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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 3

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そこを見ると、うつ伏せのまま右腕で握るT‐900の姿があった。

だが敵は容赦なく右足を大きく振り、彼女ごと壁に叩きつけた。

壁の表面は崩れ形を無くし、瓦礫と共にT‐900は床に落ちる。

相手の状態を顧みず、敵はエレベーターに向かって歩き入口に到達した。

暗闇の底から流れる生温い風が、今後の結末を示唆しているようだった。

それを見つめる瞳もまた、酷くくすんでいた。

吊るされているケーブルを掴み、ぶら下がったまま片腕で体勢を整える。

そして入口の四つ角を確認するや、視界を赤くし検索を始めた。

検索結果は『WEB PLASMA CANNON』――
『ウェブプラズマ砲(蜘蛛の巣型)』。

更にその設計図が3D表示され、『ENTER』――『確定』となった。

刹那に右腕が機械音を鳴らして変形し、蜘蛛の脚に似た8つの突起が付いた砲口へと変貌した。

8つの『脚』の先端からプラズマ弾が撃たれると、開口の四角四側面に着弾、ビームとなって中央に集まり蜘蛛の巣状に展開した。

個体として残せる為、半永久的に持続出来るのだ。

それを確認し、ケーブルを握る腕を緩め滑るように暗闇の地下へと消えた。

T‐900はまだ、立ち上がらない――。











艦船クラウディアは予定通り、呂琥海の世界区域へと突入した。

宇宙空間にある惑星呂琥海は、一言で言うと『蒼穹』。

見る者全てを魅了させるそれは、犯罪と無縁の場所であると印象づける。

だが今、安寧の地にて闇が蠢く。

次元犯罪者クラウス=イェーガーが、虎視眈々と画策を巡らす。

それを事前阻止及び逮捕する事が、今回の目的だ。

艦内の意気は、最高潮を維持し惑星へと向かう。

その艦の一室に、ティアナとグレースがいた。

カチカチとデバイスを調整したり空間モニターを操作したりと、各々準備を進めていた。

ふと窓際に立つティアナの目に、呂琥海が映る。

複数の惑星の中で蒼く煌めく呂琥海は、美しく、心を癒す。

「綺麗ですね、呂琥海って…」

「…そうね。ティアナちゃんは来たのは初めて?」

「はい、スバ……友達と行ってみたいって話した程度で…」

「綺麗な所よ。嫌な事なんかすぐに忘れるくらいに…ね」

「………」

ティアナの側に近づくグレースも、窓の向こうに見える呂琥海を見据える。