魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 3
ミリィ含む兵士達も敬礼を返す。
「降ろして良い」
全兵士が敬礼の手を降ろす。
「久しぶりだな、レイル=フォスター、クレイヴ=アーチェス」
「はっ、二佐もお変わり無く」
「我らを覚えて下さった事、感激至極に存じます」
レイル、クレイヴと答えた刹那、ミリィは小さく笑い出す。
「ふふっ……君達も変わらないようだな。その真面目っぷりは…」
「性格は簡単には直せない物ですから…」
「そうだな……んっ?」
不意に、ミリィは自分に向けられた視線を感じ取る。
そこを向くと、金髪のポニーテールをした女性がじっと自分を見つめていた。
「ほぅ…?」
ミリィは彼女の前に移動し、下から上へ舐めるように見つめた。
「美しいな…。君が例のターミネーターか?」
「私はT‐900。名はありません」
「そうか…。私はミリィ=ガーランドだ。宜しく」
ミリィは右手をT‐900に突き出し、握手の構えを見せた。
「はい、宜しくお願いしま…」
T‐900が握手を交わそうとした刹那、彼女の右手をミリィは急に自身に向かって引っ張った。
思い掛けない事だった為、T‐900は抵抗出来ずに自動的にミリィに近づく。
「……!?」
その後の展開に、T‐900自身は柄にも無く驚いてしまった。
第5、第8小隊の兵士達は、レイル、クレイヴと例外無くそれを見てざわついていた。
基地所属の兵士達は余り反応は無く、まるで“慣れている”かのような視線で見つめる。
ミリィが取った行動――それは、T‐900にキスをしたのだ。
唇同士が重なり、ミリィは瞳を閉じ、T‐900は見開いたままだった。
一方的に深く口付けする。俗に言うディープキスである。
更には、ミリィの右手はT‐900の左胸に触れ、豊満な乳房を愛撫し続ける。
やがて乳房から手を放し、右手はなぞるようにT‐900の股間へと移動していく。
刹那――。
T‐900はミリィの左脇のホルスターに仕舞ってある片手銃を引き抜き、素早い動きでその銃口をミリィの眼前に突き付けた。
「T‐900っ…!?やめっ…!?」
“パアァン”
レイルの声も虚しく、銃弾は撃たれ乾いた音が木霊する。
基地所属の兵士達は、さすがにこの状況には慌て絶望も感じる程だった。
しかし、ミリィは未だ立っている。
第5、第8小隊の表情はその光景を見て絶句してしまう。
作品名:魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 3 作家名:神威