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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 3

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「この辺境の世界が、戦禍に包まれなけれはいいけど…」

不安に駆られるグレースを尻目に、呂琥海はその象徴たる姿を見せつける。

それは、完全なる威厳――。

「それはどういう……?」

グレースの瞳が鋭く、そして意味深長な物へと変わる。

「意味は、ないわ…」

艦は静かに歩みを続ける。





操縦室にバスターの隊員が再び集まった。

次元震の後、改めて個々の調整を命じたフェイトによって一度解散した為である。

此処には、転移魔法専用の魔法陣が設置されている。

直接惑星に入らず、魔法を使って入る。これが管理局においてのセオリーだ。

「艦長、魔法行使エリアに入りました」

「よし、予定通りに転移を開始する」

女性局員がキーボードを操作しながら報告すると、クロノは新デバイス『ドラグーン』を起動させ右手に握る。

赤色のコアを囲むようにクワガタに似た角が4本付き、全体的に銀色をしたインテリジェントデバイス。

それの先端を前に向け、魔法を発動させる。

「ドラグーン」

「Transition Magic.」―――
「転移魔法」

魔法陣が紅く光り、ゆっくりと点滅を繰り返し始めた。

「準備は整った。何時でも出撃可能だ」

「はい。……みんな、これより呂琥海に進軍する。先頭部隊は私とティアナの1stチーム、後続をグレースの2ndチームとする」

「了解!!」

1stチーム数人が魔法陣に集まる。

「それではクロノ提督、任務を開始します」

「うむ。執務官殿、頼むぞ」

バスターの全隊員と互いに敬礼をする。期待に満ちた表情に、気持ちも高ぶる。

《フェイトちゃん…》

念話による通信を、フェイトに繋げる。

《グレース?》

通信元はグレースだった。フェイトが彼女の方を向くと、彼女は左目をウインクして見つめた。

《頑張って!》

フェイトは一度目を瞑り、ゆっくりとまぶたを動かした。

《………うん!》

頬を紅潮させ、笑顔で返す。

1stチームが陣の中に入ると、陣の周囲が紅く輝き縦に伸びるように一同を包み込む。