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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 3

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「Start up.」――
「起動」

ドラグーンの発動によって、光は更に眩しさを増し輝き出す。

そして、一瞬の内にメンバーの姿は消えて無くなった。

(武運を祈る…)

義兄としての思いが、心の声に響いていた――。











敵の勢いは、止まる事を知らなかった。

増援として現れたT‐790の集団で、難攻不落の要塞は陥落の危機に晒されていた。

既に侵入を許してしまい攻防が続いているが、辛うじて地下研究室は侵攻を免れている。

床には空の薬莢が散らばり、力尽きた兵士の骸が所狭しと点在していた。

だが、兵士達の攻撃は止まらない。

後ろにある『魔法』は人類の希望。

そう易々と奪わせない。

「ぐはッ…!!」

「撃ち続けろーーっ!!これ以上奴等を行かせるなーーっ!!」

銃弾の礫は、無情にも人を屠る。

それでも、立ち向かう心は消える事は無い。

第5小隊の面々も、後退しながらも防衛に徹していた。

「くっ……押されているか…」

ミラージュの歪んだ表情から見ると、苦戦を強いられているようだ。

「敵多すぎじゃないっすか!?」

「ああ、敵さんも要塞には戦力を惜しまないという事だろ…」

「これじゃ切りがないっすよ!!」

撃ち続けるゴードンの横で、ミラージュはマシンガンにマガジンを装着する。

「でも…やるしか…ないんだよ…」

ミラージュが放つ銃弾は、マシーンの喉元に数発命中し倒していく。

「倒される前に倒す。それが俺達軍人の務めだ」

銃口から見えるミラージュの瞳は、只敵を捉え続けていた。





外とは対照的に、此処――地下研究室は静寂に包まれていた。

時折上からの衝撃で埃などが散らばる中、レイル率いる第5小隊分隊はミリィと数名の部下と共に研究室にいた。

ミラージュの隊は此処の最終防衛ラインという事だ。

常時武器を携え、研究室一帯に展開する。

装置の扉の前にはミリィが腕を組んで佇み、レイルと彼女の部下が彼女を守るように配置している。

「私の勘も…鈍ってきたな…」

唐突に、ミリィが言う。

「………」

「まさか大部隊で攻めてくるとは…。要塞の言葉に酔っていたか…」

「……誰もが完璧ではありません。失敗だってあります。それが人間なのですから」

レイルの言葉に、ミリィは嘲笑うかのように鼻で笑う。

「言うようになったじゃないか……」