魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 2
赤い魔力光がグレースを包み、瞬時に姿を現す。
魔力光とは対照的に青を基調としたドレス調のバリアジャケット。
頭には黒い布。
左右には赤い籠手のデバイス。
シスターを彷彿させるジャケットは、何処か神秘的な印象を与える。
「グレースさん……!」
「貴女の考えている事くらい分かるわ!思う存分私を利用しなさい!!」
「………はい!!」
武装局員がバインドを発動させる。バインドは正確に遺体の四肢を支配する。
遺体は藻掻いているが、動く事は出来ない。魔力で圧しているからだ。その為、余り時間を掛けられない。
「グレースさん、私に精度、魔力、衝撃のブースト魔法を掛けて下さい」
「了解。ピースウイング、お願い…」
「Yes.Boost magic beginning.」――
「はい。ブースト魔法、開始」
ティアナの真下に赤いミッド式魔法陣が展開する。
「Shooting accuracy rise.Magic value rise.Impact addition ability rise.」――
「射撃精度上昇。魔力値上昇。衝撃付加能力上昇」
ピースウイングにより蓄積されたティアナの体は、赤い魔力光の膜に包まれる。
「Magic addition completion by Peace Wing.It is possible to attack it at any time,sir.」――
「ピースウイングによる魔力付加完了。何時でも攻撃可能です、サー」
「クロスミラージュ、ガンズモード及びワンハンドモード」
「Yes,sir.Guns mode.One hand mode.」
機械音を発し、ダガーモードからガンズモードへ切り替わる。そして、左腕に握られたクロスミラージュが消え、一丁のみになる。
両手でクロスミラージュを持ち、相手に突き付ける。
(スフィアを形成し、属性を魔力衝撃波に切り替える!!そして、内部にのみ発生させて敵の魔力を破壊する!!)
銃口の前に魔力スフィアが形成され、それは徐々に大きくなっていく。
(ふっ……こんな時に“あいつ”がパートナーだった事に感謝しちゃうなんて……笑えるわね…)
口元を釣り上げ、笑みを浮かべる。
作品名:魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 2 作家名:神威