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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 2

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白い天井。
清潔感溢れる室内。
窓の白いカーテン。

フェイトは――目を覚ました。

“此処は何処だろう”と思考してみたが頭が回らない。

何とか思い出した事は、捜査で犯罪者であるクラウス=イェーガーと対峙した事くらいである。

後半の終わりの記憶が無い。

「そうか……やられちゃったんだ、私…。じゃあ…」

記憶を信じ辿り着く結論は――此処は『病院』だという事が分かった。

自分しかいないのを見ると、どうやら個室のようだ。

体にいろんな医療器具が取り付けられ無闇に動けないが、せめて、日付だけは確認したい。

嬉しい事に、前の壁に電子カレンダーが設置していた。

Dayと書かれた数字を見てみると、その日付は捜査に行った翌日から数えて2日後の日だった。

「2日も…!?相当やられたみたいだな…」

上半身でも起き上がろうと体を動かすが、言う事を聞かない。

辛うじて起き上がったフェイトは、枕を背中に合わせ寄り掛かった。

「そう言えばグレースも…」

刹那、病室の扉が開く。

スライド式の為、開けた人物の顔は直後に見える。

フェイトは咄嗟に右を向く。

開けた人物は女性だった。少し俯いていて元気が無い。

手には小さいプラスチック製の白いじょうろを持っていて、どうやら花瓶の花に水を入れる為らしい。

「あ……」

女性を見て、フェイトはどう話せばいいのか分からず、そう口ずさんでいた。

対して女性はその声を聞き、無言のままフェイトの方を向いた。

病室の窓から心地良い風が入り、カーテンを靡かせる。

連鎖して、女性は手に持っていたじょうろを床に落とした。

フェイトの目に映る女性――。

自分に大切な事を教えてくれた女性(ひと)。
光を差し伸べてくれた女性(ひと)。
共に戦い、友情を深め合った女性(ひと)。
みんなに慕われ、唯一『エースオブエース』と称された女性(ひと)。

大切な女性(ひと)――高町なのはが、そこにいた。

「な……なのは…」

彼女の名を呼んだ途端、なのははフェイトに駆け寄り強く抱き締めた。

「……なのは!?」

「一生……目が覚めないと思った…」

「………」

「考えるだけで……すごく怖かった…」

「………」

「だから…」

顔を上げ、フェイトと対面する。なのはの目には――沢山の涙が溢れていた。