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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 1

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「それ関係の書類なんだけど…此処だけの話、その機械装置がね、実はとんでもない代物だって事が分かったらしいの」

書類を拾い続けながら、ジュリアはそう言った。

「“とんでもない代物”?」

「そ。何やら世紀の大発見だとか言ってたわ」

「ふぅん…」

再び書類に目を向けるゴードン。

じっくりと書類を見てみると、何か腑に落ちない点が幾つかある事に気付いた。

一つは、この書類が『古代暦の実態』という事項で記している事。

もう一つは、使われている書類の用紙が特殊な物である事。

古代暦に関係しているとはいえ、機械装置についての事は一切書かれていない。起こった出来事や当時の情勢など、題目通り『実態』を調べ上げている。

そして何より、用紙の表面のざらつき。

これはPeaceが極秘に開発した、情報を隠蔽する為に使う特殊な投影機にのみ映し出される用紙である。

これらを踏まえると、『機械装置』の事項は機密情報――許可無しでは公表出来ないのだ。

(恐らくジュリア…いや、殆どの者には、これが重要な物だと言う事は知らされていないだろう。『古代暦』を『古代暦』で覆い隠すか…。そこまでする程、機械装置は重要な物なのか…?)

「ゴ ードン?」

「……え?」

「どうしたの?」

「いや…何でもない。ほら、早く拾おうぜ。俺も運ぶの手伝うからさ」

「うん」

書類を拾い終え互いに半分ずつ持った二人は、目的の場所であるミーティングルームへと歩き出す。

「この書類、誰に頼まれたんだ?」

「リア三尉から」

「リアさんから?とすると全小隊でのミーティングか…」

本拠防衛隊に所属するリア=ギルからの指示。フレイア本拠地のトップが動く――これが意味する事は只一つ、行われるミーティングが重要な案件である事。

“機械装置には何かしらの秘密がある”――ゴードンはそう思わずにはいられなかった。

「ジュリア、マーク一佐から何か聞いてないのか?」

「パパから?……ゴードン、パパが軍に関する事を易々と口にする人だと思う?」

「思わないな…。だめもとで聞いてみただけだ」

ジュリアの父であるマーク=レイは、Peace総司令部に属する軍人である。階級は一等陸佐。総司令部の中で唯一の佐官クラスであり、希代のルーキーとして注目されている。

残忍かつ何事にも容赦ない性格から――『義の悪魔』と恐れられている。