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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 2

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「…“特徴としては、この魔法は一つの家系又は一族に感染して維持するタイプのようだ。後で判明した事だが、家系又は一族が滅びると新たなそれに感染して歴史に名を残していった。現在は対処法が見つかっておらず、鼬ごっこが続いている状態だ。二つ名…『最凶の魔法』は強ち間違っていないのかもしれない。”…」

静寂が続く。

最悪の真実を目の当たりにして、フェイトとシグナムは青ざめた表情になる。

「もし家系ないし一族が感染したら、全員がレアスキル所有者になるって事ね…」

「恐ろしい…。複数いる個体所有者なんて初耳だ…」

「大丈夫です。クラウスの家系は彼を除いて全員死亡しています。と言っても、彼の犯行ですが…」

落ち着いた口調で話すフェイトの話を、シャマルとシグナムは耳を傾ける。

「本当!?」

「レアスキルを独り占めか……。考えてみたら、奴らしいな」

「………」

「どうしたテスタロッサ?黙り込んで…?」

「……悔しい」

急にフェイトが両腕を掛け布団に叩きつけた。

布団独特の音が響く。

「あいつに翻弄され、あまつさえ能力に気付けなかった自分が悔しい…!!」

「テスタロッサちゃん!?」

「落ち着けテスタロッサ!?別にお前に責任は無い!!」

小皿と果物ナイフを棚の上に置き、シグナムはフェイトの両肩を掴む。

「でも、私のせいでグレースが……みんなが……迷惑かけてる!!」

再び右腕で掛け布団に叩きつける。その行為は、八つ当たりに他ならない。

「こっちを向けテスタロッサ!!」

強引にフェイトを自分の方に向けさせる。

シグナムが見たフェイトの顔は、大粒の涙を流し泣きじゃくっていた表情だった。

「テスタロッサ……!」

「私……どうしたら……いいです…か…?」

「……!!」

一瞬顔を逸らした後、シグナムはまたフェイトを見据える。

「…なのはなら、抱き締めて慰めるだろうが、私は得意ではない。テスタロッサ、お前は執務官だ!!いずれ必ず、奴と対峙する!!その時に、悔しさを奴にぶつければいい!!武人である私が言える事はこれくらいだが……だが……」

「……!!」

シグナムは俯き、終わり際に声を震わせる。

「頼む……これ以上……自分を…責めないでくれ…!!」

「シグナム…」

「ぐっ…!うぐっ…!ぐっ…!」

自分のライバルである彼女が、自分の為に涙してくれている。