二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 2

INDEX|10ページ/41ページ|

次のページ前のページ
 

「おい、早くしろ…!!」

「これ以上は持たないわ!!」

武装局員の疲労も限界に近づいたようだ。

証拠に、遺体の動きが前より範囲が広くなっている事が挙げられる。

「ティアナちゃん、限界が来てる…!!急がないと…!!」

「はい!!」

「Sphere formation completion.I don’t take part in shooting as usual.」――
「スフィア形成完了。何時も通り、射撃には関与しません」

「気を使わせちゃって悪いわね、ありがとう」

左目を閉じ、照準を合わせる。

ブースト魔法の効果で、遠くまで正確に見える事が出来る。

遺体の胴体――鳩尾に命中させなくてはいけない。

魔法資質のある人間の殆どが、鳩尾付近にリンカーコアがある。

故に、魔力はそこに集中する筈である。

ティアナはそれに賭けていたのだ。

「もう少し……!!」

照準のブレが少なくなり、やがて対象に合致する。

「来た……!!」

そして、必殺の一撃を放つ。

「インパクト…シューーート!!!」

放たれたスフィアは吸い込まれるように相手に迫り、次には狙い通り鳩尾に命中した。

命中したスフィアは内部に衝撃波を発生させ、その役目を終え霧散して消滅した。

時が止まったかのような錯覚を覚える。

ティアナを除く周囲には、“失敗”の文字が胸に浮かんだ。

だが、遺体の内部では、ティアナの狙い通りの事が起こっていた。

衝撃波は確実に、クラウスの魔力を捉えていたのだ。

激突された魔力は、その力に耐えられず霧状に破壊された。

直後、霧散した灰色の魔力光が遺体の体外に溢れ出る。

天高く上がり、それはゆっくりと消えていった。

抜け殻と化した遺体は、藻掻く事もなくピクリとも動かなくなった。

「や、やった……!」

成功を確信し、ティアナは気を緩め表情を和らげる。

「確認を……!!」

グレースの号令の下、現場局員数名が遺体に近づき魔法測定機で遺体を調べる。

バインドは解除され遺体は仰向けの状態で地面に寝かせている。

「魔力反応なし、完全に消滅しています!!」

それを聞き、周囲は雄叫びの如く勝ち鬨を上げる。

「やったわね、ティアナちゃん!!」

「Magic release.」――
「魔法解除」