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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第36話

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  ファイアージェットが翔る空の下、エクスカイザーは憂を梓たちの許へ下ろしにゆく。

  純 「すごっ!!」

  梓 「これが、唯先輩や憂が言ってたエクスカイザー・・・。」

  エクスカイザー 『ここは私とファイバードで引き受ける!憂達は早く逃げるんだ!』

  憂 「うん!ありがとう、エクスカイザー!!」

  お礼を言いながら、恐怖で震える憂に寄り添う梓。上空を見上げて、ファイアージェットを確認する。

  梓 「ファイバード・・・??あ!あれは・・・勇士朗さん?!」

  ファイアージェットはUターンして再度フレアミサイルを撃ち放つ。

    ドォシュドォシュドォドォドォドォシュシュシュオオオオオオォォォォォ・・・ドォギガドォドォギャガドォガギャアアアアアアンッッッ!!!

  D‐23 「ギュゴゴオオオオオオオオッッ!!!」

  爆煙に包まれるD‐23。勇士朗がファイアージェットから飛び降りて叫ぶ。

  勇士朗 「ファイアー・・・・ジェエエエエエットッ!!!」

  声に呼応して、変形を開始するファイアージェット。瞬く間にファイバードに変形し、地面に着地する。

  落ちてきた勇士朗が光を纏って低空を駆け抜ける。フェニックスのオーラを宿しながらファイバードの胸に飛び込んだ。

  勇士朗 「てやああッ!!」

  両眼に光りが灯ると、即座に腕を天空へとかざし、エネルギーを撃ち放つ。

  ファイバード 『フレイムブレスター!!』

  エネルギーが撃ち放たれた先からフレイムブレスターが飛来、ファイバードと合体する。

  ファイバード 『フォームアップッ・・・・・・武装合体、ファイバアアアドッ!!!』

  それに続き、エクスカイザーもキングローダーを召喚する。

  エクスカイザー 『キングローダァアアアアアアッッ!!!』

  空にエネルギーを撃ち放つと、キングローダーが召喚される。空を翔けながら、ドッキングモードへと変形した。

  開かれたハッチの中へとエクスカイザーが飛び込む。

  エクスカイザー 『とうっ・・・・・フォームアップッ!!!』

  ハッチが閉じ、エクスカイザーの頭部が現れ、フェイスガードが装備される。両手首が飛び出し、胸部に獅子の顔が浮かんだ。

  そこへ勇が大急ぎで走ってやって来る。

  勇 「うおおおおおお!!俺を忘れてるぜええええ!!」

  エクスカイザー 『勇・・・?!そうだったな!!』

  憂 「勇兄ちゃん?!」

  勇 「憂!!早く友達と逃げろ!!」

  憂 「う、うん・・・!!」

  梓 「いこっ、憂!!」

  憂の手をとり、駆け出す梓。キングエクスカイザーの前に立つ勇。キングエクスカイザーの額から光りが放たれ、勇が叫ぶ。

  勇 「カイザーフュージョン!!」

  光りを介してキングエクスカイザーの頭部に勇が取り込まれる。光る両眼。勇の意思が宿った。

  キングエクスカイザー 『融合巨大合体、キングエクスカイザー!!!』  




  その頃、襲来の報告を受けた舞人が、執事に状況を問い質していた。

  舞人 「・・・それで、デストリアンが襲来したと聞いたが、状況はどうなんだ?!」

  青木 「エージェントの報告によりますと、現在、ファイバードとエクスカイザーが交戦中との事です。今回も戦闘は彼らに任せてもよろしいかと。引き続き紬嬢との時間をご堪能くださいませ。」

  舞人 「そうか!何かと彼らには助けられている・・・・幾度か共に闘った事があるが、いずれは共に語り合いたいものだな・・・わかった、ありがとう!俺は紬さんとの時間を堪能する!」

  通信を切り、再び席に戻る舞人。正直な所、久々に会えたのだからもっと紬といたい気持ちでいっぱいだった。

  舞人 「ごめん、ちょっと総本社から電話が入ってね・・・。」

  紬 「どうだったの?デートは大丈夫なの?」

  心配そうに舞人に覗き込む紬。

  舞人 「大丈夫!デートに支障はないよ!」

  紬 「そう?!よかったぁ〜。てっきりデートが中断するかと思ってハラハラしてたんだぁ。」

  舞人 「俺もだよ。さぁ、食事の続きだ。」

  2人は高級ホテルの中にある、高級レストランへと足を運んでいた。テーブルの上には高級な魚料理が並ぶ。一般庶民からしてみればかなりの痛手の額の料理だが、二人にとってはポケットマネーの内にすぎない。

  紬 「ふふ♪フランス料理はやっぱりおいしい。舞人君はよくこのお店に来るの?」

  舞人 「そうだね。東京では俺のイチオシのフランス料理店なんだ。」

  二人はポワソン(魚料理)を優雅に食す。ゆったりとした時間が二人を包む。

  ふと紬が外の景色を見る。すると落ちる隕石を見てしまう。  

  紬 「え・・・・?!」

  舞人 「ん?どうしたんだい?」

  紬 「隕石・・・・!」

  舞人 「なんだって・・・・!!?」

  次の瞬間に隕石警戒メールの受信でケータイが鳴ると、同時に激しい轟音が響いた。店内に地震のような衝撃が走る。

    ゴォォオオオオオオオオオオオ!!!

  紬 「きゃああああ!!」

  舞人 「な・・・・!!!」

  東京都内のど真ん中へと隕石が墜ちた。ビル群が破砕し、大きく地面が陥没する。激しく巻き上げられた土の中から、新たなデストリアンが出現する。

  D‐24 「ギャギギギギギイイッ!!!」

  目のない楕円形の頭部から生えた足。裂けた口から覗く牙。そしてその身体は逆立ちしたかのように持ち上がっている。まるでウルトラ怪獣のツインテールのようである。上の部分はグレイエイリアンのような頭部が二つ付いている。不気味なまでに無表情で微動だにしない。下の部分が意思を持っているようだ。さらにその上部には長く鋭い槍状のものが2本生えている。

  気色の悪い極端な動きで前進するD‐24。あろうことかそれは舞人達のいる方へと前進してきていた。

  同時に今度は、BLW‐02の変種が出現。長い首になり、昆虫のような腹が縦方向に巨大になっている。生体砲身も巨大になっていた。

  BLW‐02変種 「クコキャカコココオオオオオオッッ!!!」

  デストリアンに警戒するBLW。生体砲身からエネルギー砲弾を放つ。ついに両者が激突する。

    キュゴアアアアアアッ!!

    ズギャディギャアアアアアアアア!!!

  D‐24 「ギャシャラララアア?!!」

  D‐24の上部に直撃する。D‐24は、グレイ状の二つの頭部が口を開け、瞬発タイプの光線を放つ。

    キュディディオンッ!!

    ズキャドオオオオオオオオオオオオオオ!!!

  ホテルの外では2体が激突を開始する。その光景は怪獣映画さながらのようだ。

  舞人 「久しぶりのデートが・・・!!くそっ!!紬さん、この中にいては危険だ!!急いでここから逃げよう!!」

  紬 「そうね!!また食べに来ればいいのだから!!」

  舞人はとりあえず5万円をテーブルの上に置き、紬と共に外へと出る。