊と梓、蓮がフジツボをいじっている。

  勇士朗はフジツボから澪を遠ざけようと気を遣う。先ほどのこともあって何かと気まずそうだ。

  ソレとはお構いなしに、律は潜りながら捕まえた海草を頭に乗せて澪の背後に迫る。ちょいちょいと澪の肩にタッチする律。振り向いた澪は、お化け同然のような律の姿に気絶してしまう。

  蓮がスイカを持ってきて、好例のスイカ割りをおっぱじめる。目隠しした律がぐるぐる回った後、棒を振りかぶってヨロ付きながらスイカに迫る。しかし段々と蓮に接近していき、蓮目掛けて棒が揮われる。

  蓮 「――!!!」

  間一髪でかわしてビビル蓮。その直後、「見せてやろうじゃないか」と言わんばかりに蓮を筆頭に男子メンバーが続く。だがことごとく失敗。

  そして勇士朗の出番になり、スイカを割ろうと接近。ファイバードの力が影響しているか否かほぼ正確に進んだ。スイカに向かって振りかぶる。

  だが、揮われた一撃が強すぎてスイカが木端微塵に粉砕。周囲に「あ〜あ」な空気が流れた。その中で澪は勇士朗のドジっぷりを笑った。それに続いてみんなも笑う。

  砂浜で紬が好例技「サンドアート」を夢中で作る。あいかわらずのすごさに呆然とする澪と梓の横で、勇士朗と俊はその芸術性にうんうんと感心していた。

  その一方で、光と唯が身体を砂を被せられながら横になっていた。もちろん砂を盛っているのは蓮と律。律は唯の胸元に大きく砂を盛る。その横では言う間でもなく蓮が光の股間に余計な砂を盛った。

  唯は「きゃー☆胸が澪ちゃんになったー☆」と喜び、光は「なにやっとんじゃああ!!!」と叫びながら悶える。蓮と律がそれを見てぎゃはははと大笑いする。

  メンバーはその後再び海の中で海水をかけあいながらはしゃぐ。海水の水しぶきが舞う中で、メンバーのそれぞれの笑顔が輝く。

  三日目も同じスケジュールで組み、今度は別荘の敷地内のプールで遊ぶ。唯と梓がじゃれ合ってはしゃぎ、そこへ光と蓮、律も横から混じってはしゃぎ始める。

  プールサイドに腰掛けながら勇士朗と澪、俊、紬がその光景を見守る。ふと何気なしにお互いに目を合わせる勇士朗と澪。お互いに微笑みあい、またはしゃぐ光達のほうへと視線を移す。

  今度は運動が苦手な唯が見守る中、対抗戦で水泳の競争をおっぱじめる。

  俊VS蓮、梓VS紬、澪VS律と続き、見学者は声をかけながら応援する。勝者はギリで俊、若干上回って紬、圧勝して澪となる。そして勇士朗と光の勇者対決。