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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 3

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「ゴードン、どうした?」

「……え?……な、何でも無いっすよ…」

「……アレックスの事か?」

ミラージュに図星を突かれ、何も言えなくなる。

「やはりか…。お前はすぐに顔に出るからな。……隊長も仰ってたじゃないか?“心配する事は無い”って…」

「そうっすけど……何か落ち着かなくて…」

「気持ちは分かるが、その心のままじゃ、敵にやられるのがおちだぞ?」

「……はい」

「常に武器を構えておけ。敵が何時来ても良いようにな。お前が死んだら、アレックスはどう思う?」

“チャキッ”と音を鳴らし、ミラージュはマシンガンを構える。

「……そうっすね。アイツは大丈夫っすよね。俺がしっかりしないと…!」

肩を動かし、改めて気を引き締める。

「全く……お前は相変わらず他人に励まされる事が多いな」

「すいません、ミラージュ二尉…」

「“名前”で呼ぶな!“名字”で呼べ!」

「す、すいません!“フェニックス”二尉!」

中性的な顔と名前が女性っぽい事がコンプレックスらしく、ミラージュは立場を忘れて怒鳴りつけた。

因みに、第5小隊のみならずフレイア本拠地全員が知っている事である。

ヘリは隊列を組み、轟音を鳴らし大空を駆け抜けていく。

目的地を目指して、遠くまで――。










連なる山々。

堂々とした威厳。

“難攻不落”の象徴。

“鉄の塊”が、山にそびえ立っていた。

ビュウビュウ、と嘲笑うかのように風が挑発してくる。

しかし、“鉄の塊”は相手にせずドシンと腰を下ろす。

“鉄の塊”の名は――ブリッツ山岳基地。

“要塞”と呼ぶに等しいそれは、山々の“支配者”と言っても過言では無い。

その基地の一室に、一人の女性が窓越しに景色を眺めていた。

ブルーの腰まである長髪に軽くウェーブを掛けた彼女の後ろ姿は、それだけでも美しいと人に言わせる程のオーラを纏っていた。

対に、迷彩服を羽織る姿は他を寄せ付けない雰囲気を醸し出し、互いのオーラは主張せず均等を保っている。

不意に、ノック音が木霊する。

「入れ」

女性が答えると、ドアは空気圧の機械音を発しスライドして開く。

入室したのは、ブラウンの長髪を三つ編みで束ね、赤色の眼鏡を掛けた女性。

迷彩服を着ていて、直後に視界にいる女性に向かって敬礼をした。