魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 2
「ありがと。なのはちゃん達も来てるよ」
顔を玄関に向けると、外には主のはやて、なのは、フェイトの姿があった。
「フェイトさん!」
外に抜け出し、リインはフェイト達の近くで浮遊する。
「フェイトさんも退院おめでとうございますです!」
「ありがとう、リイン」
「その髪型可愛いー」
「私がやってあげてん。後アギトも髪下ろしたんよ」
余談だが、ユニゾンデバイスはリインだけでは無く、アギトという炎を操る赤髪の女の子がいる。
一年前のJS事件の加害者だったが、更正プログラムを終了した後、八神家が引き取る事になった。
シグナムとのユニゾンの相性が良いという理由でその形になったのが大きいだろう。
「立ち話も何やし、中に入ろか?」
「そうだね」
家の中に入る。冷たくなった肌をほのかに暖める。
「コート預けてな」
「ありがとう、はやてちゃん」
「はやて、ありがとう」
「さっ、ヴィヴィオちゃんも脱ごうかー?」
「うん!」
グレースがヴィヴィオのコートを脱がす。自分のと合わせてはやてに渡した。
居間に入ると、丁度夕食の途中だった為、彩りの良い料理がずらっとテーブルに並んでいる。
テーブルの椅子には白のセーターに紺のロングスカートを着たシャマル、黒のタンクトップに肩まで大きく開いた白のロングTシャツを重ね着し、ピンクのスカートに黒のスパッツを纏ったシグナムが、座ってなのは達を見つめていた。
「テスタロッサちゃん、グレースちゃん、退院おめでとう」
「テスタロッサ、大分良くなったようだな。あっ…」
グレースが視界に入ったシグナムは、立ち上がり改まった表情で彼女を見据え、敬礼した。
「初めまして。地上本部捜査大隊『BEAT』武装隊第二班隊長のシグナム二等空尉です」
「此方こそ初めまして。私は次元航行隊特務部隊バスター所属のグレース=レイヴン三等陸尉です。貴女の事は、常々父からお聞きしています」
グレースも敬礼を返す。
『BEAT』――JS事件のような惨事を二度と引き起こさない為に、総司令官であるグレースの父、ハリー=レイヴン中将が立ち上げた大隊である。ザフィーラを除く八神家全員が所属している。
「そっか。シグナムはグレースとは初対面か…」
「うん。中々会う機会が無かったのよね」
間に立ち、ヴィータは上目遣いで2人を見つめていた。
作品名:魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 2 作家名:神威