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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 2

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「ぐっ…ぐわあぁぁぁァァァァァ…ッ…!!!」

悲痛の叫びを出すフェイトに構わず、クラウスは発動し続ける。

「うわっ…アァァァァァ…ッ…!!!」

刹那、フェイトのバリアジャケットとバルディッシュが不規則に点滅し始めた。

「アァァァ…ァ……!!」

「おっと、やりすぎるとフェイト君が絶命してしまう…」

彼女から手を放し、発動を止める。

仰け反っていたフェイトは抵抗なく仰向けに倒れた。

彼女のバリアジャケットは解除され、黒の執務官の制服に戻っていた。そして、バルディッシュは金の三角の待機形態になり沈黙していた。

「ち………力が……入らない…」

指先どころか、全身動く事が出来ない。“何か”が根刮ぎ奪われた感覚を、フェイトは覚えた。

力を振り絞ってクラウスを見てみると、彼の左手に球体の渦が浮遊していた。

やがて渦は手に吸い込まれるように消え、手に残っていたのは、それに纏われていた金の魔力スフィアだった。

「私の………スフィア……!?」

「素晴らしい!!君の魔力は本当に素晴らしい!!」

「ま……りょ……く…!?」

瞬間、金の魔力スフィアは塗り変わるように灰色に変わった。

「そしてこの融合感!!君と一つになった感じだ!!」

「ま……さ…か…!?」

「そうだよ!僕は他人の魔力を吸収し自分の物に出来る!それに比例してリンカーコアの器も増大する!カートリッジに換算すると現在約200本分の魔力も温存出来るんだよ!」

興奮を抑えきれず、クラウスは楽しげな表情をさらけ出す。

「フェイト君から奪った魔力……300本くらいかな?合わせて500だ!」

するとクラウスは魔力スフィアを自身の胸に押し込み、その感覚に浸る。

「この瞬間は特に快感なんだ。蓄積される感じがたまんないんだよ。フェイト君のだからかな?」

「くっ……!!」

「死なれちゃ困るからね……。85パーセント貰ったよ。残りの15じゃ、足掻けないよね?」

クラウスは再び灰色の魔力スフィアを左手に出現させ、それをフェイトに近づける。

「な…に……を……する……気だ…!?」

「そんなの決まってるじゃん!君を仲間にして楽しむんだよ!」

「…!!」

自身の体に近づいてくる魔力スフィア。

灰色の光――フェイトの目にはそれが恐怖の根源に見えた。

(嫌だ…奴の操り人形なんかになりたくない。誰か……)

「すぐ楽になるからね…」