二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 3

INDEX|12ページ/30ページ|

次のページ前のページ
 

ゲートにいた兵士はこんな奴だったか。

そう思わずにはいられない。

この御時世、疑問は信じるべきだ。

何もかも命取りになる。

此処は相手に問う。

「お前…?」

男は兵士達を、物のように見つめる。

そして、隠していた銃で――撃った。

正確に脳天を狙う。

全ての標的を落とすのに、さほど時間はいらなかった。

男は、一人の遺体のネームプレートを奪い自身に付ける。

『ラルフ=レット』で身を隠し、『兵士』は奥へと進む。





この基地は『要塞』だ。

周りから見れば、刺々しく近寄り難い印象を与えるのが普通なのだが、実際は表裏が激しい。

隊長が女性或いは彼女の性格なのか、中は綺麗で整頓が行き届いている。

兵士の男女の割合が、3:7である事実が上乗せしているのだろう。

通路ですれ違う兵士の殆どが女性――これに、レイルらは驚きを隠せない。

「ミリィ二佐、女性を多く登用した訳は?」

「単純な事だ。女の方が身軽で素早い。それだけだ」

素っ気ない返事に、レイルは禁句を言ってしまったと焦ってしまう。

「気にはしていないから安心しろ」

小さく笑みを浮かべる姿は、美しいというより可愛い。

上官が男性であるレイル達にとって、新鮮な事だ。

「だからと言って、油断しない事だ。此処は男女問わずエリート尽くし……足を引っ張るな」

互いに顔を見つめ、ミラージュとヴェザールは苦笑いを浮かべる。

自分達が当てはまると勘づいたのだろうか。

やがて、ある部屋に到着する。

入室するや、ミリィは隊長席に腰掛け巨大モニターを見つめる。

此処は通信室。

幾つも分割されたモニターは、例えるなら蜘蛛の目のようだ。

忙しなくキーボードの音が鳴る。

ミリィが来てそれは、緊張感へと変わった。

「異常はないか?」

「ありません」

「何時も通りです」

これが平穏なのだろうか。

『平穏』は――『平和』ではない。

(『要塞』…か。綻びがなければ良いが…)

T‐900は思う。

心配はしていない。任務に支障がないか危惧しているのだ。

だが、綻びはあった。いや――生まれた。

次々とモニターの画面が疎らに暗くなっていく。

その現象に、目を疑う。