魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 3
照準が定まり、やがて『LOCK ON』と表示された。
砲口が光り出すが、後ろに回り込んだクレイヴに首元を刀で押さえられた。
「向こうに集中しすぎたな。俺達人間を舐めるな!」
刀に力が加わり、ギシギシと軋み出す。
遂には首がもげ、上空に回転しながら上がる。
そしてミリィがショットガンを連続で撃ち、胴体を遠くに跳ね飛ばしていく。
止めに、クレイヴが刀を投げ空中にある敵の頭部を串刺しにした。
そのまま壁に突き刺さり、敵の赤い瞳が徐々に点滅を始め、やがて消えて無くなった。
消えたと同時に、胴体の機能も完全に停止した。
咄嗟に構えていたT‐900は、この光景を見て立ち止まっていた。
「何をしている?早く行け!」
「此方は大丈夫だ」
「…分かりました。それでは…」
構えを解き、装置に入り扉が閉まる。
(人間の力は…計り知れないな…)
碧く光る内部が、眩しいくらいに大きくなっていく。
そして自身の体から粒子の粒が次々と溢れ出る。
「これは…!?」
突如、粒子が弾け飛翔するような感覚を覚える。
「……!?」
一面が光り輝き、次第に弱くなる。
光が消えると、装置は沈黙し気配が無くなった。
「行ったの…か…?」
「恐らく…」
静まり返る現場に、佇む2つの人影。
(T‐900……レイル……任せたぞ…)
(ぐっ……何だ…これは…!?……意識回路が…徐々に…薄れて…い……く…)
碧く光る空間の中、T‐900の意識が――切れた。
作品名:魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 3 作家名:神威