魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 1
《こちらT−900、第5小隊からの要請により救援に参りました。クレイヴ、無事ですか?》
感情の無い女性の声。
それを聞いていたクレイヴの表情は、少しほくそ笑んでいるようにも見えた。
「やはりお前が来たか。レイルはよっぽどお前を信頼しているようだな」
《信頼ではありません。命を下されたのです》
「蛙の子は蛙と言うが、スカイネットは感情という物に興味がないようだ…」
《御託は無用願いたい。敵を討ちます》
「……分かった。それと……」
《………?》
「救援……感謝する」
《………》
無言の返答の後、通信は途絶えた。
「よし……FはT−900に一任!!我らは地上の敵を討つぞ!!」
兵士達が再び動き出す。
だが、先程とは戦意が180度異なる。
自信に満ちた兵士達の表情。
強力な味方の出現に、士気は最高潮に達する。
T−900もこれに呼応するように、次々とT−F800を撃墜していく。
その美しき戦士を目に捉えたクレイヴは、舞うような戦いを見せる彼女にいつの間にか魅了されていた。
「流石だ…」
言葉を漏らしつつも確実に敵を斬り倒していくクレイヴ。
彼女の行動は、他の兵士だけではなくクレイヴの戦意まで向上させるという効果を有した。
そして戦場は更に激化し――兵士達は戦いに身を投じる。
戦況は、逆転の兆しが見え始めていた――。
作品名:魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 1 作家名:神威