魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 1
『審判の日』を皮切りに、スカイネット側は更なる動きを見せる。
人類滅亡の足掛かりとして、殺人マシーンの大量生産に着手したのだ。
飛行型(ステルスタイプ)殺人マシーン――
『T−F100』
戦車型殺人マシーン――
『T−G100』
水中型(シャークタイプ)殺人マシーン――
『T−W100』
陸海空にそれぞれ適したマシーンを開発、進化させ、人類を震え上がらせた。
マシーンの識別番号にある『T』のアルファベットは、元々表記されていなかった。
だが、人類が結成した反スカイネット武装集団『Peace』が――
『終わらせる者』=『teaminator』
――と、畏怖の念を込めて呼ぶようになった為、スカイネットはマシーンに頭文字の『T』を表記するようになった。
『ターミネーター』という固有名詞が世界に定着した頃には、Peaceとスカイネットの戦いは過激なものとなる。
死傷者は大勢出たものの、人類の抵抗はスカイネットの想像を絶するほど凄まじかった。
今までのターミネーターでは制圧は困難と断定したスカイネットは、マシーン製造の第二段階に移行する。
それは――人間社会の潜入。
即ち、サイボーグの開発である。
型名――『T−800』
敵を内側から殲滅するという作戦は、Peaceの戦力を削ぐ事に成功する。
チタン合金製の骨格に、人間と同じ細胞組織を覆った体。
その外見は、紛れもなく人の姿。
敵だと疑わなかった人類はその正体を知った時、驚愕と恐怖に駆られる。
人間離れした身体能力。
鋼のような強靱な体。
他の追随を許さないそれは、スカイネットにとっても大きな存在となった。
骨格のみの量産型――『T−790』を戦場投入し、状況はスカイネット側に傾きつつあった。
そして時は過ぎ、新代暦1108年。
『審判の日』から58年後の世界。
世界は未だ平穏を知らず――。
作品名:魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 1 作家名:神威